概要
1987年から1991年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載された。作者は佐藤正。
単行本全19巻、文庫版全12巻。
佐藤は新沢基栄のアシスタントで、画風もよく似ているが、作風は彼とは真逆であり、少年漫画でありながら、少年漫画らしい下ネタ、エロ、バトル要素に、少年漫画らしくないグロ、バイオレンスの要素をふんだんに採り入れ、それをギャグとして昇華させていた。
主人公の「あちゃ!お茶!玄米茶!」「あうー!○○なのだー!」という言い回しは読者によく真似される。
一時は絶大な人気を誇り、ごく一部の作品しかない巻頭オールカラー(しかもその回は雑誌表紙)を掲載したことがある数少ない作品である。しかし、アニメが半年で打ち切りに終わるなど(ジャンプアニメ始まって以来の短命だった)今一つ振るわなかったため、原作が更に暴走気味になる。
このときの作者の二つ名が「ジャンプのアナーキー野郎」「ブレーキの壊れたダンプカー」といったものだった。
彼らが高校生になってからは、宇宙人とのバトル展開を始めたりとネタに陰りが見え始め、人気も下降気味であった。そこにとどめを刺したのが1990年10月にジャンプ本誌に掲載された『サイボーグ用務員さんの巻』で、ここで「用務員をバカにし過ぎている」としてPTAや労働組合からの抗議が殺到して、ジャンプの回収騒ぎに発展してしまう。
作者は反省をして、そこから急遽作品をファンタジーSF路線に切り替えて巻き返しを図ってみるが、それも人気が出なかったため自ら展開を打ち切り、『燃える!お兄さん2』として出直すが、規制に雁字搦めにされた彼にかつての勢いなど戻ることなく、半年ほど続けた後コントっぽい回をやって、5年も続けた割にあっけない連載終了を迎えた。その際の「この作品に言いたいことは何もない」というオチは奇面組の夢オチ・ループオチほどではないものの、よく漫画ファンの間での叩きの餌食になる。
迷走期間のほうが長かったものの、最盛期と作風の印象が強いため、コンパチをよく見かける作品である。
テレビアニメは、1988年3月から同年9月にかけて日本テレビ系列局ほかにて放送された。全24話。アニメーション制作はスタジオぴえろ。
『燃える!お兄さんコーナー』という視聴者のお便りを紹介するコーナーもあった。
ゲームは、1989年8月8日に東宝からファミコン用ゲームソフトとして発売された。ジャンルはアクションゲーム。
「マンガ図書館Z」にて全巻無料公開されていたが、2017年3月12日をもって取り下げとなった。
ストーリー
国宝憲一は幼い頃、父の不注意から川に流され、山で行方不明になってしまう。
しかし、山に住む空手家に拾われケンイチ(国宝憲一)は野生児としてたくましく成長する。
そして本当の家族と街への憧れから下山して、程なく本当の家族と再会する。
だがしかしケンイチ(国宝憲一)には都会の知識や常識がまるで無く、本人の人間離れした身体能力もあいまって、普通ではないトラブルに満ちた日常が繰り広げられるのであった。
登場人物
国宝家
フリッパー(CV:沢木郁也)
生徒
教師
動物
宇宙人
主題歌
オープニングテーマ
「ドリーミー・ドリーマー」
歌:石川優子/作詞・作曲:石川優子/編曲:瀬尾一三
エンディングテーマ
「時を置いて」
歌:石川優子/作詞・作曲:石川優子/編曲:瀬尾一三