雷竜ボリクス
らいりゅうぼりくす
CV:相馬康一
ヴェルザーがまだ冥竜と呼ばれていた数百年前の魔界において彼と並ぶ最強の力を持っていたとされるドラゴン。
大魔王バーンが、ダイと超魔生物ハドラーとの戦いを見て語った過去の逸話でその存在が明らかとなった。
なお「知恵ある竜たるヴェルザーに対し、ほぼ等しい力があった」という逸話の内容から、明言はされていないが、如何やらボリクスもまたヴェルザーと同じく知恵あるドラゴンであった可能性が高いと思われる。2020年アニメ版では声がついたが唸り声のみであった。ヴェルザー同様に知性があったとすれば、言葉を喋ることが出来たのは確実であろう。
竜族の覇権を争っていた両者は雌雄を決する為に壮絶な戦いを繰り広げ、最終的には敗北し絶命。戦いを制し勝者となったヴェルザーは以降、冥竜王を名乗る事となる。
ちなみにその異名から雷属性の力を操る事ができるドラゴンだったのではないかと推測されるが、詳細については謎に包まれている。
ヴェルザー同様、ボリクスの容姿は詳細には描かれていないが、よく見ると尻尾が二股であり、手の指も二本という特徴があることがわかる。
バーンの語りを背景とした描写を見るにヴェルザーとの決戦は最終的に肉弾戦となり、首を嚙み砕かれる形で敗れた模様。
ボリクスの宿敵であるヴェルザーは不死身の魂を持っており仮にボリクスが勝利しても時を経れば蘇ってしまうため、ボリクスは決戦にあたってヴェルザーの魂を封じるなどの手段を用意していた可能性もある。
実力が伯仲していた両者の戦いで互いの膨大なブレス、闘気、魔力がぶつかり合うその戦場はただ立っているだけでも命が削られ、近付く者はことごとく焼き尽くされる灼熱地獄と化したとされており、両者の戦いは“真竜の戦い”という名で呼ばれ、伝説として魔界で語り継がれているようだ。
しかし仮にもヴェルザーの使い魔であるキルバーンはこの戦いについて詳細には知らなかった様でバ―ンから解説を受けている(無論、読者への解説という事情が背景にある)。
もっとも後々明かされたようにキルバーンがバーンに対し徹底的に自身の正体を隠していたことを考えると「(本当のキルバーンとしては)知っていたのだが、知らないように装っていた」という可能性も捨てきれない。少なくともバーン本人としては、キルバーンにわざわざ解説をしているように、キルバーンの事を「ヴェルザーの部下としては比較的、新参。数百年前の真竜の戦いの後、協定を結んだ時期にヴェルザーに仕え、自身の元に派遣されてきた(故に真竜の戦いについてキルバーンは詳しくは知るまい)」と見做していたようである。バーンがそう見做しているなら、キルバーンとしてはそれに話を合わせて振舞っていたとしても彼にとっては何ら不都合はない(むしろ好都合というものだろう)。