「…いつの時代も この世は闇に覆われている 果てしない暗黒 限りない無明 …それは 人々の欲がブラックホールのように渦巻き あらゆる光を飲み込んでしまうのか… しかし… この闇には法がある! 正しき法こそ この世を照らす唯一の希望… これから私がその法に限り 被告人の無罪を証明しましょう!」
概要
花形が流星塾と共に作っていた養護施設の一つ、明星塾の出身の女性。職業は弁護士。その台詞回しは、マスコミから「桔梗節」と呼ばれており、自分の嬉しさを「冷蔵庫の奥に腐ったプリンを見つけたぐらい」というなど、独特に表現する。
弁護士としての務めを「仕事」と割り切っており、相手が有罪だと見ぬいても、弁護士として相手を無罪に導くことを貫いている。しかし実際には、有罪と認めた相手は自分自身の手で処刑することをルールとしている。
草加雅人や園田真理と同様、彼女にとっても花形は恩人のはずだが、花形を父と慕う草加や真理とは裏腹に、花形の笑顔を「反吐が出る」と言ったり、花形の語る理想を「綺麗事」と罵っている。
右手のみを異形の姿に変身させる能力を持ち、オルフェノクを彷彿させるが、自身は「オルフェノクではない」と言っている。さらにデルタギアの所持者でもあり、仮面ライダーデルタとしての戦いぶりは、上級オルフェノク・ラッキークローバーの一員であるピーコックオルフェノクをして「訓練ができている」と言わしめている。
劇中の様相
『仮面ライダー913』第20話「野々村桔梗」で初登場。女児5人を殺害したサイコキラーの男・青木の弁護を担当し、裁判での最終弁論で冒頭の台詞を述べ、見事に無罪を勝ち取るが、実は青木が有罪だと見抜いている。青木はその真意に気づき、桔梗の自宅に侵入して彼女を殺害しようとするが、わざと自宅のドアの鍵を開け放して青木の侵入を許したこともまた桔梗の策であり、異形に変身させた右腕で青木を殺害する。
ラーメンの屋台で草加雅人に偶然会い、彼を一目見るなり、一度死にかけた孤児と判断し、さらにその本心を「殺意と孤独が同居している」と見抜く。
その後、棟宮のぞみが変身したカイザとピーコックオルフェノクとの戦いの場に遭遇、デルタに変身して戦いを挑む。このときは、変身ベルトのデルタドライバーは、ファイズやカイザのようなアタッシュケースではなく、左脚に巻き付けて携帯しており、ロングスカートをたくし上げて取り出していた。
デルタとしてピーコックオルフェノクを相手に戦いを挑むも、さすがに上級オルフェノクを相手に単身では分が悪く、劣勢に陥る。のぞみのカイザの体当たりで窮地を脱した後、草加が変身したカイザ、レイブンオルフェノク(明智零)の3人同時キックで、ピーコックオルフェノクを退散させる。
草加が流星塾出身者と知ったことで、草加たち一同を明星塾に招き、明星塾内にあるオルフェノク研究施設を見せて、「花形はこの世に生まれた最初のオルフェノク」「流星塾や明星塾はオルフェノクを人工的に作り出すための実験場」「オルフェノクを増やしてオルフェノクによる世界支配を実現させることが花形の理想」と言い、その証拠を、自分が花形の実の娘だからと、草加に告げている。
オルフェノクや花形にまつわる謎を握る、物語の最大のキーパーソンと思われたが、そのすべての伏線が回収されないまま、作品は連載終了となった。