概要
2007年7月27日放送。
登場人物やシナリオ・フォーマットなどは、『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』第13話「タイムマシンに気をつけろ!」をベースとしているがリメイクというわけではなく、作品の随所に過去のシリーズ作品に対するオマージュがちりばめられたオリジナル作品となっている。本作の舞台である北海道浜中町は原作者モンキー・パンチの生まれ故郷である。
本作最大の敵である「魔毛狂介」は第13話に登場した悪役である。テレビシリーズのゲストキャラクターがテレビスペシャルに登場することは初めてだが、本作品はテレビシリーズの設定を取り入れたオリジナル作品であり、魔毛も別設定として同一人物ではない。
TVスペシャルシリーズで初めて「おわり」というテロップがエンディング後のいわゆるエピローグシーンで流れた作品でもある。また、同シリーズでは初めてハイビジョン放送に対応した(ただし本編自体はハイビジョンではなく、画面両端に「ルパン三世」のロゴが付される形での放送となった)。
例年行動を共にすることが多いルパンファミリーだが、今回は過去にタイムスリップしない不二子はストーリーにあまり関わらず(出番も少ない)、不二子の先祖に当たるお不三が彼女に代わって活躍する。
またこの回のラストでは本編の引き金となったルパンの子孫と不二子の子孫が恋人として登場し、ルパン小僧では結婚(?)している設定を否定する形となった。
2020年1月31日にはYouTubeの「TMSアニメ55周年公式チャンネル」にて本編の無料配信(21時からのプレミア配信→アーカイブ配信)が行われた。
なお、当初のスケジュールでは2020年1月17日に行われるはずだったが、当日の配信直前の段階でトムス側がTwitter上で配信中止である旨をツイート、代替として本作の前年に本放送された「セブンデイズ・ラプソディ」が配信、翌週24日も「ハリマオの財宝を追え!!」の配信が行われた。現時点では(諸事情により配信が見送られた作品を除けば)後日振替になった唯一の作品である。
あらすじ
ルパンたちは北海道霧多布岬の海底で、「時を超える乗り物」の手がかりを探っていた。そこに銭形が北海道警を伴って現れた。逃げ出すルパン達の、海から陸へと繰り広げられるチェイス!その最中、対向車の運転手が消え、橋が消えるという不可解な現象を目にしたルパン。そして灯台に逃げおおせたルパンたちを迎えたのは奇妙な男だった。その男と共に光に包まれ消えていくルパンたち。それを追い光に飛び込む銭形。
ルパン・次元・五ェ門が落とされたのは、弓矢の飛び交う戦場だった。訳も分からず逃げまどうルパンたち。兵士に捕らえられ、牢獄で再び現れた男は魔毛狂介と名乗り、タイムマシンを使って500年前の世界に連れてきたという・・・その理由はルパン三十三世の先祖であるルパン三世への復讐。初めは信じなかったルパンたちだったが、海底で見た像がこの島の岸壁に立っているのを見て、真実を受け入れるしかなかった。
現代へ戻るには魔毛のタイムマシンを奪わなければと考える次元。しかしルパンは妙なことに気がついた。ここは「時を超える乗り物」の言い伝えの時代だ。この国の女王こそが時を超えたと言われるその人だった。「天にそびえる眼 その懐に青き炎 竜の角砕けるとき、白きたまゆら時を貫く」この言葉を解くことで「時を超える乗り物」が手にはいると色めき立つルパンたち。
オリジナルキャラクター
イセカ - 桑島法子
ハサマ - 世古陽丸
オビタキ - 渡部猛
エシカ - 石田彰
タカヤ - 大久保祥太郎
お不三 - 関根麻里
不二子の子孫 - 西尾由佳理(当時・日テレアナウンサー)