概要
1970年代~1980年代にかけ連作として発表された柴田昌弘の漫画の総称。
シリーズものの長編ハードSFアクション大作だが、マーガレットや花とゆめなどの少女漫画誌で連載されていたため、現在も少女漫画に分類される。
初出は1975年の「別冊マーガレット」で、柴田と同じく男性でありながら少女漫画誌で執筆していた和田慎二の長編シリーズ「超少女明日香」と並び、変身ヒロインものの連作として1970年代後半~1980年代にかけ人気を博した。
イメージアルバムが4枚発売されており、特に最長編作である「ブルー・ソネット」シリーズはアニメ化もされている。
ブルー・ソネットにおいて物語自体はほぼ完結しているが、後年続編の構想なども明かされていた。しかしながら作者が実質漫画家としては引退したためこの構想は幻となった。
物語
「古代超人類」の血を引き狼に育てられたヒロイン、小松崎蘭(こまつざき らん)と、悪の秘密結社タロンの壮絶な超能力バトルを描いたSFアクション大作である。
ランの髪は普段は黒髪だが、怒りを引き金に赤髪に逆立つ姿に変身し、強大な超能力「赤い牙」を発動する。
シリーズ
- 紅い牙 『狼少女ラン』(「別冊マーガレット」1975年8月号)
- 紅い牙・II 『鳥たちの午後』(「別冊マーガレット」1977年7月号)
- 紅い牙・III 『さよなら雪うさぎ』(「デラックスマーガレット」1978年冬の号)
- 紅い牙・IV 『タロン・闇に舞うタカ』(「別冊マーガレット」1978年3月号)
以降は白泉社の「花とゆめ」に移籍。
- 紅い牙・V 『コンクリート・パニック』(1981年1-2号)
- 紅い牙・VI 『ハトの旋律』(1981年4-5号)
- 紅い牙・VII 『ブルー・ソネット』(1981年11号--1986年18号)
- 紅い牙・VIII 『32シャッフル』(1989年13号)