概要
なんらかの物事に対して、『異議』があることを主張するセリフ。
同様の主張が用いられる現実の裁判の様子から、創作上にて、ゲーム『逆転裁判』をはじめとした裁判ネタに登場。現実のそれよりもやや誇張して、定番のセリフとして度々扱われるようになっている。
ゲーム『逆転裁判』
「(気がついたら思わず叫んでいた!
‥‥“異議あり”って‥‥)
(それもハラの底から、大声で。
人さし指までつきつけて!)」
シリーズ内にて、「相手の証言内容に対するムジュンの指摘」などの用途で度々用いられるようになっている。
シリーズにおいて、画面いっぱいのギザギザのフキダシの中に、赤文字で表記される形で度々用いられる。さらに、手を伸ばして相手を指差しという発言者の動作も合わせて、シリーズの象徴と化している。キャラクターによっては専用の音声も用意されることもある。
他、「異議あり!」から派生して、「待った!」や「くらえ!」といった用語が、同様の方法で表現される場合もある。
今でこそ「異議あり!」といえば逆転裁判というレベルで浸透しているが、第1作当時の開発コラムにおける裁判傍聴取材によると、本作以前より裁判ドラマといえば指をつきつけて「異議あり!」というパブリックイメージが出来上がっていたことが読み取れる。
そのため、これ以前に裁判モノにこのセリフを定着させたきっかけがあるものと思われるが、それが何だったのかは今ひとつ判然としていない。
フキダシボイス
※「異議あり!」「待った!」「くらえ!」以外のボイス。
現実の法廷
刑事訴訟法309条1項では、検察官・被告人・弁護人の証拠調べに対して、異議申し立ての権利が規定されている。実際には「異議あり」の発言に限らず、異議を唱えていることが分かれば成立する。
異議申し立てとは、検察官や弁護士の証人尋問の方法に違法もしくは相当でない点があった時に、裁判官に対して申請するものである(参照:弁護士法人東町法律事務所コラム第92回)。刑事訴訟法309条によれば、裁判官はこの異議申し立てに対して決定をしなければならない。「認めます」「却下します」という発言がそれである。異議を承認する場合は、続いて異議を唱えられた側の検察官や弁護士に対して質問の修正や中止が求められる。
関連イラスト
関連タグ
表記揺れ
Objection!‥‥英語版などにおけるアルファベット表記。
派生用語
意義あり!‥‥同音異義語
異議なし‥‥反対の意味の用語