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概要編集

ゴールデンカムイに登場する物語のカギを握るキャラクターたち。

明治時代北海道網走監獄に入獄していた24人の囚人たちのことであり、彼らは同監獄の中でものっぺら坊と呼ばれる囚人によって刺青を彫られ脱獄した。

のっぺら坊は刺青を入れた囚人たちに、刺青の暗号を解くことでかつてアイヌが隠した大量の金塊が手に入ると言った。

ちなみに、脱獄囚には凶悪犯が多いため勘違いされがちだが、この脱獄囚は全員が死刑囚というわけではない。

また、同じ網走に入獄していたものの、全員が互いに面識が在ったわけでは無いため、刺青を見るまでは白石や牛山などが「こいつも脱獄囚だったか」と驚く場面がある(牛山と鈴川、白石と若山、松田などは面識が無かった)。


また、移送中に護衛の兵を皆殺しにして脱獄後、囚人たち同士でも殺し合いが始まったそうだが本編中に24人のほとんどが登場している。中には直接的な戦闘力はあまりない者もいることから、決着はつかずにすぐに散り散りになった様子。


24人の脱獄囚編集

のっぺら坊は網走の囚人たちに金塊の地図と暗号を刺青として彫りこんだことで、彼らが脱獄する手引きをした。

そして脱獄する囚人たちに、アイヌが隠した大量の金塊のうち半分を脱獄した囚人たちに譲る約束したのだが、この約束には裏があった


それが、刺青の暗号の彫り方である。

実はのっぺら坊が囚人たちに彫りこんだ刺青は、刺青を入れた部分の皮を剝ぐことで全容が分かるように彫りこまれており、囚人同士、もしくは金塊を欲しがる人間同士で殺し合いを起こすように手引きされていたのだ


と、ここまでだと、刺青を入れられた脱獄囚は、金塊を餌に殺し合いを強制させられた哀れな被害者のように思われる。しかし、実は意外にも金塊が目当てで脱獄した囚人は少数派で、そのほとんどが独自の価値観と理由によって脱獄し、娑婆に戻ってからはそれぞれ勝手気ままに独自の行動をとっていた。


脱獄囚の中には、己の生きざまを貫いた結果自由を欲した者や、己の死に場所を求めて脱獄した者など、一種の人格者や求道者のような性格の者もおり、作中の登場人物の生き方に大きな影響を与える者もいる。


しかし、それ以上に多いのが、自分の欲望に忠実に生きる恐るべき変態どもである。

ドMセックス依存症はまだかわいい方で、人を殺すことに興奮する者や、ヒグマウコチャヌプコロしようとする者が出てくるため、金塊には関係なく殺し合いになることも茶飯事である


この様に、善悪の基準で計り切れず話題性に富んだそのぶっとんだキャラ造形から、それぞれ読者からの人気も高い。


脱獄囚の一覧編集

下記は作中に登場した入れ墨の持ち主の一覧。

彼等の刺青人皮を巡り、各陣営が入り乱れての壮絶な争奪戦が展開される。

名前備考
後藤竹千代1話で酔って杉元に口を滑らせた
笠原勘次郎4話で拳銃片手に杉元を追跡
白石由竹役立たずの脱獄王。杉元一派に参加
土方歳三新撰組副長その人。土方一派リーダー
牛山辰馬不敗の柔道家。土方一派に参加
津山睦雄33人殺しの津山。登場時点で鶴見の持つ刺青人皮
二瓶鉄造悪夢の熊撃ち。勃起魂
辺見和雄殺されたい殺人鬼
家永カノ美しくありたい食人鬼。土方一派に参加
宝井哲夫茨戸で回収された刺青人皮
若山輝一郎男色家の親分
船橋荘六夕張で死亡した炭鉱夫。登場時点で故人
鈴川聖弘アイヌに化けた元結婚詐欺師
坂本慶一郎韋駄天の稲妻強盗
姉畑支遁愛の行き過ぎた動物博士
都丹庵士盲目のガンマン。土方一派に参加
岩息舞治変態ボクサー
土井新蔵老いた人斬り
関谷輪一郎運を試す毒物博士
松田平太多重人格の砂金取り
海賊房太郎王になりたい海賊
上エ地圭二顔面刺青の道化師
マイケル・オストログ札幌で娼婦を狙って殺人を繰り返す
???のっぺら坊が最後に彫った24人目の刺青。

アイヌの一行を惨殺し金塊を奪い取った張本人。

囚人曰く、顔がないために「のっぺら坊」と呼ばれている。

収監後、隠した金塊の在処を仲間に伝える為、牢を共にした囚人に在処を示した入れ墨を彫り「逃げ出したものには金塊を半分やる」と脱獄を促した。

上記の通り囚人たちは牢を共にした者を殺害することもあるサイコパスやシリアルキラー、変態どもばかり。彼らと一緒で無事なうえに入れ墨を掘ることを交渉、さらに掘る間動かないようじっとさせることがよくできたものである。

後に杉元たちが網走監獄に襲撃を仕掛けて、その正体を明らかにした。




  • 後藤竹千代(ゴトウ タケチヨ)

CV:青山穣

作中最初に登場した刺青囚人、杉元のことを気に入り、酒に酔ってうっかり刺青人皮の噂話を漏らしてしまう。逃亡先でヒグマに襲われて死亡。

罪状は妻子の誤殺。


  • 笠原勘次郎(カサハラ カンジロウ)

CV:山本兼平

木陰から杉元を拳銃で狙ってた人。暗号の秘密に気づいた囚人同士が殺し合いを始めたのを見て、訳もわからず逃げ出してきた男。尾形に射殺される。

白石曰く「覚えてない、恐らく雑魚」との事。


白石由竹

CV:伊藤健太郎

「脱獄王」の異名を持つ侵入と脱走の天才。

賭け事や女に目が無い俗物だが、情に厚い一面もある。

金塊の分け前と引き換えに杉元一行に参加する。


今昔爽やかニシパ

CV:中田譲治中村悠一(青年期)

新選組「鬼の副長」で知られた旧幕府の侍「土方歳三」その人。

三十数年前の函館戦争にて戦死したと噂されていたが、網走監獄に投獄されており、模範囚として過ごしていた。

後にのっぺら坊の策略に乗って脱獄、他の刺青囚人を纏め上げて金塊を元に北海道の独立を目論む。


牛山さん

CV:乃村健次

「不敗の牛山」という異名を持つ元柔道家であり、刺青脱獄囚最強の男。

金塊の分け前と引き換えに土方一派に参加する。

性欲が頂点に達すると理性が吹き飛ぶ事を除けば、粗野だが面倒見のいい好漢であり、アシㇼパからは「チンポ先生」と呼ばれ慕われている。


  • 津山睦雄(ツヤマ ムツオ)

入れ墨を持つ脱獄囚の一人、作中では既に故人。

33人殺しの津山。という異名を持つほど凶悪な人物であったらしく、捕えるために第七師団から3人もの犠牲を出すも、最終的には鶴見中尉によって仕留められた。


悪夢の

CV:大塚明夫

冬眠中の羆もうなされる「悪夢の熊撃ち」と呼ばれた伝説的な猟師だが、やたらと「勃起」と言いたがる。負傷し動けなかった谷垣を助け、彼をマタギに戻すきっかけを作る。絶滅したエゾオオカミの最後の生き残り・レタㇻを巡って杉元達と衝突した。

愛犬はアイヌ犬のリュウ。肛門がかわいい。


海辺の殺人鬼

CV:関俊彦

外見こそ平凡だが、実は息をするが如く自然に殺人を犯す極めて危険な人物であり、これまでに日本各地を放浪しながら百人以上を殺害している。脱獄後はニシン漁の出稼ぎ労働者に交じって再び殺人を繰り返していた。


イエナガ

CV:大原さやか

元医者の男性中国薬膳の「同物同治(どうぶつどうち)」と呼ばれる「体の不調を治すにはその部分と同じ個所を食べればよい」という医論を異常に信仰しており、年老いた男にもかかわらず、クオリティの高い女装でホテルの女将になりすまし、殺人と人肉食を繰り返していた。


  • 宝井哲夫

入れ墨を持つ脱獄囚の一人。作中では既に同じ囚人である若山によって殺害されており人皮のみが登場。当初は茨戸のヤクザ『日泥組』が持っていたが激しい争奪戦の末に土方一派が獲得。


センシティブな作品

CV:銀河万丈

ヤクザの親分。競馬の八百長をキロランケに台無しにされた事を逆恨みして杉元一派を追ってきた。

元々上半身にヤクザ時代の入れ墨があった為、異例で下半身に暗号刺青を彫られている。男色家で「姫」こと愛人は画像左の仲沢達弥(CV:田中秀幸)。


  • 船橋荘六

入れ墨を持つ脱獄囚の一人。脱獄後は夕張で炭鉱夫をしていたようだが事故で死亡。人皮は剥製職人の江渡貝弥作によって回収される。

本編未登場の囚人ながら彼の人皮を元にした偽物の入れ墨が金塊争奪戦に大波乱を巻き起こすことになる等、物語に与えた影響は大きい。


無題

CV:楠大典

天才詐欺師で変装の達人。熊岸に偽札を作らせながら、アイヌコタンの村長になりすまして潜伏していた。

第七師団に確保された白石奪還のため、犬童四郎助役を引き受けるも、犬童本人が下戸であることを知らず飲兵衛の様に振る舞ったため鯉登少尉に射殺され彼の手柄になってしまった。


無題

その健脚を活かした電光石火の強盗殺人の手口から稲妻強盗と呼ばれた凶悪な人物。

脱獄後は妻である蝮のお銀(画像右)と共に再び強盗を重ねる。


鮭みたいな奴

CV:堀秀行

元動物学者で自然をこよなく愛する…のだが、自己評価の低さをこじらせ「自然と一体化する」という名目で家畜や野生動物や辺りの木々を相手に獣姦を繰り返し、その果てに我に返ると自己嫌悪から対象を惨殺していた作中屈指の変態。あちこちで動物を殺して回り、牧場主に大怪我をさせて投獄された。

脱獄後も犯行を繰り返しアイヌ達の怒りを買う。


都丹庵士

CV:水島裕

収監中に違法な硫黄鉱山での苦役に駆り出され、硫化ガスで視力を失った盲目のガンマン。

脱獄後は廃旅館に潜み、同じく苦役で盲目になった仲間と共に夜ごと旅人の荷物を奪って生活している。視力を失った代わりに常人以上の嗅覚と聴覚を身につけており、健常者以上の感知力を発揮する。


CV:三宅健太

自己表現の手段として暴力を用いる危険な男。筋骨隆々の巨漢。

脱獄後は樺太に渡り、屈強なロシア人と賭けスチェンカ(集団での殴り合い競技)に精を出していた。


人斬り用一郎  ゴールデンカムイ

CV:清川元夢 / 小野大輔(若き用一郎)

かつて幕末京都尊皇攘夷派の刺客として暴れ回り「人斬り用一郎」として恐れられていた。

樺太アイヌの女性と結婚してコタンに身を寄せていたが、土井に恨みを持つ和人に妻を攫われ、その和人を殺してしまったことから網走に投獄されてしまう。

妻の余命が短いことを知り脱獄。コタンに戻り、妻の最期を看取ってからはすっかりボケてしまい、近くの漁場で日雇い労働者となっている。

モデルとなった人物は「土井鉄蔵」の偽名を使っていた「人斬り以蔵」の異名でおなじみのあの岡田以蔵だと思われる。


絵

CV:加瀬康之

元家畜獣医。様々な毒物の扱いに長けた毒殺犯。

娘を落雷によって亡くし自分だけが生き残った事で、生死を分かつ運に執着するようになった。相手が運を呼び込むかを見ようとするようになり、毒物を用いたロシアンルーレット勝負で運の無い人間を30人も殺害してきた。


道東のヒグマ男

CV:石田彰

砂金掘り師。

現在は父・2人の兄・長兄の嫁と共に、万年筆のペン先の材料として急速に需要の高まった「砂白金」を雨竜川で採取している。


金カム落書き

CV:関智一

本名は「大沢房太郎(オオサワ フサタロウ)」。判明しているだけでも55件の強盗殺人を始め、数多くの凶悪犯罪を重ねている刺青囚人。30分以上も無呼吸で潜水できるなど、並外れた水中活動能力の持ち主。

脱獄後、樺戸監獄に収監されていた側近達も脱走させ、独自に金塊を探るための行動を起こす。


凶悪囚人

CV:三上哲

日本で初めて死刑囚になった外国人。

かの切り裂きジャックの犯行を札幌で模倣し始め、何人もの娼婦の命を奪った。

なおこれは本編では説明されない事だが、史実の切り裂きジャックの真犯人候補の一人に「マイケル・オストログ」という人物が挙げられている。


上エ地ログ2

CV:檜山修之

子供を何人も攫っては庭に埋めていた殺人鬼。

人の「落胆する顔」を見ることに異常な執着を示す。


入れ墨を持つ最後の一人。長らく言及がなかったが26巻にてついに判明する。



関連イラスト編集

卒アルっぽい刺青人皮の人たちと26巻までの暫定の死亡者


関連項目編集

ゴールデンカムイ

脱獄囚 犯罪者 変態

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