「俺は運を見るのが好きなんだ 運の悪いやつを殺してきたのさ」
概要
プロフィール
網走監獄から脱獄した刺青囚人の一人。
作中では18巻171話~176話に登場。
元は北海道中の牧場で馬などを診察していた家畜獣医。
その経歴からストリキニーネ、青酸カリ、ヒ素、フグ毒など多様な毒物の知識に長け、生きるか死ぬかの運任せで30人以上を毒殺してきた連続殺人鬼。
元々キリスト教を熱心に信仰していたが、ある日運悪く落雷によって娘を失い自分一人が生き残った経験から「神は存在するのか?」という疑問を抱き、「人間の運」に対して狂気的な執着を持つようになる。この執着から「試練」と称した運試しで他人の運を見定めようとするようになった。
戦闘力こそ常人並だが知能と洞察力に長け、相手の目線の動きや行動から相手の意図を読み、常に相手に対して優位に立てる状況を用意し勝負を仕掛ける。一時は土方と牛山を知恵だけで戦うことなく戦闘不能にして生き埋めにするなど、囚人の中ではトップクラスに頭がいい。
作中の活躍
逮捕後も監獄内で犯行は続けられ、外役中に持ち帰ったトリカブトから生成した毒を味噌汁に盛り、同房の囚人にも「試練」を実行し毒殺。以来、関谷が外役から戻った時は徹底的なボディーチェックが行われ、尻の穴まで検査されるようになったという。
脱獄後は金塊など意に介さず阿寒湖付近に身を潜め、自身の刺青を狙って追って来た者を誘導し「試練」を与え毒殺していた。
噂を聞きつけてやって来た牛山に毒を盛り、土方を蚕繭に仕込んだ毒を使った「試練」を与え生き埋めにすると2人を探しにやって来た門倉とキラウシと交戦。ゲロリ(雪下駄)で阿寒湖を駆けて2人に挟み撃ちにされる形で追い詰められるが思わぬアクシデントにより何とか逃げ切る。
その後、養蚕農家の小屋で再び相対した門倉に土方の命を賭けたロシアンルーレットを持ちかけ、彼にトリカブトを飲ませて行動不能に陥れる。その隙に土方を移動させようと隠していた棺を掘り起こすが、機転を効かせて復活した土方によって左耳ごと肩を切られてしまう(テトロドトキシンの拮抗作用を利用したもので門倉もこれを使って奇跡的に生き延びる)。
「試練」に打ち勝っていたという事実を受け入れられず、歩く事もままならない体で逃げ出しその場に倒れ込むと、最期は土方に自身の人生論を語りそのまま息を引き取った。
その後、彼の刺青人皮は有古を巻き込んだ土方陣営と鶴見陣営の情報戦に利用されるのであった。