※この記事では『艦隊これくしょん』における駆逐艦娘のカテゴリーについて解説する。
実艦については「夕雲型駆逐艦」を参照のこと。
概要
実艦の設計が新しい事から、基本的にステータスの初期値が高く設定されたグループ。
島風や天津風のような特別艦、雪風や磯風といった武勲艦で個人的に凌駕してくる例はあるものの、平均値では最優と言える。
昨今はイベントで駆逐艦娘が多数必要になることが多いので、特に拘りが無い限りは邂逅次第育成する事をお勧めする。装備も他の駆逐艦娘とは少し違ったものを持って来てくれる。
反面、改造レベルが地味に高いので注意。
また、いずれも現時点では建造できず、ドロップのみで出現。それも、初実装がイベント時限定という例が多い。
一番邂逅しやすいのは、1-4や2-3のボスマスでドロップする巻雲だと思われる。
次いで1期では5-4、2期では3-2あるいは4-1の周回でドロップしやすい長波と、同4-2・5-1・5-2での夕雲も現実的な確率で邂逅が見込める。
このほか朝霜・早霜・清霜が4-5のボスで、風雲が3-5のボスでドロップが確認されているが確率は低い。
2016年10月5日のアップデートで、それまではイベント時限定であった高波・沖波が、同時に追加された6-5でドロップするようになった。
2020年9月17日のアップデートで、藤波・岸波が同様に7-3でドロップするようになった。
2021年10月15日のアップデートで浜波は期間限定で2-4でドロップ可能となった。
デザイン
制服の統一性が非常に高く、全員がほぼ共通して白いカッターシャツの上から臙脂色のジャンパースカートに青緑色をした二段式のリボンタイ(風雲のみネクタイ)を着用。下は白のストッキング(秋霜のみニーソックス)にロングブーツを履いている。
変則2隻と未だ全貌の判明していない玉波を除いたとしても、現時点で着用者の最も多い制服(14隻)でもある。
「改二」で多少変化するが、他のグループほどではなく個人差もほとんど出ない。その分『艦これ』では珍しく「夏服」と「冬服」の概念があり(基本は「冬服」)、制服本来の役割を忠実に守ろうとするのが大きな特徴である。
2021年6月22日のアップデートで夏服未対応だった「巻雲改二」 「風雲改二」 「沖波改二」 「朝霜改二」にも夏服modeが実装された。
(一応吹雪型(しばふ氏担当艦)にも冬服は存在するがブラウザ版には反映されていない、また択捉型の択捉と松輪が夏服modeを持っているが妹たちには冬服が実装されていない)
髪色は外側と内側、または毛先とそれ以外で異なる色をしている傾向にある。
全くの単色は現状夕雲と浜波の2隻のみ。
みんなの身長は少なくとも6頭身(風雲は7頭身)に達し、駆逐艦娘の中でもかなり高めで、一部のメンバーも駆逐艦らしからぬ胸部装甲を持っている。
なお、2016年2月までに参戦したメンバーは公式の集合絵で姉妹間の身長差が明らかになっている(全員が完全に直立していたわけではないため、補正は必要だが)。
艤装は吹雪型に似て、煙突ユニットを背負い、両ふくらはぎには4連装魚雷発射管を装備。手には甲にマウントするように保持する12.7cm連装砲D型(※)を1基持つ。この連装砲の下部にはトリガーが付いており、そこに指を引っ掛けて発砲するようだ(なんだか指が痙りそうな位置だが)。
煙突ユニットを保持する肩掛け紐は姉妹によって色やデザインが若干異なっている。
早霜と清霜は、史実に合わせて電探や爆雷投下機、対空機銃などが増設されている。
※全く別物に仕上がっているが、島風が引き連れている「連装砲ちゃん」と本来は同一のもの。そもそも、実艦は平行して開発され、同時期に就役している。この事から、島風は夕雲型の親戚であるという解釈も存在する。
この史実を踏まえ、2017年12月配布のランカー装備「12.7cm連装砲D型改二」(if装備)は、夕雲型と島風が装備すると朝潮型以前の型の艦娘が装備する時と比べ+2のボーナス(前級陽炎型も、共通の祖先という事で+1)が付く仕様となっている。
艦娘一覧
現在、実在19隻に対して17隻が実装されている(実装率89%)。絵師は公表されている全員が藤川氏である一方、CVは時期的な兼ね合いもあるのか、多岐にわたり法則は見出せない。
なお、以前は陽炎型との間で分類が割れていた秋雲については、参戦までに陽炎型で確定していた事から、『艦これ』では本グループに含まれていない。
ただし、その史実を反映して性能・図鑑分類・艤装は陽炎型準拠としながらも、制服・絵師は夕雲型準拠で、CVも夕雲型で参戦の早かった3隻(夕雲・巻雲・長波)と揃えられるという折衷的な形態となっている。「陽炎型」の記事も参照のこと。
改二の実装数は8隻で陽炎型と同数である。(但し陽炎型は中間改装とされる乙改、丁改の艦が別に計4隻存在する。)なお、史実の特型駆逐艦(艦これでの吹雪型・綾波型・暁型の総称)の改二艦は12隻である。
夕雲→夕雲改二
Illustration:藤川 CV:竹達彩奈
提督、甘えてくれても、いいんですよ?
母性溢れる一番艦。小悪魔っぽい外見に反して世話焼きで甘やかすタイプ。一部では「ダメ提督製造機二号」とも。
巻雲→巻雲改二
Illustration:藤川 CV:竹達彩奈
夕雲姉さん、見ていてください!
騒がしい二番艦。姉大好きなシスコンだが、某不幸戦艦や某水蒸気ボカンほど盲目的ではなく、提督にも一定の信頼を置いている。
風雲→風雲改二
Illustration:藤川 CV:鬼頭明里
風雲(かざぐも)です。「ふううん」じゃないですよ。
真面目不器用な三番艦。シルエットが秋雲そっくりで、その秋雲によく振り回されてる。貧乏クジを引くタイプの常識人ポジション。
長波→長波改二
Illustration:藤川 CV:竹達彩奈
田中少将の話?彼は本物でしょ、戦上手の生き方下手!
やんちゃな四番艦。実は夕雲型で一番でかい。度量も大きく男前なガキ大将気質。田中少将LOVE。
巻波
Illustration:藤川 CV:佐藤聡美
情報みたいのー?待っててねー。これ…ね!うん~。やれやれ~。
アゲアゲな五番艦。筋金入りのカレー好きで、毎食カレーという偏食家でもある。見た目は小さい衣笠。
高波→高波改二
Illustration:藤川 CV:久野美咲
嬉しいかも…です。
引っ込み思案な六番艦。かも口調で、見た目は小さい妙高。こう見えてもルンガ沖夜戦の立役者である。
玉波
Illustration:藤川 CV:飯田ヒカル
二水戦の誇り、私も!
ちょっと古風な言い回しの多い真面目なお姉さん系九番艦。
史実で接点の少なかった僚艦涼波のことを特に大事に思っている。
千歳と黒潮を足して割った髪型で巻波・涼波に続くおで娘3人め。
涼波
Illustration:藤川 CV:石橋桃
スズの出番? じゃ、やるしかないさ!
十番艦。フォレストグリーンとスプライトグリーンのグラデーションのセミロングで前髪を後ろにまとめたデコちゃん2人目。勇ましい上に有能な秘書艦気質も兼ね備える。史実では高波に次いで短命。
藤波
Illustration:藤川 CV:タニベユミ
情報かぁ… まあ、それは大事。もち。
ノリは軽いが仕事熱心な十一番艦。もちろんを略した「もち」が口癖。
早波
Illustration:藤川 CV:タニベユミ
お姉ちゃん、見て見て~
藤波お姉ちゃんが大好きな十二番艦。単体でも十二分な妹気質。
浜波
Illustlation:藤川 CV:タニベユミ
あの…あの……あたしは……
内気でどもり気味な十三番艦。それとメカクレ。
沖波→沖波改二
Illustration:藤川 CV:鬼頭明里
眼鏡…眼鏡…あっ…私…かけてた…
おっかなびっくり小動物系な十四番艦。巻雲に次ぐ眼鏡艦娘で、眼鏡に関する台詞が多い。
岸波
Illustration:藤川 CV:鬼頭明里
今日もF作業… じゃなかった。艦隊運用、頑張っていきましょう!
ある意味素直な十五番艦。ゆるふわウェービーヘア。F作業で生活を回そうとするF作業ガチ勢。
朝霜→朝霜改二
Illustration:藤川 CV:茅野愛衣
司令かよ。いい覚悟だほら!壁に手ぇつきなよ!
不良ぶっている十六番艦。その口調はいかにもちっちゃい摩耶様。そんな様子を妹の清霜にからかわれている。
早霜→早霜改二
Illustration:藤川 CV:金元寿子
ふっ… うん。この景色変わらないわね。
自嘲的な十七番艦。雰囲気は暗いが根はいい子であり、秘書艦として甲斐甲斐しく提督の世話をしてくれる。
秋霜
Illustration:藤川 CV:豊口めぐみ
あーもしもし?起きてます?
陽気でちゃらんぽらんな十八番艦。だが何も考えていないわけではない。
清霜→清霜改二/清霜改二丁
Illustration:藤川 CV:金元寿子
あと何回改装したら、戦艦になれるのかなぁ…
戦艦に憧れる十九番艦。末っ子にして元気で素直。いや、アホの子。最近共通の夢を持つイタリアの友達ができた。
未実装
大波(おおなみ/おほなみ):七番艦
清波(きよなみ):八番艦
- ゲーム中では全員面識があるように描かれているが、実際には長女の戦没後に末妹が就役する等していたため、全員と就役期間が被っているのは長波だけである。
- 史実では1945年4月に朝霜が轟沈した事で戦没認定を受けたが、第二次大戦終結の際には秋霜と、その年の1月7日に爆破処分された沖波の艦体が、いずれもマニラ湾に残存しており、これは翌1946年7月に米軍が撮影したマニラ湾の空撮写真で確認されている。秋霜は1955年中に解体が行われているが、沖波については定かではない。
- また比・セミララ島には早霜のものと思われる駆逐艦の艦体が、現在も座礁状態で残されている。
- このほか、9番艦の玉波は、史実において米潜水艦「ミンゴ」に沈められるという最期を迎えたが、このミンゴは、戦後に海自初の潜水艦・2代目「くろしお」となった。
余談
艦これの夕雲型は、「姉」というものの存在感が割と大きなグループだったりする。
制服同様、人間関係も夕雲を頂点として一列に並ぶかのように整然とさせる傾向が強いのである。
大型艦にはまま見られる現象であるが、駆逐艦娘では低めの外見年齢に比例してか、歳の差こそ意識すれど、対等で気を置かない関係にあるグループが多い。特に艦これ稼働当初からの艦型では姉妹艦を友達と呼んだりとほぼ上下を意識していない台詞が多かった。
夕雲型を初め秋月型・神風型等追加実装された艦型では駆逐艦娘でも姉妹に対する意識が強まり、先行する艦型にもそうした台詞が追加・更新される例が出てきているものの、ここまで厳格な例は少ない。
なお、必ずしも年功序列とはイコールでなく、陽炎型以前の型式よりも夕雲の方が丁重に扱われているように思われる例も散見される。これは大型艦にも珍しい傾向で、あくまで「一家」の取り決めであるらしい点も独特である。
- 長女である夕雲が大看板として姉妹全員を取り仕切っているらしく、巻雲が筆頭して大いに慕い、ほか姉妹たちも彼女の牽引力には敵わないらしい節がみられる。
- 史実での姉妹間の交流が最も広いのが長波であり、高波(長高波)が彼女を大いに慕っている。
- 藤波は第三二駆逐隊の縁で早波と浜波から慕われており、特に早波からは双子という事もあり特別視されている。ただし、その藤波自身も、すぐ上の涼波が来て以来、早波と一緒になって甘える描写がある。
後継
最も短命だった高波が特に武勲艦として知られていることもあってか、夕雲型駆逐艦の名は、旧海軍の後継組織にあたる海上自衛隊にも、あやなみ型護衛艦(全7隻・退役)の5~7番艦として、まず高波→「たかなみ」、大波→「おおなみ」、巻波→「まきなみ」の名が受け継がれ、続いて、やまぐも型護衛艦(全6隻・退役)の2番艦と6番艦として巻雲→「まきぐも」、夕雲→「ゆうぐも」の名も復活した。「まきぐも」のみ3代目で、その他は2代目にあたる。
ちなみにやまぐも型の方には「あきぐも」の名もあったり。
現在は、たかなみ型護衛艦(全5隻)の1~3・5番艦として次の艦名が用いられている;
・実装艦:高波→「たかなみ」、巻波→「まきなみ」、涼波→「すずなみ」
・未実装艦:大波→「おおなみ」
※「すずなみ」のみ2代目、その他は3代目
残るたかなみ型4番艦は吹雪型駆逐艦の漣に由来する3代目「さざなみ」である。また、当代「たかなみ」は初代高波の生まれ故郷でもある浦賀船渠(のちの住友重機械工業浦賀工場)で建造された最後の艦にあたる。
関連イラスト
関連タグ
艦隊これくしょん 艦娘 駆逐艦 駆逐艦娘 夕雲型の服 夏服夕雲型
夕雲型同士のカップリングタグ・・・夕巻/沖巻/長高波/朝波/藤早波/藤浜/朝沖/朝清/早清姉妹
秋雲(艦隊これくしょん):陽炎型19番艦。こちらは2015年9月のアップデートより建造可能になっている。
第十駆逐隊 夕雲・巻雲・風雲と、陽炎型の秋雲で編成。後、朝潮型の朝雲を編入。
第三一駆逐隊 長波・巻波で新設。後、高波・大波・清波・沖波・岸波・朝霜を順次編入。浜波も書類上在籍。
第三二駆逐隊 二水戦付属の玉波と涼波・藤波・早波で新設。浜波を加える。
新編第二駆逐隊 早霜・秋霜・清霜で新設。31駆より朝霜を加える。