CV:家弓家正(TV第1シリーズ)→村治学(OVA『ルパンは今も燃えているか?』)/中村獅童(TVSP『霧のエリューシヴ』)
人物
未来人であり、自身の父親をルパンの子孫に殺されたため復讐のためにタイムマシンで現代へやってくる。
ルパンを精神的に追い詰めるため、ルパンの前で館を消してみたり、娯楽や望みを尽く歴史改変によって阻む。終いにはルパンも覚悟を決め、自身の名を遺すための方法を模索する。
しかし仲間との会話で打開策を見出したルパンは、魔毛に最後の願いとして「ルパンに最も似ている先祖である百姓と一緒に消して欲しい」「消えた峰不二子を会わせて欲しい」と切り出す。すっかり勝ち誇っていた魔毛は鵜呑みにしてそれを聞き入れ、過去の世界に消した不二子を連れ戻す。
しかしタイムマシンで戻った先はなんと過去の世界で、見れば先程ルパンが話していた先祖の百姓が居た。これは好都合と喜ぶ魔毛だったが、実はその過去の世界はルパン達が作ったハリボテで、策にはまった魔毛狂介はルパンたちに殺される。
アニメ版
TV第1シリーズ
第1シリーズ第13話『タイムマシンに気をつけろ!』(1972年1月放送)でアニメ初登場。
髪型が原作と異なっており、詳細設定も「1932年11月18日生」の(放映当時の)現代人※で、ルパンへの復讐理由も「タイムマシンで時間旅行している際に自分の子孫がルパンの子孫であるルパン十三世に殺害されるのを目撃したから」となっている。
※同エピソード終盤の五ェ門の台詞である「今は昭和47年(1972年)でござる!」から明言されている生年月日を計算すると魔毛の年齢は初登場時39歳であることが分かる。
原作と違いこちらでは殺害される事は無かったが、服を刻まれてみっともない姿にされたあげく、自身のタイムマシンを五ェ門に輪切りにされたうえ、ルパンと次元にハンマーで鉄屑にされて完全に壊されてしまう。最後はルパンの威嚇を受けて情けなく逃げ帰った。
TVSP『霧のエリューシヴ』(2007年)
主要人物として登場するが、設定及び容姿は原作に準じておりアニメ版第1シリーズの彼とは同姓同名の別人となっている(ただし、コミック『ルパン三世マガジン』に掲載されたコミカライズ版はTVSPの準備稿をベースとしている為にアニメ版第1シリーズの彼と同一人物の設定になっている)。
ちなみに漫画版と違ってルパン三十三世に恋人を寝取られた恨みを晴らすためとなっている。
OVA『ルパンは今も燃えているか?』(2018年)
第1シリーズに登場した彼と同一人物で、第13話終了後の設定で登場。
この作品では黒幕の一人になっており、ルパン一味に復讐する為にミスターXと結託し彼らに再挑戦する。
以前破壊されたタイムマシンは砲台型に改良された上で再投入された。
ルパンが仲間達と繋がるキッカケとなった時代を改変しタイムパラドックスを起こしルパンを孤立させ彼を追い詰めるが、時空が変わっても仲間との繋がりが残っていたルパンファミリーに一転攻勢され追い詰められルパンに拘束される。
拘束後はルパンに利用されミスターXの館へ連れ込まれ、ルパンにタイムマシンを利用され仲間との関係を修復されたうえ、ミスターXと共に白亜紀と思われる時代へ置き去りにされた。
その後の動向は不明。
余談
第1シリーズで魔毛を演じた家弓家正氏はその後の第2シリーズの第75話でゲストキャラであるウィリアム・ハフナーを演じた。
1979年の映画『カリオストロの城』でもカリオストロ伯爵のキャストとして指名されていたようだが、家弓氏のスケジュールの都合で参加出来ず最終的に石田太郎氏になった模様。
(宮崎駿監督作としては1978年放送の『未来少年コナン』でボスキャラクターのレプカを演じており、カリオストロの城よりも後の1984年に公開された『風の谷のナウシカ』ではメインキャラのクロトワ役として登板している)
『ルパンVS複製人間』のマモーの名は、原作に登場する彼からつけられている。