※藤島ではない。
約4年越しの再会
「艦隊これくしょん」に登場する、重巡洋艦娘・鳥海と駆逐艦娘・藤波のカップリングタグ。
史実で、落伍した鳥海の乗組員を藤波が救助していることに由来する。
鳥海は2013年の艦これサービス開始時からいるコモン艦である一方、全員が追加実装組かつ建造できない夕雲型の一員でもある藤波の実装は「偵察戦力緊急展開!「光」作戦」でのことで、実に約4年越しの再会になった。
戦後に明暗を分けた両者
佐世保市内にある、鳥海と藤波の慰霊碑は連名になっているが、両者は戦後に明暗がはっきりと分かれてしまっている。
鳥海の方は、海上自衛隊のイージス艦で1996年に進水~1998年に就役した3代目「ちょうかい」が現役にあるが、藤波の名を継いだ「ふじなみ」と称する艦艇は、実は海自にはおろか、海上保安庁の巡視船艇にすら、この70年近くの間、1度も登場していない。
一説には、藤波の最期と深いかかわりがあるのではと言われている。
藤波は最期、救助した鳥海の乗組員を預かっているにも拘らず、セミララ島で座礁した早霜の救助に向かい、空襲にあって轟沈し、鳥海の乗組員もろとも全滅するという、最悪の結末を迎えたのだが、この事態に海軍上層部がことのほか激怒し、双方(もしくは藤波)の艦名を今後使用禁止とする旨を通達したことが考えられる。
無論、この命令が出ていたとしても1945年11月末の日本海軍消滅にともない無効になっており、またさらに51年後にひらがなではあるが「ちょうかい」の名が海自艦につけられたことを考えると、いずれは「ふじなみ」の復活もありえないとは言えないだろう。
ただし特に海自に関しては、「藤波」という語そのものが厳密には現行の艦名基準に合致しない(※)ため、選考から外されているという可能性もある。いずれにせよ、藤波の名を冠した艦艇は戦後まだ1隻も存在しないのが現状である。
※「藤波」とは藤の花が風に揺れる様子を波に例えた言葉。一方で海自が命名基準を定めた訓令には、固有地名と動物、および番号を除けば護衛艦の「天象・気象」と潜水艦の「海象」しか命名源として使用できる語彙が指定されていない。「藤波」はこのどれにも合致しないため、今に至るまで命名されていないとも考えられるのである。
なお、海保の方には小型巡視艇の命名に「花」を用いることができる規定がある。このため多少無理を通せば「ふじなみ」を花の名と言い張って命名することもおそらく不可能ではない(なのに命名されないということは、やはり……?)。
関連タグ
金剛(艦隊これくしょん)・・・史実で鳥海が戦没を早めてしまった原因として、自らの不注意で戦艦金剛の砲火を浴びてしまったことが挙げられる。ちなみに当代「こんごう」は同「ちょうかい」と姉妹関係。