曖昧さ回避
漫画『百日紅』
百日紅(さるすべり)は、杉浦日向子による日本の漫画作品。
『漫画サンデー』にて、1983年から1987年まで連載された。
葛飾北斎やその周囲の人々の日々を描いた物語。
時代設定としては、「お栄ちゃん」こと葛飾応為が父親である師匠から「アゴ」と呼ばれ(他のお子さんは出てくるけど他所にいて、アゴはパパと同居という設定 なお娘は師匠である御父上を「テツゾー」と本名で呼ぶ)、そのわんこが一匹もふもふしているごみ溜めのようなアトリエへ「池田善次郎」(まだデビュウする前の渓斎英泉)が居候し(という設定はオリジナルらしいのだが)歌川豊国派の筈の歌川国直が出入りしている頃。
単行本は実業之日本社から全3巻(絶版)、ちくま文庫から上下巻(単行本未収録のやつ収録)が出ている。
アニメ映画
2015年には葛飾応為の方に焦点を当てた『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』が原恵一監督、Production I.G制作により長編アニメーション映画化。お栄(CV:杏)が火事を見に行ったり男娼を一応買おうとしたり、妹(視覚障害の上体が悪い)と遊んだり、する。なお杏は料理が出てくるNHKドラマ『ごちそうさん』でヒロインを務めており、北斎の声は『孤独のグルメ』の主人公役を演じる松重豊があて、原作者も美味しそうな食品の表現で定評があるが、多分偶然。また、原監督の縁で野原親子の(当時の)担当声優も端役で登場する。なお本作でこと(北斎の嫁)の声を当てる美保純は、1996年公開の必殺仕事人の映画『必殺!主水死す』でお栄を演じている。
主題歌は椎名林檎の「最果てが見たい」。この曲は石川さゆりに提供した曲のセルフカバーではあるのだが、何気に林檎嬢本人がアニメの主題歌を担当するのはこれが初めてだったりする(提供曲本体ならいくつか例がある)。