「艦隊これくしょん」における長門とサラトガの概要
長サラとは「艦隊これくしょん」に登場する長門とサラトガの二人のカップリングである。
史実上クロスロード作戦に関わる艦娘達は「クロスロード組」とも呼ばれているが、その中で長門とサラトガの夫婦、そしてプリンツ・オイゲンと酒匂は姉妹のように見立てた組合せが描かれる事もあり、特にこの二人はイラストレーターが同じなのもあって関わりは多い。
どちらも大人びた雰囲気である共通点を持ったキャラクターではあるが「普段連合艦隊旗艦として生きてきた長門が己の最期を知るサラトガの前だと気を緩めることができる」または逆に「大人とはいえ未だ幼さが残るサラトガが本当に気を許せる相手が長門」などと、両者の関係性には想像の余地が大きいカップリングである。
ゲーム本編では長門からサラトガに対する言及は無いものの、サラトガの方は図鑑、そして放置ボイスでどうやら長門に声をかけられている様子が見える。
サラトガ(放置ボイス)『うん、これで艦載機も問題なし。たくさん積めるから整備は大変。あらナガート!Hi!え?これから演習なの?ごめんなさい、サラは今日は執務室勤務なんです。また誘ってね。』
再会:渚を越えて
サラトガが実装された2016年の秋イベント『発令!艦隊作戦第三法』の最終海域「渚を越えて」では、前述したクロスロード組がボスに対し大ダメージを与える事が可能というギミックが実装されていた。同海域はルート固定の関係上長門を入れづらいという面はあった(低速艦を編成に含むと遠回りになる。長門は低速艦であり、当時は高速化ギミックは存在しない)ものの、「長門が酒匂・プリンツと共に艦隊を率いてサラトガを救いに行く」というプレイに運命を感じた提督には、おそらくその程度なら些細な障害だったのではないだろうか。
なお、当イベントの終幕から半年を経た2017年5月には、まるで過去を乗り越えたかのように長門改二が実装されている。さらに夏イベを経た9月には後に続くようにサラトガMk.IIも実装されており、この展開にドラマチックなものを感じた提督も多かったと思われる。
実際の艦の繋がり
史実の長門とサラトガは、どちらもワシントン海軍軍縮条約で未完に終わった日米の一大建艦計画の産物として誕生している(長門:八八艦隊計画、サラトガ:ダニエルズ・プラン)。日米の建艦競争の中で生まれたこの両艦は、実のところ誕生の段階で既に縁があったとも言える関係にある。
また長門型戦艦とレキシントン級巡洋戦艦(計画時)は、両計画の艦級の中でも主砲構成(16インチ/41cm連装4基8門)が共通するクラス同士でもある。
一方で両者ともに艦隊決戦を目的として計画されたにもかかわらず、艦隊戦での目立った戦果が少ない点も共通している。長門は大半の海戦で温存されたうえに、参加できた数少ない海戦でも結局一隻も撃沈できていない。サラトガは第二次ソロモン海戦で龍驤を撃沈しているものの、それ以外の戦果はほとんどが陸上基地への空襲任務で、ローテーションや修理の都合からその他の大規模な海戦には参加できなかった。
また、両者ともに姉妹艦(陸奥、レキシントン)を失っている。さらに偶然ながら、喪失は経緯こそ異なるものの(陸奥:事故、レキシントン:戦闘)、どちらも爆発によるものである。
両者の最期となったクロスロード作戦についてはクロスロード組の記事を参照。沈んだ長門とサラトガは今も海の中で身を横たえており、ダイビングスポットとして人気を集めている。
なお、クロスロード作戦で「沈んだ」大型艦は、この二隻以外には当時現役最古参だった米軍最後の弩級戦艦アーカンソーしか存在しない。
長門・サラトガより世代の古い戦艦ニューヨーク、ネバダ、ペンシルベニアが生存し回収されていることを考えると、長門とサラトガの沈没には一層意味深なものを見ることができるだろう。