概要
世界的人気番組『アイドル・サバイバル』の撮影の為に孤島“ソニドデ・トトーガ島”へと集められた中国系の新人アイドルの1人。
仕事の為ならばプロデューサーであるマイクに自身の裸身を躊躇なく曝す振る舞いを見せるなどの行為を行っているが、その正体は島に眠るアンブレラが残した遺産である生物兵器を手に入れるために送り込まれた、中国の「神亜（シュンア）製薬」のエージェント。
同じく別組織のエージェントであるマイクと同様にソニドデ・トトーガ島に存在するB.O.W.の調査及び、島で行われている“蠱毒計画”の成果の横取りを目的として秘密裏に撮影隊に潜入するなど暗躍してきた。
ちなみに描写からマイクとはお互いに自分たちの素性については既に知っていたようであり、目的を達成するまでは一時的に共同戦線を行うビジネスライクな関係にあると思われていたが詳細については不明。
普段は表の顔通りに「裏世界の事情など何も知らないカタギの若手女優」として振る舞っているが、その本性は気位が高く、相手をいたぶる事に快感を覚えるサディストで、相手を拷問紛いの方法で嬲る事に快感を覚えてたり、島で行われていた最強のウィルスを作り出す“蠱毒計画”によって完成した強化ウィルスのアンプルに恍惚とするなど、極めて猟奇的で残虐。
鋼線ワイヤーを武器としているほか、バイオシリーズ本編「２」をはじめ数々の修羅場を潜り抜けてきたテラセイブのクレア・レッドフィールドをも凌駕する戦闘能力の持ち主で、屈強な男の首を遠心力の力を応用していとも容易くへし折ってしまうなどといった暗殺術を身に付けている。
任務の遂行中に、マイクの正体に既に気付いていたディルク・ミラーが操る改造B.O.W.「シャウベ・デーモン（スクリュー魔人）」にマイクが惨殺されたのを機に、現場から一時撤退すると、島で発生したゾンビ災害の中を生き延びようと悪戦苦闘する主人公の番組AD富長タケルと参加アイドルの優貴マユ、番組の優勝候補アイドルの一人だったローラ・ビアス＆番組に危機管理担当スタッフとして雇われていた元BSAAのブラウン・アンダーソン、島を調査中のテラセイブの増援として来島したクレアたちに何食わぬ顔で合流。表向きは島で起きたバイオハザードから生き残った被害者の1人として振る舞い、スペンサーの建造した地下秘密研究所へと侵入。
まんまと“蠱毒計画”のアンプルの入手に成功すると本性を現し、クレアやトミナガたちを奇襲・制圧。そのまま一同を竪穴に連れ出してトミナガを（半分は娯楽目的で）拷問し、最終的には拘束した全員を穴から突き落とそうとしていたが、油断していた所をゾンビと成り果てたローラに背後から襲われもみ合いとなり、彼女と共に竪穴の底、水路へと転落して致命傷を負ってしまう。
今までの計画を台無しにされ、高所からの転落による瀕死の重傷のうえローラに噛まれたことによるT-ウイルス感染にまで見舞われて進退窮まり、怒り狂った彼女は最後の力を振り絞って先ほど手に入れたアンプルを自身へと注入し、最強のB.O.W.へと変貌。島からの脱出を図るトミナガやクレアたちの前に立ち塞がる。
B.O.W.クリーチャー・紫麗
ソニドデ・トトーガ島に、アンブレラ社創設者のオズウェル・E・スペンサーが建設した地下秘密研究所の竪穴で、トミナガを拷問していた最中にゾンビ化したローラに襲われるのと同時に竪穴から落下し、瀕死の重傷を負った紫麗が銛男(モリオ)から採取されたウィルスを自身に投与して変異した姿。
本作のラスボスで、変貌前よりも高い戦闘力と機動力を有する本作最強最悪のB.O.W.。
その姿は人型こそ保ってはいるものの、体は４～５メートル級にまで変貌し、前面と背面が逆さまとなり、背中を正面に向けて移動する（姿勢は旧版バイオ３の追跡者最終形態に近いか）。また頭部はかつての面影を残しつつも新たな眼球と長く鋭い牙を持つ新たな顔が形成され、常に首を持ち上げて真後ろを視認する体制を取り、髪の毛が変化し複数の先が鋭利な刃と化した触手と、手足全部を使った四肢歩行の体勢が特徴という不気味かつ悍ましい容貌となっている（恐らく今作において島で行われていた蠱毒計画に因み両面宿儺がモチーフになっていると思われる）。
なお、紫麗としての自我は残っており会話も可能だが、後述する理由で頭部だけの姿になった時は意味不明な言葉、若しくは不正確な発音へと変わっていた。
怒りにその身を支配されている影響か、はたまたウィルスによる変貌のせいなのか暴走状態に陥っており、自分が呼び寄せたアンブレラコア小隊長率いる傭兵部隊を壊滅させ、自身をここまで追い詰めた怨敵であるトミナガとクレアたちに襲い掛かる。見掛けからは想像もつかない俊敏な動きに加え、鋭い先端を持つ触手攻撃による圧倒的な戦闘能力で苦戦させ、更にマリルーを人質に取るなど戦況を有利に運んでいたが、マリルーの窮地を察知して駆けつけたモリオによる体を張った抵抗を受け、ほぼ全ての触手を掴まれて動きを封じられマリルーの救出を許してしまい、更にそこへクレアにロケットランチャーを撃ち込まれ、モリオともども五体バラバラに爆散。
事件は終結したかに思われた……
しかし。
紫麗は、しぶとく生き残っていた。
負傷により先に搬送されたクレアたちに続いて島から出るところだったトミナガやマユたちの乗るBSAAヘリを、頭部だけの姿になりつつも凄まじい生命力と憎悪を振り絞って襲撃。
B.O.W.を撃破したと思い込み油断していたところの奇襲だった故、ヘリのパイロットらはなんなく殺害に成功したが、その初撃で重傷は負わせたものの殺しそこなったヘンドリックに触手先端の刃を全て切断され、最後に自分をここまで追い詰める切っ掛けを作ったトミナガ＆マユに敵意と増悪を剥き出しにして襲いかかるが、二人の決死の抵抗にあい、最後は口の中に手榴弾をねじ込まれて爆発四散。今度こそ完全に息の根を止められた。
