主たる業務
現在の業務は、
- 未契約世帯の契約獲得
- 地上契約から衛星契約への変更
- 引越しなどに伴う住所変更の確認
- 契約を結びながら受信料を滞納している世帯に対する督促
などである。訪問時には必ずナビタンと呼ばれる携帯情報端末を持ち歩き、その登録情報にもとづいて訪問先や対応を決める。
かつてはその名の通り受信料を集金していたが、この作業は2008年に廃止され、現在は振り込みや自動引き落としのみとなっている。
地位、身分
訪問時に「NHKです」と名乗るがNHKの職員ではない。NHKの職員が個々の家庭を訪問することはなく、すべてNHKから委託された外部業者の社員やアルバイト、個人業者などである。
収入、待遇
新聞の勧誘員と同じく新規契約や契約変更などの数による歩合が収入の中心である。新規契約、衛星契約への変更、滞納分の回収、振込みから自動引き落とし、などの獲得が細かく点数化されてその月の給与が決まる。
一方で、一定の点数が取れない場合、指導や解雇(クビ)といった処分を受ける。
集金人を雇用する業者は全国各地に点在している。ハローワークや求人サイトを見れば分かる通り、募集要項には「学歴不問」「未経験者歓迎」「頑張った分だけ稼げる」とあるのが基本。勘のいい方は分かると思うが、これらはブラック企業の典型的な謳い文句であり、実際に離職率(もしくは解雇率)が高いとされる。
また、その性格上入社試験はザルで、人格や経歴に問題がある人間が集まりやすく、後述の問題行動につながっている。
社会的問題
歩合獲得が集金人の生き残りのすべてであり、身分的にも不安定なため、常識を逸脱した強硬な手段に走ることが多く、訪問先での多くのトラブルが社会問題になっている。
- 早朝、深夜のしつこい訪問、居座り
- 威圧的セリフ(契約しないと逮捕される、裁判になる、職場や近所から非難される、など)
- 詐欺的誘導(電波の確認がとれている、今月から払えばいい、リモコンをみせろ、など)
- テレビが無い家では、確認のため上がりこもうとする
以上はすべて違法行為である。また、過去にはそれ以外に訪問先での「傷害」「性的暴行」も複数報道されている。
しかし、NHKは外部業者であることを逆手に取り、このような問題の存在を一切認めていない他、民放でもNHKとの利権が絡み、積極的に報道していない。
事例研究
ケース1
夜間に訪問し、ドアを激しく叩きながら「今夜は眠れないぞ」と脅迫している。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22832350
ケース2
「受信の確認が取れている」とウソをつき、最後は部屋を見せろと脅している。夜間訪問は「総務省が認めている」とも。
http://www.dailymotion.com/video/x63jzkx
ケース3
建物入り口の「警告文」を無視して、住人や管理室の許可無く立入り訪問。また、勝手に個人情報を郵便受けや表札から収集する。
https://www.youtube.com/watch?v=UNua72bcL1M
ケース4
受信設備がなくても、いきなり説明もなく契約書にサインを求める。
http://www.asyura2.com/17/senkyo236/msg/173.html
ケース5
「過去は帳消しにするから今月から払え」とウソをつき契約させる。後日過去の分として10万円以上の請求書がしつこく送られてくる。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12170843342
法律的位置づけ
受信契約自体は放送法を根拠とするが、罰則規定はない。また、集金人は単なるNHKからの委託人に過ぎず、特別な権限があるわけでもない。従って、訪問されても応対する法律的義務はない。一方で住人の「帰れ」(退去命令)に従わない場合、集金人は刑法上の不退去罪に問われる。
対処方法
- 居留守や無視が一般的である。ただ、早朝、夜間を含め定期的に訪問されることを覚悟しなければならない(定期訪問は委託上の義務とされている)。
- 訪問して来た集金人に苦情を言っても意味がない。すぐ別の人間に替わるため、同じ話の繰り返しになる。
- 威圧的言動に対しては、最寄の警察に相談する。
- 詐欺的誘導に対しては、消費生活センターに相談する。
- 防犯カメラによる録音録画は違法な訪問の証拠となるだけでなく、しつこい訪問を未然に防ぐ有力な手段となり最近注目されている。
なお、自分で直接NHKふれあいセンターや地元NHKの営業局に抗議する方法は、この訪問システムの運営がNHK本体である以上、あまり改善は望めない。ちなみに、ふれあいセンターの電話応対もすべて外注である。責任ある対応を求めたい場合は必ず上記の公的機関を通して間に入ってもらう。