我らは誇り高き マッドなエンジニア
―技術者養成学校の校歌より
概要
「魔改造=オモチャや家電のリミッターを外し、驚異のモンスターマシンに改造する行為」
この定義の下、名うての大企業から小さな町工場、工業大学など複数のチームが参戦し、お題となる品(通称・生贄)をルールの範囲内で改造して対決する"一夜限りの競技会"。
ちなみにNHKのルール上社名・学校名は出せないため、出場チームは「T社」「T大」などすべてイニシャルをつけて呼ばれる……が、このルールを悪用して、「えぬっさん」のように「社名は言ってないけど番組を見ればわかる」ような状態もよくある。なお類似番組の「超絶凄ワザ」では、出場企業にチーム名をつけて最初の紹介VTRでのみ社名を言うという手法をとっていた。
まるで世界征服を企む昭和の悪の組織が開催しているイベントのような雰囲気がダークだ。
魔改造の掟
1.本来の機能はちゃんと残しておかなければならない
そのくせ対決の内容は本来の機能と関係ないものばかり。
2.制作費用は5万円以内
公平性を確保するため。ただし初期の回では社内コストがノーカンという抜け道があった(現在はこれに加えて試作段階も含めての5万円以内とかなりシビアになったが、実はコレ、材料費のみで他の費用は含まない)。
改造方法については特にノータッチで、各課題ごとに設定される遵守事項さえクリアできれば特に制限はない。
3.改造期間は2か月以内
一般的には全くゼロからの開発なら年単位の開発期間が必要とされる。
まして本業もある中、たった2ヶ月で改造を済ませろというのは専門家をして「こんな短期間での開発はありえない」と評する程のムチャ振り。
4.人力で運搬できること
大型の工作機械や小型プラント規模のマシンも度々登場しているが、基本的に全体のサイズや重量は制限されていない(パーツ単位では制限があったりする事も)。
内部規定ではフォークリフトや油圧ジャッキなどの輸送機材を使わないと移動出来ないような巨大なマシンは出場不可だが、何人要しても人力で運べるのであればOKとされており、5人で運ぶことでOKとなった大型機の例もある。
5.法令は守る事
いくら無茶な性能を積み込んだ魔改造マシンといえど法令遵守は絶対。法令違反や規制対象となるような構造のマシンは参加できない。
※万が一製作・収録をした時点から放送までの期間に法改正があって違反・規制対象となった場合、「製作・収録時点での法基準」に照らし合わされるので参加可。ちゃんと放送もされる。
例えば射出型の競技ではボーガン方式のマシンが何度か登場しているが、射出力が一定以上だと銃器(規制対象)と見なされてしまうので、性能は規制値以下であることが求められる。その上DVDプレーヤーボウリング(2022年2月)から程なくして同年6月に法改正が行われ、ボーガン規制強化で射出速度の制限が厳しくなった。
それ故、放映当時OKだったマシンでも現在の基準では参加不可能となっているものもある。
6.失敗してもかまわない
これはルールというよりはコンセプトのようなものと考えたほうがよい。
とはいえ要求仕様の過酷さに対して開発期間が短すぎる事から、参加チームはほぼ確実になんらかのトラブルに見舞われる。その為全試技を無傷で乗り越えた企業や団体は極めて少なく、逆に2種目2回の試技のうち一度も完走できないという結果で終えるチームも多い。
出演者
実況・司会:矢野武
謎の主催者
※第2回ではそもそもコメンテーターがいなかった
綜合テレビ第5回では市川紗椰も出演。
余談
- 人材育成の機会として
前述のとおり失敗がつきもので、企業のプロモーション活動として考えればマイナス面も多い。
だが生産性や効率が求められ分業化が進んだ結果、「社内のスペシャリストや社外の専門チームにばかり仕事が廻り、若手エンジニアが経験を積む機会がほとんどない」ことや「セクション主義にとらわれて横の繋がりが全く無く新しい発想がなかなか出てこない」ことに悩んでいた企業も多く、未経験の課題にチームを組んで取り組む=若手の教育や社内の意識改革につながるとして参加を決める企業が多い。
実際、本番組をきっかけに若手中心の新技術開発チームが誕生したり、セクション分業にとらわれない横の繋がりが新たにできたりと社内に新たな風を起こすことに成功した企業も多々ある。
- 再設計?
『魔改造』の域を越えて『再設計』と化していることが極めて多く、「魔改造の意味を履き違えている」などと指摘する声も多い。
ただ、元々ない機能を織り込むという趣旨のため変更が大掛かりになりやすく、どうしても再設計に近くなるという側面もある。
- 本当に5万円でできるの?
こんな疑問が出てくるような巨大マシンが散見されるものの、予算5万円以内というのは順守されている模様(というかメイン画像のモンスターでさえ1万7千円弱で製作されている)。また、イコールコンディション化を進めるため回を重ねるごとに制限が厳しくなっているようで、初期にはカウント外だった「社内での加工コスト」も除外されなくなっている。
ただ、社内での業務で日常的に発生する廃材を活用することで材料費を抑えられたり、社内の高性能な機材の活用による内製化で加工費を低コスト化できたりするチームがある一方、学生チームは材料を購買、凝った加工は外注でどうしてもコストが高めとなってしまいやすく、この材料確保や加工手段などの選択肢の多少差は現在でも存在する。
- 非公開回の存在
現在、NHKオンデマンドを含む複数のオンデマンドサイトで過去作の閲覧が可能。しかし第3・4回の4競技はどういうわけか非公開となっていた。
理由は明かされていないが、一部が社内機密に該当し機密映像を伏せることで再公開している回もあるため、小修正では済まないお題自体の危険性や法令関連など重大な理由による可能性が高く、完全非公開のこれらの回は今後も公開される可能性は低い……と思われていたが、2024年3月末に第3回の競技のみ再公開となった。そのため第4回の再公開についても期待される。
なお近年、逆に長く公開対象になっていたものが非公開になるケースも出てきており、番組の性格上DVD&ブルーレイ化の可能性も低い。なので録画していた人は保有のアーカイブデータを大切に管理するべし。
- 撮影時刻について
「夜会」と銘打っているが、実際には日中に撮影している。本当に夜にしたらそれはそれで問題があるのだろう。
放映されている映像でも古い倉庫に暗幕を張って会場にしているため、会場の出入り口・壁や扉に穴が空いていてそこから強い光が漏れているのが確認できる。
ただしかなりの暗さであることは間違いなく、参加した方の話では「真っ暗で何も見えなくなった」とのこと。
- レギュレーションの修正
通常の技術系の競技では開催前にレギュレーションが細かく決められていてあとから変更されることはないが、当番組では前例のない競技のため開発中に問題が出ることが多くそれに対応する規定変更が頻繁に行われる。
そのため、開発後半になればなるほど出来ないことが増える傾向があり、「スタート時に上がったアイディアのうち規定変更で最終的にお蔵入りにしたものもあった」と語る参加者もいる。
- 競技前のチーム間交流の禁止とNHKスタッフの帯同
競技前のチーム間交流の禁止されている。ただし、それでは開発中に生じる疑問問題に対応できないので 参加する各チームにはNHKから派遣されたディレクターが帯同し、各チームとの折衝と開発中の模様の取材を行う。
なお、競技終了後はチーム間交流は解禁となるため、参加チームが集まっての交流会などが行われている。
BSプレミアム放送内容
※1回の大会で2回に分けて放送しているため、放送回数ではなく大会の開催回数を「第〇回」として扱う。
第1回
- トースター高跳び
パンが焼けると跳ね上がるトースターを改造してどれだけ高く飛ばせるかを競う。トースターなのでパンをちゃんとおいしく焼くことも条件。
しかし収録当日は会場内が冷え込んだせいでパンが生焼けとなりやすく、おいしく焼くという条件を満たせなくなるなどいくつかのトラブルが出た。
- ワンちゃん25m走 NHKオンデマンド非公開作品
歩く子犬のおもちゃを改造して競走する。コースにはガイドレール設置済み。
以降の回も含め、歩く動物のおもちゃを改造してレースをする企画では車輪で走ってはならないという決まりがある。
メイン画像のモンスターはこの回で爆誕したもので、製作チーム曰く「もらった4匹の子犬をすべて走らせてあげたい」という思いからこうなってしまったらしい。ちなみに「車輪を使わないこと」と「頭を残しておくこと」という条件だったのだが、誰がここまでやれと言った。
以降も提供した会社やゲストがドン引きするようなおかしな方向への改造が恒例化しているが、その元祖はこれ。なおこの視聴者を震撼させた化け物はその後さらなる魔改造を施され、消毒液の噴射機になったり目が光ったりという形で余生を過ごしているのだとか…
その後、2024年2月横浜開催の『「魔改造の夜参加マシン」の集い』で勇姿を見せた。
第2回
- お掃除ロボット走り幅跳び
お掃除ロボットを改造して遠くへ飛ばす。きちんと掃除機としての機能を残した上で、飛距離が長くなければならない。軽量化が最重要でどのチームも機能増加の影響を最小限に抑えた軽量マシンを用意したが、走り幅跳びの飛び=ジャンプと 走り=助走の部分をどーするかでは各マシンごと大きく機能が異なりチームごとのカラーがはっきり分かれた。
あるチームがロケットにしたが、それは「跳ぶ」ではなく「飛ぶ」……まあいいか。
- クマちゃん瓦割り
演奏をするクマのおもちゃを改造して瓦を割らせる。
演奏機能は残さなければならないが、もちろん瓦割りには何の役にも立たないので、どのチームも本体よりも大きな片腕を持つ姿に改造していた。
第3回
- 扇風機50メートル走
扇風機に車輪をつけて軌道を走らせる。扇風機としてきちんと機能することと、途中で逆方向に転換しなければならないというルールもある。この折り返しの動作が難関で全チームで開発段階から反転ミスを連発し本線での成績にも大きく影響した。
とあるチームが変形する機能をぶち込んだ。…結果はやっちゃったが。
- 赤ちゃん人形綱登り
そもそも綱につかまる機能すらない赤ちゃんの人形を改造してロープを登らせる。あるチームが青虫へと改造してしまった。なんせ魔改造なもんで。
しかし青虫(芋虫)の動きはロボット工学の分野からマジで注目されている最先端技術だったりする。
第4回
- DVDプレーヤーボウリング ※NHKオンデマンド非公開作品
イジェクトボタンをすとディスクが飛ぶように改造し、25m先のピンを倒す。薄い円盤の特性上僅かな迎角の変化で浮力OR抗力がかかり大きく曲がる現象が出やすいため飛ばすことよりもピンを狙うことが難しくガーターが連発した。
- ペンギンちゃん大縄跳び ※NHKオンデマンド非公開作品
歩く機能のついたペンギン人形5体で大縄跳びをする。もちろん縄はチームの中から2名が回すので、初めて人間が参加する競技となった。というわけでペンギンちゃんの改造だけでなく人間の練習も必要となる。そのため、本競技は人間の綱操作のばらつきに対してマシンにどう対応させるかが肝で各チームごとでアシストの掛け方とセンサーの使いかたに個性が出た。
ちなみにペンギンちゃんの歩く機能は改造するうえで特に役に立たない。
Rコーは、本番で人間側とマシンとのタイミングがベストタイミングからズレて噛み合わず、不本意な結果に終わってしまった。だが、放送後も可能性を可能性のまま終わらせたくないという思いを止められず開発を続行。
結果、2022年3月5日(土)に神奈川県海老名市のリコーテクノロジーセンターにてギネス世界記録「1分間に最も多くロボットが縄跳びを跳んだ回数」へのチャレンジで見事新記録を達成した。おめでとうRコー。
第5回
- ネコちゃん落下25m走 NHKオンデマンド非公開作品、
歩く猫のぬいぐるみを改造する。5m走ったのち6m落下して20m走る。
落下の衝撃に耐えるだけでなく、落下時に転んだ場合や向きが変わった場合の対処も考えなければならない。
特に6メートル落下の衝撃はあまりにすさまじく全社とも開発中から足回りや制御系へ破損対策に追われ、実戦でも落下破損によるリタイヤが出た。
- 電気ケトル綱引き NHKオンデマンド非公開作品
電気ケトルの湯沸かしで動力を生み出せるように改造し、綱引き対決をする番組初の対戦型競技。
あるチームが160kg以上のパワーを生み出せる怪物にしてしまった。
NHK総合
※放送チャンネルが変更のうえに放送間隔も月1回 放送日を最終木曜日のPM7:30〜の放送に変更。
ただし、モノづくりを伴う番組の性格上各企業の一定以上の開発期間がどうしても必要なため毎月新作を放送とはいかず、変更当初は新作を2か月放送したあとに過去放送したものの再放送や裏事情を綴った特別編を放送という放送スケジュールをとっている。
第1回
- トラちゃんウサちゃん50mリレー
歩くトラとウサギの玩具で50mリレー。
通常のリレーと同様に決められたエリア内でバトンを受け渡ししなければならないが、怪物マシン同士でバトンを渡すとなると超難題。速く走らせていくとバトンパスの自動機構の動作の精度が落ちるので、バトンパスの失敗が続出した。
- 鳩時計鳩入れ
鳩時計の鳩を1分30秒で100羽飛ばし、高さ8mのカゴに入った数を競う。
カゴに入れるより確実に且つ必要とする高さまで飛ばすのが難しく、トラちゃんウサちゃん50mリレーと同じく球詰まりや飛高不足などトラブルが続出。1羽の差を争う僅差の勝負となった。
なお参加された方の話では、撮影現場で演出として煙幕が焚かれたが、これに含まれる液体がマシン内部に付着、粘性のせいで動きがギクシャクするなど一気にマシンが不調になったとのこと。
第2回
- パンダちゃん大玉転がし NHKオンデマンド非公開作品
小さなパンダのおもちゃを改造、重さ4kgの大玉を25m転がし速さを競う。大玉にはバランスを崩すための錘が縫い付けられているため、速度を上げていくと暴れる。
その結果コースアウトやマシン破損が頻発し、脱線対策の成否が勝敗のカギとなった。
- 洗濯物干し25mロープ走 NHKオンデマンド非公開作品
家電以外の日用品が生贄になった初の競技。
物干し竿にかけて使う洗濯ばさみが沢山ついた洗濯物干しを改造し、物干しロープの上を疾走させタイムを競う。当然のことながら洗濯物を干さなければならない。
生贄自体に動力がついていないため改造の自由度が高く、走るだけならそんなに難しくないはずだが、各チームともより速くゴールすることを目指したせいかリタイアが続出した。
第3回
- ホームベーカリーパン大食い競争
ホームベーカリーを改造し、9メートル四方のステージ上に張られた3列のロープに吊り下げられた10枚のパンを一分以内にホームベーカリーが窯の中に回収した枚数を競う。パン食い競争に見立て、パンの回収は「食べる」と表現されているのがお茶目だ。
今回は競技の特性上タイムレース形式ではなく、マシンもチームの担当者が遠隔操作する(基本的には自律駆動式、つまりマシン任せで競技が行われる)。なのでマシンはピーク性能より操縦者の扱いやすさが、操縦者サイドでは操作習熟度・補助員の指示の的確さなど人間側の現場対応力や操作精度の重要度が高い競技となった。
ちなみに同一点数が複数出ることも予想されたため、最高獲得枚数が同一の場合は両者優勝とされた。
- カメレオンちゃんダーツ
カメレオンのおもちゃを魔改造することで、長く伸びた舌の先に矢をつけて飛ばし、ダーツを行う。ダーツのボードまでの距離は7.5mと通常のダーツの3倍。なのに高得点を狙える的はたったの2~3cm四方ほど。遠距離かつ極小の的を正確に狙い矢を放つという至難の競技。
理論上の最高点は360点(20X3X3X2)で全チームこの最高点を目指して開発と本番に臨んだ。
単純にダーツを飛ばすだけならあまり問題が出なかったが、レギュレーションで「本体とダーツが舌でつながっていること」が求められたため、舌を模したひも状の部材を引きずって飛ぶことでダーツの軌道が不安定になり狙ったところになかなか飛ばないという問題が発生。結果、的に届かない・斜めに飛ぶ・的に弾かれうまく刺さらない……と苦戦を強いられノーカウントとなる事故が続出した。
第4回
- おトイレ ゆか 宙返り
魔改造されたトイレのおもちゃが宙返りして着地する、体操「ゆか」のような競技。
今回は番組初の評価点方式の採点で、体操の床競技のように「回転」「着地」「目標地点への距離」を合計30点で競う競技とされた。
今回は気温の低下でバッテリの出力低下の問題が出たほか、飛距離を落とさず・綺麗に回転し・着実に着地させるという三拍子が難しく、これらのどれかで失敗となるチームが多数出た。
- キックスケーター25m綱渡り
キックスケーターを魔改造し、長く張った25mのロープの上を綱渡りさせて、スピードを勝負する。元々自立するのも難しい不安定なキックスケーターを人の補助を借りずにロープに上に自立自走させるにはジャイロの装備が必須。
しかしどのチームも扱いに熟知したものがおらずモノにするのにかなり苦労した様子。
また、細く小型なタイヤとロープの組み合わせでは非常に滑りモーターやバッテリーの性能アップタイムアップに繋がりにくいため走行装置の優劣が出づらく拮抗した戦いとなった。
第5回
※ 本回より公式に第2期移行を謳っており、今回は第2期初回及びBSプレミアム時代を合わせて通算で第10回(夜)と2つの意味で区切りとなる回となった。
※「ティーよはしぎかだい」と読む
- 電動マッサージ器 25mドラッグレース
電動マッサージ器の振動を利用して25メートル走らせる。複数台を使用しても、リモコンで操作してもよいが、タイヤを使用してはいけない。
コースに壁はないが、コースアウトしてもゴールに辿り着けばOK。走行前に装備しているものが全数マッサージ機としての機能が残っていることをアピールする必要がある。
本来移動力には向かない微振動でどう前進させるかがアイディアの勝負所。ただし速度向上のためにモーターの出力を上げるとマッサージ機の構造限界をかんたんに越えてしまう上に、強化によって強められた微振動が電装部品にはかなりの負荷となり、動かすたびにどこかが壊れていく始末。
結果、各チーム開発中にテスト回数や操作練習回数の制限などの破損対策に迫られ、競技結果にも影響が出た。
ちなみに振動で無理やり走らせる関係で全マシンとも直進安定性が劣悪で、マシン自力でのゴール到着は無理=すべてのチームがリモコン操作型となった。そのため、操作担当者の操作の優劣も勝敗を分けた。
- ワニちゃん水鉄砲 バースデーケーキ ろうそく消し
ワニちゃんの水鉄砲を魔改造して、3匹のワニちゃんが放つ水鉄砲で7.5メートル先の巨大バースデーケーキの上にともる“10本のろうそく”を狙って何本の火を消せるかを競う競技。
ロウソクの本数に対してワニちゃんの数が少ないため1匹で複数本を消す必要があるが、使用できる水が1匹あたり合計100CCと少ないので、いかに節水しつつ消火性能を両立させるが勝負どころとなった。
なお、水を遠く飛ばそうとすると霧状になって消えにくくなるうえ水の総量が火が消せるかどうかギリギリの量しかないため ろうそくの消火耐性の方が勝って火が消えきらずまたは一旦弱った火が復活してしまうケースが続出した。
また、水の少なさはほんのわずかな風の揺らすら命取りとなりやすく 風を味方に出来るかも勝敗に影響した。
バースデー"ケーキのロウソクの数10本は 本回が通算10回(夜)であることから決められ競技開始直後に記念セレモニーも行われた。
第6回
- 恐竜ちゃん 缶蹴り
恐竜ちゃんのおもちゃを魔改造し、巨大化したモンスターが規定の場所に置かれた小さな缶に駆け寄って蹴り、その飛距離を競う。一番奥の壁までが約30メートルあるため これにぶち当てることができれば最高記録達成となるほか、缶がノーバウンドで30メートル地点まで到達できれば優勝という特別ルールも設定された。
ただし、用意される缶は非常に弱くあまり小さな足で瞬間的に強く叩いてしまうと缶の方が耐えられずペシャンコにツブれてエネルギーを吸収してしまい遠くへ飛ばなくなるため 缶を潰さない足の形や蹴り脚の構造と強力なパワーを無駄なく活かすための最適な蹴り上げ速度及び角度の追求が勝負の鍵となった。また、今回スタート地点が缶から離れており「缶に向かって走り駆け寄って蹴り上げる」という 走ると蹴る2つの動作の両立も肝となった。
なお、高い射出力の代償として機体と蹴り脚には凄まじい負荷がかかるため開発中は全チームとも破損対策に追われ 競技後は無傷なマシンは無く全マシン必ずどこか壊れているというかなり激しい戦いとなった。
なにせ加速度1000Gだのスイングスピード180km/hだのとぶっ飛んだ数値が飛び交ったのである。
- ビニール傘滞空時間マッチ
魔改造の夜 夜明け
本戦で敗者となった人たちのその後を追った短編。
でNHKラーニングのHPにて配信中。NHK教育の「イモヅル式で学ぼう!NHKEラーニング」で2024年1月20日より放送。
1.Rコー編「なぜエンジニアはギネス世界記録に挑むのか?」
2.N産編 「エンジニアが見た“失敗”の先とは」
3.T芝編 「なぜエンジニアはマシンを満腹にしたいのか?」
4.T大編 「三年越しの魔改造の結末は?」
5.H置電機編 「なぜ”夢の成就”を目指すのか?」
6.T京アールアンドデー編「なぜ今 蒸気エンジンを作るのか?」
魔改造の夜 完全版
NHKBS放送(2024年以降はBS4k)でのみ放送される通常放送版の72分を大幅に延長した拡大版。
各参加企業の内幕をより深く描くほか競技完了後の表彰式の模様などが追加される。なお制作は一部競技にとどまっている。
1. 第2弾完全版(お掃除ロボット走り幅跳び&クマちゃん瓦割り)
2. パンダちゃん大玉転がし 4K完全版
3. 洗濯物干し25mロープ走 4K完全版
4. ホームベーカリー パン大食い競争 4K完全版
5. カメレオンちゃんダーツ 4K完全版
6. おトイレ ゆか 宙返り 4K完全版
7. キックスケーター25m綱渡り 4K完全版
CM
公式HP
魔改造の夜 技術者養成学校
第1弾が2022年4月6日から5月25日までEテレでレギュラー放送され、2024年3月30日から第2弾が放送予定の関連番組。
6名の生徒が過去の『魔改造の夜』競技映像や実物の追体験、魔改造マシンの開発担当者を特別講師として招いての講義を通して、エンジニアとして必要なことを学んでいく。
『魔改造の夜』競技に使用されている倉庫跡を教室としている。
魔言集
魔改造の夜の名言集(5分番組)
- 『何もやってない人は なんでも言うんです』(トラちゃんウサちゃん50mリレー:チームT・DKリーダー)