概要
「立場交換」とは、ある二人の人物間あるいは多人数間において、お互いの社会的地位や周囲からの認識が入れ替わることである。
一般的には、交換留学や、ゲームの攻守交代、心理療法としての役割交換など、様々な物事が挙げられる。
pixivの作品傾向から、以下はフィクションで描かれる「もしも」の立場交換について記述する。(性描写の記述を含む)
ジャンルとしては「入れ替わりもの」に重なる部分もある。この場合の入れ替わりとは、
この場合、基本的に精神の状態がそのままで、肉体は他人のものになる。
それに対し「立場交換」では、本人の肉体のままで他者と入れ替わる。
この現象が発生すると、現象に巻き込まれた人間は周囲から完全に入れ替わった相手の人間、つまりそれまでの自分とは別の存在として取り扱われることになる。
架空のものと思われそうだが、世界には(一時的に)示し合わせて役柄を交換し合うという祭りもあるらしい。
例:女子高生Aとプロ野球選手Bの立場が交換された場合
- 女子高生Aは周囲からプロ野球選手本人として取り扱われる。
当然、試合やトレーニングにも参加しなければならなくなり、同僚も全員がこれまであまり接点のなかったであろう成人男性となる。
当然、下手をすればバットの握り方どころか、キャッチボールすらおぼつかない状態である。
また、プロ野球選手Bと恋愛関係にある女性がいれば交際しなければならないし、子供がいれば父親としてふるまわなければならない。
- プロ野球選手Bは周囲から女子高生として扱われる。
当然、女子高生の所属している高校で、授業を受けなければならなくなる。
高校生活そのものは一度経験しているものの、年下の異性としてふるまわなければならなくなる。
立場変化の状態によっては、生理現象なども経験することになる。
また、本来は赤の他人である女子高生の家族と「家族」として交際しなければならなくなる。
ここまでの説明だと、入れ替わり現象との共通点が多く差異が分かりづらいかもしれない。
だが、立場交換現象が入れ替わりと異なる最大の特色は、肉体の交換を兼ねる場合と兼ねない場合があるということである。
①立場だけが入れ替わる場合
肉体はそのままだが、周囲からは自分ではない他人として認識される。
先に挙げた例で説明すると、
- 女子高生Aの場合、肉体は思春期の女性のままなのに、野球のトレーニングや試合を周囲から要求されることになる。
交換先の人物が異性と交際していたり結婚していたりする場合には、性交渉も行わなければならない可能性もある。
(相手の女性がレズセックスを男性とのセックスだと誤認してくれる場合もあれば、生殖器官の一部が肥大化して男児の男性器並みになることもある)。
- プロ野球選手Bの場合、プロスポーツ選手らしい筋骨隆々の男性の体のまま、女子用の制服や下着や水着を身に着けねばならない(サイズが不思議な力で調整されるケースもあれば、肉体にサイズが会わず窮屈になったりぶかぶかになったりするケースもある)し、女性らしい(ボーイッシュ含む)仕草を周囲から求められる。
②肉体の入れ替わりを兼ねる場合
身体が入れ替わったり相手の姿に変身したりと、相手の肉体とも入れ替わってしまうケース。
詳しくは入れ替わりの記事を参照。
単なる入れ替わりとの差別化のために、
後述する精神面での人格の入れ替わりや記憶共有を兼ねるケースが多い。
性格や記憶の入れ替わりや共有
立場交換が発生した場合、社会的地位・立場を交換された人間の性格が、それぞれ交換相手の記憶や性格と入れ替わってしまったり記憶が共有されたりする事象が発生する場合がある。
記憶の共有について
一例を挙げる。
- 先述のプロ野球選手Bの場合
女子高生Aの記憶と交換もしくは共有が発生した結果、交換前はさして興味も知識もなかった流行のファッションについてなど、他者が得たものであるはずの知識を獲得したり、交換相手の女子高生Aの、家族や知人の顔・名前などについての情報を記憶する、ということが起こりうる。
また、それに付随して、個々の記憶にとどまらず自分のものとは異なる別人(交換相手)の
過去を思い出せるようになる、という効果も発生しうる。
人格や性格の交換について
また、相手の記憶に人格が影響されてしまったり一度に大量の記憶が交換されてしまった結果、交換された人間が交換先の人間と同じ性格になってしまうことがある。
これについては、基本的な人格はそのままで、ジェンダーや思想信条や嗜好だけが変化して交換相手に似た性格になるだけである場合もあれば、趣味やジェンダーの認識などにとどまらず、基本的な人格(パーソナリティ)認識や日々の行動内での些細な癖に至るまで、相手の交換前の人格とほとんど瓜二つになってしまう場合もある。
いずれの場合においても、交換前の記憶が失われなかったり多く残っていたりすることで、他人化したことについての自覚が強いケースと、記憶の交換が一度に起こったり交換前の記憶がほとんど残らなかったりすることで、元々自分が現在の肉体や人格ではない別人だったことを自覚しづらいケースとが存在する。
これについては、立場が入れ替わった一方の人間だけが性格変化を起こしてしまうこともあれば、立場交換に巻き込まれた人間全員が、それぞれ交換先の人物の性格となってしまうこともある。
例えば、先述の女子高生Aに発生した場合だと、人格がプロ野球選手Bのものに変化した結果
- 娯楽の対象が変化する
最先端のファッションを追い求めたりアイドルの出ている音楽番組やバラエティ番組を視聴することがあまり重要であると認識できなくなる。それよりも、野球のトレーニングを工夫したり過去の名試合をDVDやインターネットで見ることが好きになる。
- 恋愛対象が男性から女性へと変化する
先述の通り、心身が女子高生だった頃に好みであった男性アイドルにはあまり関心が持てなくなり、プロ野球選手Bの交際相手である女性が恋愛の対象へと変化する。
性的興奮の対象も、それまで対象だった男性の男らしい顔つきや胸板などではなく、女性の持つ女性らしい顔つきや乳房や腰や生殖器官へと変化する。それに加えて、異性の肉体を用いた自慰行為への抵抗感や羞恥心もほとんどなくなる。また、交換前の記憶が多く残っている場合においては、入れ替わる前に経験した、女子更衣室や公共浴場などでの他の女性の肉体に関する記憶なども性的興奮の対象になる。肉体の入れ替わりが起こっていない場合、自分自身の肉体が性的興奮の対象になることもある。
あくまでも一例であるが、以上のような変化が発生することになる。
こうした人格に対する性格変化は、多人数間で同調してほぼ同時に起きる場合もあれば同調しない場合もあり、同調したり同時に発生したりすることがなかった場合は、同じ性格を持つ別の人格二つのペアが同時に存在することになる。あくまでも彼らは別々の人格なので、それぞれ別々に試行し別々に判断を下し別々に行動する。
それに対して、交換の当事者たちの精神がいずれも他者のものに変化した場合は、性格も含めて異なる他者の間での立場に関する要素、全てが入れ替わることとなる。
(通常の入れ替わりの場合だと多くの場合は、記憶や性格までは入れ替わらない)
この場合、自分が交換前に持っていたはずの、元々の肉体や性格に対して、入れ替わった後の性格に基づいて友情や恋愛感情といった深い感情を抱くという展開も起こりうる。
身体能力の交換や共有が発生するケース
異なる人間の間で立場だけが交換されたケースにおいては、記憶の同調や共有がなされるのと同様に、身体能力の交換や共有が発生することもある。
- プラスの効果が発生する場合
例えば女子高生Aに同現象が発生した場合だと、肉体は女子高生の肉体のままであるのに、筋骨隆々のプロ野球選手とそん色ない運動能力やスタミナを獲得して、試合でも活躍できる、という具合である。
- マイナスの効果が発生する場合
例えばプロ野球選手Bに発生した場合だと、女性の肉体特有の悩み(生理痛や貧血など)に苦しめられることがある。単に苦痛だけを味わうことになる場合もあれば、実際に生理が発生して経血が流れたりすることもある(ペニスや肛門から流れることもあれば、ふたなり化することもある)。
また、変化の度合いが深刻だと生殖器官が交換相手の性別に合わせて変化したり、或いは完全に交換相手の肉体と同じ性別に性転換したり容姿や体格が立場に合わせて変化する場合もある。
例えば女子高生Aの場合だと女性器が消失して男性器が生えたり、或いはバレー選手並みの長躯になったりすることが起こりうるし、プロ野球選手Bの場合だと女性化や若返りなどが発生しうる。
関連イラスト
別名・表記ゆれ
性格入れ替え・・・単なる入れ替わり現象を指すことも多い
人生交換(pixiv小説に用例あり)