「テメエでケツが拭けねえんなら斬り刻んでヒグマの餌にしてやろうか」
概要
若山輝一郎とはゴールデンカムイの登場人物である。
作中では単行本7巻で登場。
プロフィール
人物
白髪混じりで強面だが低身長で少し横に大きい中年男性。上半身には「倶利伽羅紋々」と呼ばれる刺青を持っている。
実は苫小牧にて、競馬賭博で利益を得ていたヤクザの親分。作中ではほとんど動物虐待のような手口でイカサマ競馬を行って一儲けしようとしたが、馬を虐めるのが大嫌いなキロランケにより妨害され、腹を立てて競馬場のスタッフを虐殺。キロランケに落とし前をつけさせるべく仲沢達弥と手を組み、博打を行った。
また本人も凄腕の居合使いであり、歴戦の兵士や北海道の最強の猛獣とも戦える戦闘能力を持つ。
実は男色家で仲沢達弥とは恋仲であり、若山は仲沢を姫と呼び、仲沢は若山を親分と呼んでいた。
ドラマ版では競馬の馬を買いに農場に訪れるも、ダンに第七師団へ密告されたらしく、行方を探しにきた2人の団員を殺害している。
経歴
シノギを妨害したキロランケを追って、日高の農場で3匹のヒグマに追われる杉元一行と邂逅。
潜伏先の古民家で自身が殺した競馬場スタッフの生首が発見されたことで杉元たちにキロランケを追って来たヤクザと勘付かれ自慢の長ドスで杉元たちと交戦する。(ドラマ版での生首では上記の第七師団であり、杉元たちがダンに対し「妙な剌青をした中年の男」が来たのかどうか訪ねた際に、2人組の団員も同じような事を言ってたことと団員の顔の特徴を聞かされていたため生首の正体に気付き、刺青が「倶利伽羅紋々」と知っても原作同様弾薬盒の回収とヒグマを連れてきた落とし前をつけるため交戦する。)しかし3匹のヒグマに追い詰められたことで一時休戦。「丁半賭博」で杉元が落とした弾薬盒の回収役を決めようと提案し、仲沢と結託して一行にイカサマを仕掛けるも仲沢の思わぬ裏切りに遭い失敗。
ヒグマの猛攻を掻い潜り弾薬の回収に成功するが追って来たヒグマにベルトを投げつけたことで下半身が露わになってしまう。その下半身には…
一同「囚人だあぁ!!」
こいつも24人の刺青を持つ囚人の一人である。
だが、先述の通り上半身に暗号とは別の刺青があるため他の囚人と違って下半身に刺青がある。アチャは何を思って下半身に…
その後は追って来たヒグマに土饅頭にされながらもアメリカ人男性のダンの協力を得て自動車を獲得。1頭目を倒した杉元たちと合流し、搭載されていたマキシム機関銃で2頭目のヒグマを撃破。
そのまま一行は最後のヒグマから逃げ出すが途中で愛する姫こと仲沢が自動車から転落。ヒグマに襲われた彼を救おうと自らも飛び降り、長ドス一本で最後のヒグマを仕留めるも自身も腹を引き裂かれてしまう。
自身の最期を悟ると、仲代と寄り添うように死亡した。
これ以前にも刺青人皮(室井)を持っていたが、上エ地圭二との遭遇で金塊の発見を断念、茨戸の賭場で大負けした際に手放している。この人皮は後に土方や尾形の関わる『茨戸の用心棒』のエピソードに繋がることになる。
余談
他の囚人の例に漏れず、民間人も容赦なく手にかける凶悪な人物なのだが短いながらも強烈なキャラクターと親分と姫のカップリングから人気は高く、過去のジャンプフェスタの作者の色紙にも二人が描かれた。
物語としては早めの段階で退場してしまったが、後に上記の茨戸での話の他、関谷輪一郎や海賊房太郎といった他の脱獄囚らとの関りが描かれた。
名前の由来とモデルは若山富三郎と勝新太郎で、第69話「脱出」の表紙は映画『やくざ坊主』が元ネタとされている。