「一度この永倉新八に火を付けたら、全員の返り血を浴びんと鎮火せんぞ?」
概要
かつての新撰組二番隊組長にして、隊内最強の剣士と謳われた永倉新八その人。土方からは「がむしゃらの新八」を略して「ガムシン」と呼ばれていた。
現在は既に髪が一本も無いハゲ頭に長い髭の老翁。
表向きは北海道の小樽で隠居生活を送っているが、裏では密かに土方歳三率いる一味に協力しており、彼等に活動資金や潜伏先の家屋・ロシア商人から試供品として入手した銃火器などを提供するのみならず、自身も彼の右腕的存在としてアイヌの隠し金塊をめぐる刺青人皮争奪戦に参加している。
驚異的な精神力と野心によって肉体の若さを保っていた土方とは異なり、こちらは年齢相応に老け込んでおり、外見上は彼以上に年老いて見える(勿論、実際は永倉の方が年下)。だが剣の腕前と豪胆さは今なお衰えておらず、劇中でも武装した複数の相手を瞬時に斬り伏せている。
基本的には落ち着いた性格だが、結構な毒舌家で、特に手先である石川啄木に関しては「転んでドブで背中打って死ね」「クソの極みみたいな野郎」「死んでバッタに生まれ変われ」などと散々な評価を下している。
なお、自身の頭が禿げているのを意外と気にしている模様。
作中での活躍
物語本編開始の数年前、元・看守剣術師範として樺戸集治監に年末の挨拶に訪れた際、囚人の中に箱館戦争で戦死したはずの土方を目撃。典獄の犬童四郎助を問い詰めた結果、彼の私怨によって土方を意図的に処刑せず、その心を折るべく虜囚として数十年間も生殺しにしていることを知る。
翌年、樺戸から網走監獄へと移送された土方は獄中でのっぺら坊と出会い、後に刺青囚人のリーダー格として脱獄を決行。以降、永倉も同志として彼の一味に加わり、共に刺青人皮の行方を追っている。
普段は金銭面の援助役や情報収集役として裏方で活躍することが多いのだが、時には自ら戦闘に参加することも。茨戸では土方と共に、ヤクザ組織同士の抗争に加わって大立ち回りを演じて見せた。
五稜郭決戦の際には第七師団からの猛攻を食い止めるべく銃砲弾をかいくぐって鶴見中尉に偽の降伏を行い、時間を稼いだ。
迷いを抱えていたとはいえ、自顕流の使い手である鯉登少尉を圧倒する場面も。
最終回では、小樽にて大学生らに剣道を教えたり、新撰組時代の手記を残すなどして、静かな余生を過ごした。
余談
- 「実は生存していた土方歳三と出会っていた」というのは勿論フィクションであるが、史実でも永倉は樺戸集治監の看守剣術師範を明治15年から4年間務めており、晩年も小樽の地で過ごしている(ただ実際には、この時代の彼は既に杉村家の婿養子となり「杉村義衛」と名を変えていた)。
- また、後年には道端で絡んできたヤクザ者を鋭い眼力と一喝で追い払ったという逸話も残っており、老境の域にあってなお只ならぬ胆力を維持していたのは確かであった模様。
関連タグ
ゴールデンカムイ 新選組 土方歳三(ゴールデンカムイ) 土方一派
アバーフォース・ダンブルドア:吹替キャストで老人/青年ともに一致。