概要
CV:田中秀幸
演:木村知貴
『ゴールデンカムイ』に登場する人物。
昔のギャグ漫画に出てきそうな丸っこいハットを被った痩身の男で、頬髭を生やしている。けったいな乳首の持ち主。(ドラマ版では胸元と背中の上部分しか映しておらず、視聴者には見せていない。)若干陰気な所がある。
不死身の怪物と恐れられる狂暴なヒグマ(実はそっくりな三兄弟)に襲われて主人公の杉元、アシリパ、白石、キロランケが逃げ込んだ農家の住民として、若山輝一郎(メイン画像左)と共に登場した。その時には若山とは初対面と言っており、互いに「向こうが農家に流れ着いた悪人(後述)で、自分はここの住民」と言っている。
しかしその農家には競馬場職員(ドラマでは第七師団の団員)の生首が転がっていたため、一行は八百長競馬を台無しにしたキロランケに「落とし前」をつけるべく追ってきたヤクザ…すなわち、刺青囚人ではないかと疑う。もみ合った末に若山がヤクザの親分だと判明、ヒグマ軍団が押し寄せてくる中、6人は公平にサイコロ賭博で誰がヒグマのいる庭に落ちた弾薬を取ってくるかを決めることになる。
しかし、実は仲沢は若山の手下で、既に賭博でイカサマをするように内通していた。運命の壺が振られる。
仲沢「イチロクの半」(←若山は丁に賭けていた)
若山「…ってこのバカ野郎ッ!!」
と、ここで仲沢が裏切ってわざとキロランケを勝たせたために若山は激高して蹴飛ばしてしまい、杉元一行にグルだったことが露見してしまう。
正体
上記の通り仲沢は若山の腹心のヤクザで、背中には歌舞伎の刺青が彫り込まれている。農家で常に狼狽えていたのは演技で、若山といがみ合うフリをしていたのは最初からの取り決めであった(まあ私怨で本当に憎んでいたのだが)。
ではなぜ若山を裏切ったかというと…
「親分が浮気するからだ!」
ああ、言っちゃったよもう。(作中でも若山に殴られてからわずか3ページである)
若山と仲沢は衆道の関係にあり、若山が札幌で男娼に手を出したせいで仲沢は嫉妬し、若山を恨んでいた。その男娼はどういう理由か(この時点では)死んでいる(※)らしく、若山は仲沢が殺したと疑い、二人の関係は大変にギスギスしていたのである。若山が殺した競馬場スタッフの生首をわざとすぐわかる位置に置いたのも仲沢の差し金である。隙あらばクマの餌にしようとまで目論んでいたのだ。
※ちなみに下手人は家永カノである。
かくしてイカサマがバレて5人全員に糾弾されることになった若山は渋々ヒグマの迎撃に向かわされ、そのさなかに囚人の刺青(ズボンで隠される下半身に彫られていた)が露見。すかさず家中に弾薬を投げ込んだ若山はズタボロになりながらもスキをついて逃走、エディー・ダンの家に救援を要請する。
からくも1頭を倒し、農家から脱出した杉元らに追従する形で仲沢も後を追い、そこにダンの自動車(当時は超高級品)に乗った若山が駆け付けた。
仲沢「おやぶぅん!?」
若山「姫~ッ!!」
…要するにそういうことであった。困惑しながらも杉元一行はダンたちと合流し、マシンガンで無事1頭を粉砕。最後の1頭が猛然と迫る中、仲沢は若山の愛刀を落としてしまう。すると仲沢は己の危険も顧みず、一心不乱に刀を拾おうとする。かつてクマの餌にしようとした若山の刀をである。
当然、クマは仲沢を襲う。若山は急ぎ車から飛び降りると、その刀でクマを切り裂く。だが、猛り狂ったクマからの抵抗を受け、深手を負った若山は、クマの鼻面を切り落とし、肛門に刀を突き立てトドメを刺すと同時に力尽きる。
「ざまあみろ親分……もう私に隠れて浮気できないね」
同じく息も絶え絶えの仲沢はフンドシ一丁の若山を嘲笑う。
「私と一緒に死んじゃうもんね……これで私は親分の最後のひとだからね」
「バカ野郎ッ……」
かくして仲沢は真実の愛を取り戻し、二人であの世に旅立っていくのだった。数秒後に若山はケツの毛まで杉元に剥ぎ取られるけどね。
関連項目
親分と姫(公式カプ名)
仲代達矢:多分元ネタ