概要
鹿児島県の屋久島や兵庫県の淡路島の三原郡沼島(ぬしま)の四つ辻に存在するという。神という名がついているが邪神、悪神の類である。
昔から道路が交差するところは「あの世との境界線」となっており、魔物が住み着きやすいとされていた。特にT字路の一本道の突き当たりの正面に建てられた家にはこの「辻神」が入りやすいとされ、病人が出たり、不幸が続くとされる。
仮に建ててしまった場合は「石敢當」(いしがんどう)という魔除けの石を路傍に建てて厄除けとする。
辻神が登場する作品
水木しげる作品
- 妖怪画
黄色い体色に神社の鳥居のような形の頭、鋭い目と歯を持っているが、どことなく一反木綿に似ている。体の下半身部分は点描による複雑な模様が見られ、「場所」から出ているので下半身の先っぽは基本的に確認できない。
こぐま社発行の絵巻絵本「妖怪の森」ではコロポックルが運営するファーストフードショップの屋根から出ている。
やのまんブックス発行の「鬼太郎と行く 妖怪道五十三次」では「藤川」で道に立ち塞がるように描かれている。
妖怪画の辻神のデザインが一反木綿と似ていることもあってか、3期では劇場アニメ「激突!!異次元妖怪の大反乱」にて妖怪皇帝の乗り物として、5期では指名手配されていた所で姿の似ていた一反木綿が天狗ポリスに誤認逮捕されている。
『ヤバいと思ったな?思ったようだな、家族が大変なことになってるんじゃないかと。ヒヒッ、大当たりだ!』
声:岩崎ひろし(5期)
5期では自身を家の守り神と騙り、T字路の突き当たりにあるアパートの管理人の息子の「五郎」に取り憑いた。このアパートでは既に母親が病を患っており、住人も体調不良で階段から転げ落ちてしまうなど悪いことが続いていた。五郎は当初は辻神の不気味な声を「幻聴だ」と思い込んでいたが、いくら頼んでも父親から買ってもらえなかったゲームを貰ったことにより辻神を信じるようになる。
辻神は霊力が弱く、鬼太郎たちもT字路(※)が目印とはいえ探すのに苦労していた。一方で辻神は五郎に欲しい物を与えることを条件に「壁にちょっと色を塗る」「玄関の石を置き換える」「地面に変な図形を描く」等のことを指示して自身の力を増していく。アパートは地獄のエネルギーの出口、「霊道」であったこともあり、方位学的に条件を整えた辻神は一気に力を蓄え、アパートから街一帯にまで病を流行らせる。危機に気づいた一反木綿が五郎と辻神を引き離すが、追いついた辻神は一反木綿をビリビリに引き裂いてしまう。五郎は一反木綿に叱られたことによってようやく過ちに気づき、辻神の要求を拒絶するも、そこで鬼太郎が駆けつける。しかし、鬼太郎の攻撃の反動で辻神の最後の要求が成立、辻神の力が最大になってしまう。その時、五郎に潜んでいたちぎれた一反木綿が辻神を締め付け、霊毛ちゃんちゃんこによって体を補った上で上空遥か高く宇宙の目の前まで辻神を誘き寄せる、そこへ天狗ポリス達が辻神の尻尾に火をつけ、更に辻から体が離れた辻神は力を失い、妖怪四十七士の力で覚醒した一反木綿によって真っ二つにされ、そのまま燃え上がって消滅した。五郎もこれを機に反省し、アパートの「石敢當」を掃除しており、父親とも和解している。「虫のいい話ばかり信じていると酷い目に合う」という子供たちへの教訓回であった。
※…鬼太郎役の高山みなみ氏は「T字路(てぃーじろ)」と発音しているが、目玉の親父役の田の中勇氏や一反木綿役の八奈見乗児氏は「丁字路(ていじろ)」と発音している。声優の年齢層を感じる場面である…。
岸辺露伴は動かない(実写版)
第7話『ホットサマー・マーサ』および第8話『ジャンケン小僧』でその存在を示唆された怪異。
大柳賢が杜王町某所の四つ辻で転んだ後に不思議な能力「ギフト」を手にしており、露伴は何らかの理由で封印から抜け出した辻神が彼に力を与えたのではないかと考えている。
タグに関する注意
辻神でそのまま検索すると「ときめきレストラン」のカップリングタグが引っかかってしまうため、妖怪の辻神のイラストを投稿した際はこのタグの使用をオススメします(完全一致検索でも防ぐことはできないため)。