CV:石橋桃
概要
6期鬼太郎における人間側のヒロイン・犬山まなの同級生。髪を二つ縛りにしてメガネをかけている。雅と同様に長らくフルネームが不明であったが、第87話にて判明した。
人物
まなと雅とはかなり仲が良く、劇中では登下校はもちろん初詣や休日のショッピングも一緒に行く姿が見られた。活発なまなや雅に比べると大人しく控え目に見えるが、後述する第87話では怒りのあまり貧乏神をフライパンで殴り付けてしまいまなに止められるなど、友人達に劣らぬ苛烈さを垣間見せている。
家族構成は父・智也(CV:置鮎龍太郎)と母・睦子(CV:前田愛)との3人家族。実家は商店街にて『モモ』という名の喫茶店を経営しており、綾自身は看板娘として家の手伝いをしている。その傍らで『世界一のパティシエになる』という夢を叶えるべく、修行も兼ね店で出すスイーツの作成を受け持っている。特にフランス発の菓子『ギモーブ』を得意としている様子。
作中での役回り
第46話や83話で妖怪絡みの事件に巻き込まれる事はあったが、雅と比べると出番は少なく目立った動きは無かった(その分、友人達に比べると平穏な日常を過ごせていたのだろうが)。
初の主役回
終盤近くの第87話『貧乏神と座敷童子』では、雅に続き初の主役に抜擢された。
まなは学校帰りに綾の自宅の喫茶店に招待されるのだが、店の外観はボロい上に店内は閑古鳥が鳴く有様だったため、流石のまなも言葉を失う。しかしそれもその筈、石橋家には貧乏神が取り憑いていたのだった。
鬼太郎達と長く付き合う内に妖怪を視認出来る様になったまなによって貧乏神の存在が発覚した後は、綾はまなに呼び出して貰った鬼太郎達に即刻貧乏神を退治させようとする。
貧乏神に説得を試みる鬼太郎に対し「どうなっても知らない」、「この家は俺がいてやってるから平和」という意味深な言葉を吐く貧乏神を綾はフライパンで殴り付け、涙を流しながら怒りをあらわにしつつ「出て行って」と怒鳴り付ける。意外にも貧乏神はそれにあっさり従い、石橋家から去って行った。
後日、学校帰りに地蔵にギモーブを供えながら「これからはお父さんとお母さんに楽をさせてあげて下さい」と真剣に願う綾の前に、偶然側を通りかかった際に供え物のギモーブを気に入った座敷童子が現れる。「ただ人の喜ぶ顔を見られれば満足」という座敷童子は、「世界中の人達を自分の作ったお菓子で笑顔にしたい」という夢を持つ綾をいたく気に入り、彼女の家に住む様になる。
座敷童子を連れて帰ったその日から『モモ』は初の満席状態になるなど早速御利益が表れ、瞬く間に店は大繁盛。ボロかった店もリニューアルされ、綾は『調布の天才パティシエール』としてTVに取り上げられるまでになった。
とんとん拍子に上手くいきご満悦状態の両親に綾は座敷童子の存在を明かしたのだが、欲をかいた2人は座敷童子の妖力をフル活用させ、店をショッピングモール級にまで大きくさせる。しかしそれだけでは飽き足らず、座敷童子が妖力を使い過ぎて衰弱しているのもお構い無しにもっと店を大きくしたいと懇願。「座敷童子さまだけが綾を幸せに出来る」という両親の口車に乗せられて無理をした結果、座敷童子は骸骨の如く痩せ細ってしまう。そして石橋家が繁盛すればする程、他の店は次々と休業に追い込まれていった。
金儲けに利用すべく綾の両親に近付いたねずみ男は、取り付く島もなく智也に追い返されて憮然としていたところ、衰弱している座敷童子を見付けた事で石橋家の幸運の秘密に気付く。腹いせも兼ねて借金を取り立てに来たヤクザの2人組を利用し、前述の通り休業に追い込まれた地元商店街の面々から請求された迷惑料と称して10億円をゆすり取ろうと企む。最初は歯牙にもかけなかった智也だが、ねずみ男から座敷童子を人質にしようとするも同然の発言が出た事で一変、やむなく3人を金塊を始めとする金の保管場所に通す羽目に。だが綾を守ろうとする座敷童子の力で、ねずみ男達は金の像の下敷きとなった。
そこへ再び現れた貧乏神は、智也と睦子はかつて悪どい会社を作り大勢の人間から金をむしり取っていた事、自分(貧乏神)に取り憑かれた事で会社が倒産して無一文となり、綾が生まれたのを期に悪事からも足を洗い今に至る事を話した。
その事を知らなかった綾は愕然とするも、再び欲に目が眩んで破滅しようとしている両親を止めるため、そして世界中の人達を笑顔にするどころか商店街の人達や優しい座敷童子までもを苦しめてしまっている今の状況を終わらせるため、ヤクザが持っていた巨大なライターで金を全て燃やす。綾の決死の行動により今度こそ目を覚ました智也と睦子は、分不相応な財産を全て処分し、座敷童子とも別れて一からやり直す事を決意。結局は元の木阿弥となってしまったものの、座敷童子と別れる石橋家の面々を見守る目玉おやじは「座敷童子が去った家は財産も運も全て失うというが、今の綾ちゃん達ならきっと大丈夫じゃろう」と安心した様に呟き、ラストで客を迎える綾の笑顔はそれを示すかの如くとても輝いていたのだった。
なお全てが終わった後、ねずみ男はねこ娘からしっかり制裁を下され、一連の流れを見届けた貧乏神は、智也をゆすろうとしたヤクザ2人の元へ厄介になろうと今度は彼等について行っている。
余談
名字及び実家の喫茶店の名は、担当声優の石橋桃氏から取られている模様。