CV:嶋村侑
概要
第67話「SNS中毒VS縄文人」に登場。通称「クリス」。
フェイスバックやインステでフォロワー数100万を超える女子大生読者モデル。
高級レストランや高層マンションでのパーティーと言った、優雅な私生活の様子をSNSにアップしており、女子中高生の憧れの的となっている。ただし猫娘からは「自慢してるようにしか見えない」と評された。
因みにクリスティーンはSNS上でのニックネームであり、本名は「久美子」。ハーフでも何でもない純日本人である。
人物像
表向きは明朗快活な人物だが、実際は承認欲求と自己顕示欲の塊とも言える目立ちたがりで自己中心的な性格の持ち主。
「周りに「いいね」されなければ自分には価値が無い」とすら言い切るレベルでSNSにのめり込んでいる。自分が目立つためならば手段を選ばず、友人を出し抜いたり、題材を偽造するのは当たり前、酷い場合には法やルール違反、逆恨みから対抗馬への暴行や殺人すらも厭わない。また事が思うように運ばないと露骨に苛立って無関係な相手にも罵声を浴びせるような身勝手さも持つ。
そんな性格故に友人達からも内心見下され、鬱陶しがられていた(それでも後述の暴走初期には諌め忠告するなど、久美子の性格を考えれば友人関係には恵まれていた模様)。
本人曰く「小さい頃から『可愛いね』と言われ続けてきた」らしく、そのため常に注目され、褒められていなければ落ち着かなくなってしまったようである。
「人間は、可愛い女か金持ってるやつか自分の得になる話しか聞かない。本当に大事な事は『何を』発信したかではなく『誰が』発信したか、だ」と鬼太郎に言い放ったことからSNSの虚しさを理解してはいる模様。しかし、その直後に「だから自分は『いいね』を沢山貰える、影響力のある人間になる」と続けている。『わかっちゃいるけどやめられない』ということか。
劇中での行動
インステで人気者となり投稿を楽しんでいたクリスだが、そこへある日ねずみ男に個性を見いだされた縄文人が参入。
当初は「どうせすぐ飽きられる」と高を括っていたが、ねずみ男がクリスの手法をそっくり真似させたことも功を奏して、縄文人は急速に注目度を上げていく。
- とは言え、ねずみ男は受けるネタとして参考にした程度であり、パクリというよりは後追いに類するもので、咎められるようなものではない。
危機感を覚えたクリスは、自身の貯金を全てつぎ込んで高級車を購入し、「ファンからのプレゼント」としてアップするが、対抗するように「ファンからプレゼントされた」という本物の馬に乗った縄文人の投稿に「いいね!」の数で敗北する。
激怒したクリスは鬼太郎に縄文人を退治するよう依頼するものの、本心を明かせるわけもなく、「何も迷惑かけていないなら放っておけばいい」とやんわり断られてしまった。
遂に縄文人は注目度ランキングでクリスを抜き去り、自棄を起こしたクリスは「無視されるくらいなら炎上」として「遊園地の乗ってはいけないオブジェに乗る」「水撒き禁止の場所で水を撒く」という迷惑行為を繰り返す。おかげでオブジェが撤去されたり、水で足を滑らせてケガ人が出るなどの被害が続出する。
これがニュースで取り上げられたため投稿を自粛する羽目になり、注目度ランキングは底辺にまで落ち込む。付き合うメリットがなくなった友人達からも見放され、孤立無援に陥ってしまった。
クリスはこれも縄文人のせい、と逆恨みして憎悪を燃やし、彼も招待されている上位ランカー専用のパーティー会場に不法侵入。そして、縄文人が持っていた棍棒で縄文人を突き飛ばし、転落死させようとする。
しかし、一反木綿によって縄文人は助け出され、クリスは駆け付けた鬼太郎と対峙する。説得にも一切耳を貸さない彼女を、鬼太郎はやむを得ず取り押さえようとするが、クリスは今までに買い集めたブランド品を武器に互角に渡り合う(ギャグ演出とは言えすさまじい暴れっぷりである)。
さらに割れたビール瓶を手に縄文人に襲い掛かるが、最終的には駆け付けた警官隊に取り押さえられ、逮捕された。
...がその様子すらも「逮捕されちゃった」とハートマーク付きでアップし、過去最高の100万「いいね!」を獲得。
最後はそれを縄文人に自慢しながら連行されていった。
現実に、SNS投稿者のモラル低下は大きな問題となっている。
インスタ映えのためだけに、可愛くトッピングされたアイスクリームを購入し、写真を撮れば食べもせずに即捨てる、バイト先のキッチンや商品を荒らした画像をアップする、合成画像をアップして動物園から猛獣が逃げたなどのデマを広めて喜ぶといった行為は後を絶たず、インスタ蝿やバカッターという言葉さえ生みだした。
とはいえSNS利用者の大半は、自分の趣味と割り切り、読者を楽しませるために健全な方法で工夫や苦心を重ねている。しかしクリスのように悪質な投稿者が目立つことも、残念ながら事実である。
余談
インステのランキングには「コケカ様」や「貧太」など、なぜか他の水木作品のキャラクターが名を連ねている。
関連タグ
房野きらら…容姿へのコンプレックスに苦しんでいたが、妖怪ずんべらの力を借りて美貌を手に入れる。他人を逆恨みするのではなく、自身を変えるために妖怪の力を利用した点でクリスとは対照的であり、真逆といってよい結末を迎えた。
ビンボーイサム…他人(妖怪)のものを奪って得た栄光や地位を手放すことができず、クリスと似たような末路を辿ってしまった。