ブレンパワード
ぶれんぱわーど
富野由悠季が監督し、彼にとっては『機動戦士Vガンダム』以来5年ぶり、さらに非ガンダム系列のロボットアニメとしては『重戦機エルガイム』から約14年ぶりとなるTVアニメシリーズであり、いわば「(自分が復帰するための)リハビリ」であったという。
事実、彼はこの後『∀ガンダム』『OVERMANキングゲイナー』『ガンダム Gのレコンギスタ』と快作を連発、所謂『白富野』時代の始まりである。
旧来の富野アニメのように一族郎党ほぼ皆殺しにされつつ地球を守ったり因果地平の彼方へ行ったりはせず、全体的に穏やかな傾向の物語になっている。
物語を通して「コミュニケーション」と「家族の対立」が大きなテーマとなっており、主人公・伊佐未勇とその家族の対立を主軸に、他の登場人物達の間でも愛憎入り乱れた関係が描かれる。
しかし、それまでの富野アニメのように片方が悲惨な死を遂げて完結させるようなことはなく、互いにわだかまりを抱えて歯がゆい行き違いを繰り返しながらも、なんとか和解の道を模索して悪戦苦闘し、少しずつ歩み寄っていく様が描かれており、明らかに富野監督の考え方に変化があったことを窺わせる。
…とはいえ、まだ毒気が抜けてない部分は散見されるのだが。
また、女性が主要キャラの大部分を占めているのも特徴であり、恋人としての女、妻としての女、母親としての女、姉・妹としての女、友人としての女、社会的存在としての女といった様々な女性像と、彼女たちが自らの「女」としての性(エゴ)と在り方に苦悩し葛藤する姿が描かれる等、富野監督の持つ女性観が(ある意味、生々しいレベルで)窺える作品でもある。
OPアニメは『全裸の女性陣が地球の自然や古代遺跡をさまよう』というキチガ…意味深なもの。
主役ロボであるブレンが数秒しか登場しないあたりおおよそロボットアニメのOPとは思えない構成である。
OP曲「IN MY DREAM」の歌詞もあって、ストレートにエロい。
また、EDは写真家のアラーキーこと荒木経惟の植物の花弁の写真がひたすら流れるというこちらもかなり意味深なもの。
こっちもこっちで淫靡。
キャラクターデザインはいのまたむつみが担当した。
同年8月に「サンライズフェスティバル」(10月開催)の宣伝用ビジュアルが公開されたのだが、そこにはガンダムと並んでブレンパワードが描かれており、twitterトレンドにも「ブレンパワード」が入るほどの衝撃を呼んだ。
その一方で、ブレンとガンダムと一緒に絵に映っていたのは何と『ヘボット!』だったりする。
ちなみに富野氏はそのフェスで本作に触れた際に「アニヲタWiki(仮)に書かれていた本作の記事(該当項目)を見て、これがどんな作品だったか自分にも理解できた」とぶっちゃけている。
突如発見された海底遺跡オルファン。
それは地球上の全生命のオーガニックエナジーを吸って銀河へ飛び立つ方舟だった。
オルファンを使って銀河旅行をしようとする一団・リクレイマーとそれを阻止しようとする国連所属のサバイバル艦ノヴィス・ノアは、反発しあう二種のオーガニックマシン『グランチャー』と『ブレンパワード』を使って熾烈な戦いを繰り広げる。
元リクレイマーの伊佐未勇とブレンと心を通わす宇都宮比瑪は戦いの中で共感し、共にオルファン浮上阻止に動き出す…!
↑比瑪とその愛機ヒメ・ブレン。
オーガニックマシンと人の関わりも本作の見所の一つである。
厳密に言うと機械ではなく『オーガニックマシン』または『アンチボディ』と呼ばれる巨大な無機物生命体である。
プレートと呼ばれる巨大なPCディスクのような円盤から誕生(リバイバルと呼ばれる)し、ひな鳥の刷り込みのように最初にコミュニケーションした生命体を親と思い込み、パイロットとして乗せる性質がある。また親でなくとも自身が気に入った相手をパイロットとして乗せることもある。
生体であるがゆえに自意識を持ち、性格も個体ごとにさまざま。勇ましいものもいれば、兵器には不向きなほど臆病なものもいる。
各機体は原則『(パイロット名)・ブレン』と呼ばれるが、再リバイバル後のネリー・ブレンのみ勇が搭乗した後も改名していない。
武器はリバイバルの際に同時に生まれる『ブレンバー』と呼ばれる格闘・射撃両面に使用可能なもの。
また、短剣ブレンブレードや体から発するチャクラフラッシュなども強力な武器である。
加えてユウ・ブレン及びネリー・ブレンのみグランチャーの武器であるソードエクステンションを使用することもある。
ユウ・ブレン(ネリー・ブレン)とヒメ・ブレンはチャクラフラッシュをあわせて放つ『チャクラエクステンション』と呼ばれる合体技を使うことができる。
ゲーム『スーパーロボット大戦J』ではその他のブレンパワードやバロンズゥとの組み合わせでも発動できる。
オーガニックマシンのデザインは永野護が担当。
永野が当時メカデザインの方向性の一つとして考案・模索していた板ばね状の関節や駆動系、積層装甲といった要素を生かしてデザインされている。
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