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由来編集

無敵超人ザンボット3』、『聖戦士ダンバイン』、『伝説巨神イデオン』、『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』、『機動戦士Vガンダム』等、富野由悠季監督が手がけた作品ではストーリーの進行と共に敵役キャラはおろか、主要登場人物の大半までもがバタバタ死んでいく展開がとにかく多かったことから付いたあだ名。

特に『イデオン』では最終的に敵味方纏めて全人類が滅亡して終了というホロコーストも真っ青な展開で、当時の視聴者に強い衝撃を与えた。

『ダンバイン』、小説版『機動戦士ガンダム』、小説版『機動戦士Ζガンダム』等、作品によっては主要人物どころか主人公まで容赦なく殺す。

これについて富野は「キャラ全員殺した方が、きれいさっぱり何も残らずまとまりがつく(=制作者・視聴者共に、未練を残さず作品から離れていける最も理想的な表現法)」と語っている。


また、富野作品におけるキャラの死亡率の高さについては富野が元々リアリズムを重視することや「戦争」を題材にした作品を多く手がけていることにも一因があるが、もう一つ大きな理由として富野が自身の思想や物語のテーマに違反したキャラにやたら厳しいというというものがある(これを富野は端的に「エゴ」と表現している)。

例えば富野が携わったガンダム作品では強化人間のキャラの死亡率が非常に高い…というかほぼ皆殺しなことで有名だが、これは富野が人間が他人を自分の都合の良いように育成(洗脳)したり改造したりすることや、人体の機械化・兵器化に対して強い嫌悪感を持っていることの反映でもある。

それゆえに「何故このキャラは死ななければいけなかったのか?そして何故このキャラは生かされ続けているのか?」を自分なりに考え、富野が伝えようとしたメッセージを考察しながら鑑賞してみるのも一興である(『Vガン』においては富野が制作当時ひどい鬱病に罹っていたことも要因と言われているので、この限りではない)。


ただし、『イデオン』や『ダンバイン』では「輪廻転生」や「魂の浄化」と言う面もあるため、死=救いが無いとは言い切れない。また、『イデオン』について富野は制作上の事情もあったとはいえ「禁じ手を使ってしまったかもしれない(キャラを殺せばとりあえず劇的に見えるということは、それだけで安直に作品として成立できてしまうため)」「皆殺しは本来タブーであり、作家としての禁じ手である」とも発言しているなど、決して好き好んでキャラを殺す展開を盛り込んでいるわけではない。

加えて、『戦闘メカザブングル』や『無敵鋼人ダイターン3』など敵味方共にほとんど死者が出ない展開も見られる作品も同時期から手がけており、復帰作となった『ブレンパワード』以降はキャラの死や悲惨な描写が殆ど無いことも併記しておく。

こういった変化を「黒冨野白冨野」・「激しいツンデレ」と評するファンも存在する。


また、驚くべきはその大半が子供向け番組として全日帯で放送されていたことである。当時の子供達はある意味非常に贅沢な体験をしたといえる。


時は流れ、富野監督はGのレコンギスタの最終回における展開について「皆殺しの富野は辞めたい」という趣旨の発言を最終回の上映会イベントで語っている。


関連タグ編集

無敵超人ザンボット3 伝説巨神イデオン 聖戦士ダンバイン 機動戦士Zガンダム  機動戦士Vガンダム Gのレコンギスタ


富田祐弘……何の因果か「イデオン」「ダンバイン」「Vガンダム」と富野の皆殺しに3連チャンで付き合ってしまった脚本家。もっともVは皆殺しが本格化する前の初期の参加で済んでいる……V皆殺しの筆頭格を登場させた張本人(該当回の脚本家)ではあるが。だが後にとある美少女戦士ものの第1シリーズで別の監督とともにやらかして日本中の少女たちの精神をズンドコに陥れた。(同話の脚本を上げたのは富田ではないが、富田自身は当時の同作のシリーズ構成であり直後となる最終回の脚本を上げているため、無関係とは言いきれない)そのため同作無印での少女たち結末黒富野に連続で付き合った影響じゃないのかと囁かれる事がある。(ただし根拠は弱く、あくまでも「ネタ的な扱い」としてである事に注意)


「皆殺し」仲間編集

富野同様にファンから「皆殺し」の二つ名を賜れて、ほしいままにした人たち。

田中芳樹 和田慎二

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