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恐るべき怪獣カネドラスの攻撃を前に、ゲンの苦悩は深まる!

父なきトオルへの愛か、カネドラスとの対決か?

壮烈なる空中戦に、迎え撃つMACの危機が迫る!

急げレオ!地球を守る者は誰だ!?

さぁ、みんなで見よう!

放送日

1974年5月10日

登場怪獣

凶剣怪獣カネドラス

STORY

山道を走る一台のバス。中に乗っていたのは城南スポーツセンターの生徒やその保護者、そして職員であるゲン達。

みんなで楽しげに「静かな湖畔」を歌う一同だが、唯1人トオルだけが浮かない顔で黙りこくっている。トオルの頭の中には、あのツルク星人によって殺された父の壮絶な叫び声が鳴り響いていた。しかしカオルに「歌わないの?」と言われて、トオルも歌い出す。しかしその表情は曇ったままであった。

ナレーション「この日、城南スポーツセンターのメンバーは、相模原ピクニックランドに行った。しかし父を喪ったばかりのトオルには、他の仲の良い親子を見るのが苦痛でさえあった」

目的地に到着し、百子とバドミントンで遊ぶカオル。しかし兄の姿が見えない事に気付いたカオルは辺りを探し始める。そこには、木の影から仲良く過ごす親子を見つめるトオルの姿があった…

カオルに何度名を呼ばれてもトオルは返事をせず、近くにしゃがみこんでしまう。

百子もゲンと共にトオルの元へ向かう。

ゲン「トオルくーん、向こうで縄跳びしてたぞ」

百子「さ、私達も入りましょう!私はカオルちゃんのお母さんよ」

ゲン「よし、僕はトオル君のお父さんだ!さぁ行こう」

だがトオルは、地面に「おとうさん」という文字を書くと…

トオル「"僕だけの"?」

ゲン「ん?」

トオル「"僕だけの"お父さん?」

ゲン「…あぁ、そうだよ!」

その言葉にようやく明るさを取り戻しかけるトオル。4人で縄跳びに並び、大村の「随分と若いお父さんとお母さんだなー」という冗談に笑い、ゲンとトオルで跳ぼうとしたその時だった…

ゲンのマックシーバーに連絡が入る。エリア13に怪獣が出現したとの事だった。ダンにすぐ戻るよう告げられ、MACの任務に就かなくてはならなくなるゲン。それを聞いたトオルは木の影に駆けていく。百子らが慰めようとするが…

百子「トオルちゃん、おおとりさんはね…」

トオル「わかってるよ、おおとりさんはMACの隊員!僕の父さんなんかじゃない」

カオル「お兄ちゃん、無理言っちゃいけないわ」

大村「…後は私に任せなさい、MACへ急ぐんだ」

今のトオルの固く閉ざされた心には、どんな言葉も響かない。ゲンは現場に急ぎつつも、トオルへの強い罪悪感に苛まれていた。

ゲン(許してくれ、トオル君…!)

トオル(お兄ちゃんのばか…お兄ちゃんの嘘つき…!)

凶剣怪獣カネドラス

一方、街では怪獣とマッキー2号&3号との激しい攻防が繰り広げられていた。

怪獣の正体はメタルニア星の宇宙怪獣・カネドラス。電波塔を倒し地面を踏み荒らすカネドラスに対し、マッキー二機の熾烈な一斉砲火が唸る。だが当然カネドラスも黙ってはおらず、頭のツノを分離させ、ブーメランの様に発射。これぞカネドラスの必殺技:ドラスカッターだった。機体にカッターが直撃し、直ちに脱出する隊員達。MACに勝利したカネドラスは、空を飛んで悠々と引き上げた。

その後、MAC本部でダンに注意されるゲン。

ダン「それは感傷だ!なるほどトオルに対するお前の気持ちはよくわかる、しかしお前が遅れたために何百人ものトオルができたかも知れんのだ」

直後、怪獣の居場所が月の裏側だと判明する。敵は次の襲撃のために休憩している様子だった。ダンはゲンにカネドラスが容易な相手ではないと伝え、新たな訓練を課す。

ナレーション「その夜、おおとりゲンは、ダンが考案し大村の作った奇妙な機械を相手に、怪獣カネドラスを攻略すべく特訓を開始した」

誰もいないスポーツセンターの体育館にて、ひたすら機械に打ち込むゲン。間合いを確認し、攻撃の隙をうかがい、有効な技を試す。機械に突進するゲンだったが、ツノのカウンターを受けて左頬を負傷。それでも諦めずに練習を続ける。

ナレーション「それはゲンにとって、孤独な真夜中の特訓であった…」

夜が明け、スポーツセンターの子供達がやってきても特訓は続いた。跳び箱の練習をする子供達。やがてトオルの番が回ってきたが、トオルは何故か動かない。

に聞かれても無言のまま、トオルは力の抜けた助走で跳び箱に向かうものの、当然跳べずに失敗。猛やゲン、果てにはカオルや友達に話しかけられてもトオルは口を開かない。トオルはあの一件以来暗く沈んだ心持ちのままだった。

その様に心を痛め、機械を静かに見つめるゲン。すると、様子を見にやって来たダンの杖の音が。ダンに調子はどうか尋ねられるが、首を横に振るゲン。

ダン「どうした?」

ゲン「隊長…」

ダン「こいつの攻略法はマスターできたか」

ゲン「…隊長、こんな事して何になるんですか!?」

ダン「"何になる"?この美しい第二の故郷:地球を守ってみせると言った、男の言葉がそれか!」

ゲン「隊長僕が言うのは、たった1人の孤児に対して何もしてやれないのに、地球だとか人類だとか言う、虚しさのことなんです」

再チャレンジするがやはり跳び箱を跳べないトオル。猛にやれるまでやるんだと指示され、再び順番を待つ。その様子に遣る瀬無さを深めるゲン。

ダン「…小理屈はいい、こんな機械一つ攻めあぐねていて、どうするんだ」

その時、ダンのマックシーバーが鳴り響く。

ダン「モロボシだ、よしわかった!すぐ戻る。…遅かったな、怪獣は月を立ったぞ。30分後には地球に着く」

ゲン「僕も行きます!」

ダン「ここにいるんだ!体で覚え込まなければならないことを、口や頭を使って逃げ回るような奴は足手纏いだ!まずこの機械を攻略してみろ」

ダンは、ゲンの気持ちが理解できないのではなかった。しかし怪獣の襲来により事態は一刻を争う今、何としてでもカネドラスを倒せるようにならなくてはいけない。その為にもダンは敢えて、ゲンを冷たく突き放すような事を言ったのだった。

ダンに怪獣の飛来を伝えられ、みんなに急いで帰るよう叫ぶ大村。ところがトオルだけは帰りたがらない。

猛「トオル君何やってるんだ!?早く避難するんだ!」

トオル「できるまで続けろって言ったでしょ!」

カオル「お兄ちゃんそんな事言っちゃ駄目よ!お兄ちゃん!」

ゲン「猛!トオルはまかせろ、早く避難するんだ!」

ゲンに言われた通り、やむなくカオルを抱えて逃げる猛。カオルはずっとトオルを呼び続けていた。ゲンもカネドラス対策特訓を続行。

(Aパート終了)

マッキー2号・3号

カネドラスを迎撃すべく出動したマッキー2号と3号。着地予想地点はエリア20…つまり、スポーツセンター付近だった。

スポーツセンターでも、一向に体育館から動かない2人に大村が避難するよう必死に訴えるが、どちらも話を聞かない。

強めの口調になる大村だったが、どう言っても避難してくれない2人にヤケを起こしてしまいかけたその時だった。

ゲンの蹴りが機械の腕部分を折り、破片が大村目掛けて落下。しかし大村は咄嗟にそれを両手で受け止めた。

ゲン「危ない!」

大村「うわっ!!」

ゲン「大村さんそれは!?」

大村「いやぁ、昔剣道やってたんだ!しかしおかしいな、昔は何回稽古やっても取れなかったんだけども…これは真剣白刃取りって言うんだ」

ゲン「真剣白刃取り…?」

何かを掴んだ様子のゲン。その頃外では、姿を現したカネドラスがマッキー2機と激しく争っていた。玄関から戦いを見守る大村だったが、そこに誰かの声が。トオルを心配したカオルが戻って来たのだ。そんな事も知らないトオルは体育館の中で叫んでいた。

トオル「バカヤロー!!俺なんか、俺なんか怪獣にやられて死んじまえばいいんだーっ!!」

ゲン「バカっ!!」

トオルに平手打ちをかますゲン。周りが見えなくなっているトオルの目を覚ましたい、愛が故の行動だった。

そして大慌てで館内に駆け込んできた大村。カオルが戻ってきた事を知らされたトオルは、顔色を変えて玄関口へ。転んでしまったカオルにカネドラスが迫る。居ても立っても居られなくなったトオルはカオルの所へ駆けていく。ゲンと大村もトオルを追って走り出す。

ゲン達に被弾してはいけないと、MACも攻撃を中止。これ幸いとカネドラスは口から火炎を噴射してトオルとカオルを狙う。辺り一面が火の海に包まれる中、トオルはカオルに詫び、一緒に近くの車の中に隠れる。

じわじわと車ににじり寄り、遂に攻撃をかけようとしたカネドラスを見て、ゲンはレオに変身!

カネドラスを車から遠ざけ、覆い被さるように車を庇うレオ。これをいいことに、カネドラスは動けないレオをツノで何度も突き刺し、苦しめる。

ナレーション「ウルトラマンレオは、車の中の幼いトオル・カオルの兄妹をその胸の中に庇いながら、卑怯な怪獣カネドラスの攻撃に耐えた。がんばれレオ!がんばれ、トオル!カオル!」

辛さに苦悶の声を挙げるレオ。それを聞いてレオの存在に気付いたトオルとカオル。レオを見つめるトオルの脳裏に、亡き父の声が響く。

梅田父「トオルはお父さんの子だろう?」

トオル「…うん」

梅田父「ただそれだけかな?カオルのお兄さんじゃなかったのかな。お父さんがいなくて寂しいからと言って、それを忘れてやしないかな?」

トオル「お父さん…」

梅田父「甘えたり、拗ねたりする前に、カオルのお兄ちゃんだって事を思い出してみるんだよ」

嘗て楽しく家族3人で遊んだ日の思い出が、トオルの中に蘇る…

トオル「お父さん…!」

カオル「どうしたの?お兄ちゃん」

トオル「カオル、ごめんよ…もう心配しなくていいよ。お兄ちゃんがついてるからね」

無言で頷くカオル。トオルは完全に悲しみを乗り越えた。

トオル「ウルトラマンレオ、レオー!頑張れーっ!!」

散々痛めつけられた身体でも、勇気を取り戻したトオルの声を聞けば力が自然と湧いてくる。レオは拳を握りしめ、カネドラスに立ち向かった。巨体をリフトアップし、投げ飛ばす。突っ込んでくるカネドラスにキックを繰り出し、ドラスカッターをジャンプで躱す。そして…

大村「真剣白刃取り!」

空中でカッターを奪い取ったレオは、そのままカッターを投げ返し、見事に目に命中。(大村は何故か気絶)

視界を奪われて混乱するカネドラスに、レオは必殺ハンドスライサーを放つ!

SET FIRE !!

カネドラスは真っ二つになって果てた。トオルとカオルに見送られ、レオは空の彼方へ飛び去った。

その後、河原で丸太に足をつけた器具で跳び箱練習をするトオル。ゲンに続いて跳ぼうとするトオルだが、失敗して転げてしまい、動かなくなる。打ち所が悪かったのかと、トオルに駆け寄るゲンとカオルだが…

トオル「べ〜っ」

ゲン「こいつぅ!ハハハハハッ」

トオルは倒れたフリをしていただけだった。しかし足に怪我をしており、覚束ない足取りながらも練習に励む。

カオル曰くトオルは捨て身でやれば何だって出来るとレオが教えてくれたと言い、少し張り切り過ぎているとのこと。大村とダンも通りかかり、声援を飛ばす。

そしてトオルは、跳び箱を見事跳んでみせた!ダンと大村が拍手を飛ばし、カオルも大はしゃぎ。ゲンは喜ぶトオルを胴上げするのであった。


余談

ツルク星人編の後日談的な色合いが濃いとは言え、『レオ』では5話目にして初の単話エピソード。


カネドラスの出身地であるメタルニア星は劇中では名前すら出てこない。


ゲンの特訓に使われた機械を作ったのはナレーションに大村だと説明されているが、何故ただの民間人に過ぎない大村がこんなものを作ったことにしたのかは不明。MACの科学班とかでもよかったのでは?尚、これ以降の話で大村のこの謎の技術スキルが活かされることは無い。


タイトルコールが増え、メインタイトルとサブタイトルで2回言っている。


レオは真剣白刃取りをヒントにカネドラスとの戦いを制したが、見ればわかるように白刃取りを会得したのは完全に偶然によるアクシデント。本来ダンはどうやってカネドラスを攻略させるつもりだったのだろうか…?


レオの掛け声・ポーズが最も馴染み深いものに変化。しかし次回ではポーズがまた変わる。


この回に当時子役だった松田洋二氏がゲスト出演しており、松田氏は『ウルトラマンティガ』第22話にもゲスト出演している。


この回でゲンは出動する時にトオルに対して迷いがあったが、本編第49話「死を呼ぶ赤い暗殺者!」では行動に迷いが無くなっている。


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ウルトラマンレオ カネドラス

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