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範馬勇一郎

はんまゆういちろう

板垣恵介の漫画作品『刃牙シリーズ』第3部『範馬刃牙』の登場人物。 地上最強の生物である範馬勇次郎の父親。
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フフ… 変わらん 我が子相手に 手こずる我が子…


刃牙ちゃんや…
勝てるぜ お前…






概要

性別男性
身長不明(米兵や独歩などと比較するとかなりの巨体)
体重不明


範馬勇一郎とは板垣恵介の漫画作品刃牙シリーズの登場人物である。
主人公 範馬刃牙と、その父 "地上最強の生物"範馬勇次郎との宿命の対決を描いた 第3部『範馬刃牙』第284話「父、そして…」にてその影を現し、第285話「息子、父、そして…」にてその全貌を現した。

地上最強の生物と言われている 範馬勇次郎の実父である。 そして、刃牙から見て祖父にあたる。
既に故人であり、初登場時には突如、幽霊として現れた。 周囲が騒然する中、非力ながら勇次郎に立ち向かい力尽きかけていた刃牙に上記の激励をかけ、再び消えていった。
生前・戦艦ミズーリ艦上での降伏文書調印をもって沖縄戦が終結したが、沖縄の中にある小さな島で単身抵抗した。
その圧倒的な武勇は現場の指揮官が本国へ原子爆弾の使用を打診したほどで、結果的に旗艦・アイオワを奪取、米軍海兵隊を退けたことで知るぞ知る伝説上の人物となっており、御老公こと徳川光成が彼のことを「勇次郎の以前(まえ)に米国に勝った男」と評している。

後に主要キャラクターの1人である 愚地独歩の若かりし日を描いた公式スピンオフ作品 『バキ外伝 拳刃』の第1話ではゲスト出演し、彼の存命時の姿を見ることが出来る。
当時から武術界・ひいては社会的に「孤高の柔道家」として名の通った人物であったらしく、独歩とは知己の関係にあった。

人物像

圧倒的な質量の筋肉の鎧を身に纏う重量級の巨漢。勇次郎よりは色白かつ大柄で、(鎬紅葉やジャック・ハンマーなど、他の人よりも筋肉が凄いが、勇一郎と比べれば彼の方が極太)特に異常な肩幅の広さが劇中では何度も強調されている。(祖父の幽霊に会ったというのに刃牙の感想は「肩幅広……ッッ」である。)

どこを見ているとも知れない眠そうな半眼・分厚い唇・寝技の多用で沸いた(潰れたように変形した)耳。
息子の勇次郎と比べると非常に穏やかで茫洋とした顔つきをしているが、時折見せる人を喰ったような上目使いの表情はよく似ている。
長く伸ばした髪を頭の後ろで無造作に束ねており(いわゆる総髪)、出現時及び回想時の服装は、パンツ1丁。
ちなみに『拳刃』ではちゃんとトレンチコート・帽子・革靴といった服装しているので裸族ではない。

人外の力をその身に宿す範馬の血を引く者。
その背面には代々受け継がれる異形の筋肉が形成した鬼の貌を持つ。
以前から勇次郎の語る「巨凶・範馬の血」というキーワードは存在していたが、それは突然変異的に生まれた勇次郎自身の強固な自負心から放たれたものという見方もあった。
しかし、彼の登場(とエジプト古代遺跡の壁画)により範馬家の力は勇次郎以前から代々受け継がれてきたもの という設定が公式で明らかにされた。

その怪物的な武勇伝とは裏腹に、とても優しく温和な人物であったことが劇中随所から伝わってくる。『拳刃』では金が必要になって、当時最強のプロレス王・力剛山との八百長試合を受け、結果的に日本武術界の名に泥を塗るという勇次郎や刃牙では考えられない選択をしている。
このことは若き日の独歩には「底無しの鷹揚さ」と評されており、あまり勝ち負けに拘らない性格であるということが分かる。

息子・勇次郎自身も「俺と 父 範馬勇一郎はまったくの別人」「互いが対極に位置する」と断言している。生き方・人生観も全く正反対だということ。
恐らく家族を大切にし、自身の力に少なからぬ自負心を持ちながらも、己が「地上最強の生物」であることに執着していなかったようだ。
刃牙シリーズの闘士の中では珍しい価値観の持ち主である。見方を変えれば、超絶的な強さを持つが故に、己を誇示することにも勝ち負けに拘ることにもさして興味を抱いていなかったのだともとれる、勇次郎とは別ベクトルの大胆不敵さを持つ人物である。

勇次郎の母親が我が子を恐れ、仏門に帰依したのも、父であり夫である勇一郎とはあまりにもかけ離れた暴力性も持った人間であることにショックを受けたからであると考えられる。

既に故人であったことで彼の死についてまだ詳しく明かされていないが、刃牙へかけた激励から読み取ると恐らく息子・勇次郎との親子喧嘩そのものは経験している様子。
彼の親子喧嘩と死の詳細は後に明らかになるのだろうか…。





戦闘スタイル・実力

上記のどおり、「柔道家」であることは判明し、勇次郎が自分とは「使用(つか)う技術(わざ)も」対極にあると語っているが、劇中で明らかにされている描写を見る限りでは、技術もなく知識もなくただ、己の肉体の力に任せて叩きつけるという本質そのものは大して変わらないと見える。
しかし、勇一郎の得意としていたのは投げ技で、殴る・蹴るといった打撃を好む勇次郎とは違いがその辺にあるだろう。


太平洋戦争の時・・・・ 沖縄本島北東約12キロメールに位置する周囲1キロメールにも満たない地図にも載らないような孤島で彼一人に対して実に1000tを超える弾薬を使用され、その多数な攻撃を受け、島の形が変わってしまう程ダメージを与えたが、それでも、無傷で生存していた。
(この辺りはベトナム戦争にて米軍の執拗的な爆撃をも掻い潜った若き日の勇次郎を想起させる逸話である。)
無傷で現れ、遺体の確認の任務を任されていた米軍兵士隊を相手に素手で真っ向に立ち向かい、兵士を捕まえ、ただ、己の腕力に任せ、銃よりも早く、兵士の肉体を味方にタオルで叩くかのような感覚で軽々と投げ、 「投げた人を人にぶつける」 ことで一投げで 最低3人以上死傷出している。 そして、統制の取れないまま、投げられ、落とされ、踏まれ、瞬く間に一個小隊が壊滅した。

この出来事で、米軍上陸部隊は撤退し、また艦砲射撃、爆撃など繰り返したが、結果は変わらなかったという。この圧倒的な強さが上記にある指揮官について影響が出ている。

その指揮官が、233ミリの厚さを誇る軍艦アイオワの甲板に犬神家の一族』状態で逆さに突き刺されるという事件が起こった。
その一部始終を偶然目撃していた乗員がこう語った。
「甲板から悠々と立ち去る男の背中に 凶悪極まる「ONI」の姿を見た」
乗員達は心底恐怖していたという。「いったいどんなパワーで叩きつけられたのか!!? いったいどんな技術で?! ONI?! どんな怪物なんだ!!?
すると、自然と甲板に2000人を超える乗員が集まってきた。
しかし、ONIは立ち去ったのではなく、彼らが集まるのを待って身を隠していたのだ。
ONIはまた立ち上がり、彼らを追い詰めた。
そして、勇一郎は乗員の1人を掴め、ある不思議な技を使ったという。

現在に至るまでこの技を見た生還した兵士に脳裏にトラウマとして焼き付くほどの脅威を見せ付けた。

その不思議な技とは「ドレス」
体験した米兵がつけた呼び名である。


ドレスとはッッ!!!

米軍旗艦アイオワの甲板上で使った範馬勇一郎の技術。
その正体は相手の身体の一部を掴んで超高速で旋回させる「人間双節棍(ニンゲンヌンチャク)」

あまりにも早く掛け手の周囲を振り回される受け手の「残像」が肉体を「覆い隠す」半透明の「衣服」に見えることから「ドレス」=「装い」と名付けられたのだという。

掛けられたら最後、強烈な遠心力で血液が頭部に集中することで航空業界における「レッドアイ」という現象が誘発され、顔中の穴から出血、脳にも多大なダメージが加わり、自発的に脱出は不可能となる。
それに加え受け手を武器化する勇一郎のスタイルゆえに外部からの攻撃を遮断する「肉の建て」または「受け手の身長分のリーチをもった打撃武器」として集団戦闘でも猛威を発揮したのだと考えられる。また、無尽蔵の体力を持つ範馬一族が使う場合、敵が多いほど容易に「武器のリロード」が効くことになる。


この技を使用するのならば、一人一人を軽々と吊り下げ振り回すという規格外の腕力が必要となる。
しかし、刃牙ワールドでも上位の腕力を持つビスケット・オリバもやってのけたが、それに加えて「ドレス」は人体を武器に見立て巧みに操るだけの細やかな技術量も要求される。
まさに地上最強の腕力といかなる技術も瞬時に吸引する天才的な格闘センスを持つ巨凶・範馬一族
にしか出来ない実現不可能な秘技である。

「秘伝」「極意」「奥義」 といった勿体ぶった技術全般を弱者の工夫と軽蔑する勇次郎もこの技は例外的として『たった一つだけ渋々ながらも俺が誇りたくなる技術(わざ)がある』と称している。

勇次郎と比べて

タフネスにおいては力剛山との八百長試合では普通にボコボコにされたように見える程度には負傷をしており、肉体の材質そのものが有機生命体とは異なる とすら思える勇次郎と比べるとまだ人類の範疇に留まっていると見える(ただし、後述の通り独歩には「本当は力剛山の攻撃が効いてない」事を見抜かれており、本当に負傷していたかどうかの実態すら不明なのだ)。

しかし、これは地図にも乗らないような小さな孤島に1000tの弾薬を撃ち込まれても、その後何度米軍が総攻撃しようと裸一貫で無傷である事やそこに至るまでの経緯、そして核兵器の使用を米国軍に検討させた裸一貫で米国軍を撤退させた事実と矛盾している。

また、(仮にダメージを食らっていたとしても)力剛山の数々のクリーンヒットを食らっても後を引く大きなダメージは一切無かったため、やはり、範馬の血異常な回復力・耐久力は有しており、容易に避けることが可能な攻撃でも効かないから避けないという選択はまさにグラップラー
若い頃の独歩は勇一郎のそうした大雑把さが大好きだと本人に伝えている。

結局のところ

  • 謎のパワーアップ」と「逆マイケル・ジャクソン化」を経る以前の勇次郎も(今じゃ黒歴史な複数のエピソードを含め)人間の範疇にあった。
  • 作者板垣の「ライブ感」によってキャラの強さがしょっちゅう変動する
    • 勇一郎の戦時中の描写の凄まじさと「拳刃」での描写の矛盾にも思える部分に関しては、力剛山とのエピソードがあくまでも木村政彦へのオマージュ的な要素が強い。
    • 勇次郎に関しても、宇宙の膨張率と同じく成長し続けているという設定が、傭兵時代よりも弱くなったという描写もあるのでやはり矛盾している。
  • パワーアップ後の勇次郎も宮本武蔵の手刀「無刀」で肉が裂けるし刃牙や花山薫の攻撃で鼻血を流す。また、郭海皇の「消力」の拳を避ける。そして、スナイパーライフルによる狙撃で絶命するとされている。
  • 勇一郎は独歩の蹴りで顎を外されていたが、一方で昔の勇次郎は独歩に苦戦していた。


などから、この辺りは作者の匙加減で変動すると思わしい。よって、「勇一郎と勇次郎のどちらが強い?」という疑問も、作者が描かない限りは不明なのだ。

なお、勇次郎を恐れないピクルが、霊体の勇一郎を見て恐れていた。果たしてピクルに「霊魂」の概念があるのか、または「未知への恐怖」なのか、それとも違う理由があるのだろうか…?

余談

  • モデルとなったのは史上最強の柔道家とされる木村政彦参照)。

連載当時作者・板垣恵介も激推しとしていたベストセラー『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』の内容に強い影響を受けていると見られるシーンが範馬刃牙・拳刃ともに散見されている(広い肩幅や力剛山との試合など)。

    • そこから考えるに『拳刃』における「金が必要だった」というのは病気の妻を救うための医療費であった可能性が高い。
  • 全くの別人、互いが対極にある。など語っていた息子の勇次郎は、若い頃の姿が父の勇一郎と似ており(髪を縛っていた、素手で倒すなど)、恐らく己と別人であった父でも尊敬していたと考えられる。存命時の勇一郎と勇次郎の掛け合いはまだ見られていないが、いつか描かれるのを祈る。
  • 作中にはオバマ大統領(のつもりの人物)が登場するが、範馬勇一郎の顔立ちもどこかバラク・オバマに似ており、「米国(の伝統)に勝った」という意味でも尚更似ている・・・のかもしれない。

関連イラスト

米国軍艦アイオワと一戦交えたためか、こっちの方と合同のイラストが目立つ。

勇一郎さんとアイオワ


知らなかった、そんなの・・・



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