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概要

釣り先生とはJ・ウィングが開発した釣りゲームである。

起動直後に表示されるイントロ画面から壮大なあらすじのゲームと思えそうだが、あらすじなんてものは存在せず、本作の舞台「アングル諸島」で行われる釣り大会で、最も珍しい魚を生きたまま持ってくるという目標があるだけ。

要するにキャラクター詳細も不明であり、会話イベントも挟まないというシンプルな内容となっている。

話は変わるが大会期間は3~94日の間に設定できるが、どんなに長い大会にしようとランキングポイントは一切変わらない。

肝心のゲームシステム

魚釣りゲームでありながら、糸を投げた先に魚がいるかどうかが不明であり、ヒントもないので魚がかかるなんて完全に運が絡んでいる。

魚が見つかったら十字ボタンで餌を動かして魚を誘惑するのだが、あれだけ動かしても魚が食いつくかどうかは分からない。食いついた場合は十字ボタンで巻き上げるだけの簡単操作である。

上記の事から、魚を釣れた時の達成感はほかの魚釣りゲームよりも大きいだろう。

釣り上げた魚は水槽に移されるが、この魚はとにかく弱く動くだけでどんどん元気がなくなっていき、下手したら2~3分ぐらいで死んでしまう。

死んだ魚を持っていった場合ポイントは入らないので、厄介なゲームシステムとなっている。

珍しい魚に巡り合うには沖に出る必要があるのだが、沖に出るまでも苦行の連続である。

そのひとつが体力システム。

釣りをするだけでなく、動くだけでも体力は減っていき、0になると病院に搬送され、釣った魚を全て没収される。

他にも、道の途中に川があって通れなかったり、野生動物が道をふさいでいたりする。

動物はアイテムを渡すと道を開けてくれるが同時に攻撃されて、体力を大きく削られる。運が悪いとそのまま病院に搬送される。

野生動物への対処が、アイテムをごみ箱に捨てて主人公の評価を上げること。

評価が一定以上になると野生動物が確実に道を通してくれる。

このような苦行を乗り越えてこそ真の釣り人といえるべきだ。

釣った魚は図鑑に登録されていつでもデータを確認できるようになるが、

  • 一般呼称と標準和名がごちゃ混ぜになっている。
    • ハゼフグサメのような総称、一般呼称の魚が多い。
      • アジのように単一の魚を指すような呼称やサバのように区別があまりされない魚はともかく、カジキマグロのようにとても魚釣りゲームとは思えないような俗称もある。
  • ブラックシャークやGグラミーといった並外れな魚や、アユモドキカムルチードンコのようにやけにマニアックな魚も存在する。
  • 釣れる場所や好物のエサも不正確でなぜかハゼやボラが川で釣れたりする(本来は河口などで釣れる)。河口もない上にマップチップも滅茶苦茶なため大人の事情的なものでそうなった可能性もあるが、マンボウが磯で釣れたり、イワシテナガエビで釣れたりするなど、常識外レベルのものさえある。
  • 有毒の魚もいるのだがフグはともかくカサゴ・ヒラマサ・カムルチーですら毒を持っている扱いにされている。
    • カサゴはミノカサゴとごっちゃにされた可能性がある。ヒラマサはシガテラ毒の可能性があるがわざわざNPCが「もうどくがある」などと言っている。そしてカムルチーに至っては普通に食用で養殖までされている。

上記のようにこの図鑑は正確性に欠けており、魚の知識も魚釣りの経験もない人が自身の乏しく良い加減な知識・図鑑からかっ摘んだ知識・聞き齧っただけの情報で作った図鑑と言った感じの内容となっている。

優勝後にそのデータで開始すると「ムーンルアー」というアイテムが手に入る。このアイテムは「月光」という魚が必ずかかるが、釣りあげた途端に糸が切れて逃げてしまう。図鑑にも登録されないのでこれだけで無駄なアイテムである。

余談

本作が発売された翌年に続編が発売されている。

こちらはストーリーもあり、上記の「月光」も絡んでちゃんとしたゲームになっており、釣りシステムについても若干は改良されている。

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