この記事にはネタバレかつグロ、欠損ネタを含みます。
概要
戦姫絶唱シンフォギアGの第五話において、立花響を襲った衝撃のラストを指す。
戦いに無関係な民間人を巻き込まぬよう秋桜祭での交戦を避けるため月読調と暁切歌に決闘を申し込まれたシンフォギア装者三人だったが、決闘の場にて待ち構えていたのはノイズを従えたウェル博士と完全聖遺物・ネフィリムだった。
風鳴翼と雪音クリスがノイズの放った白い粘液によって攻撃の動きを封じられる中、響は単身、己が拳のみでネフィリムと相対し、これを圧倒する。
だがウェル博士の煽りともいえる「守るための拳で他の誰かをぶっ殺す」との言葉に以前の調の偽善発言を思い出した響は精神を揺さぶられ、一瞬の隙を付いたネフィリムは響の左腕に噛み付いた(ネフィリムは聖遺物の欠片を糧として成長する為、人間と聖遺物の融合体である響は彼にとって格好の獲物である)。
そしてネフィリムは響の腕を食い千切り呑み込んでしまったのである。
一瞬何が起きたのか理解出来ずにいた彼女だが、自身の左腕だったものを噛み砕くネフィリムの姿を見て、自らの身に起こった事を自覚し、悲鳴を上げ、ここで第五話の幕は閉じる。
一方で、前例を知っている人間は「これはパワーアップの前兆である」と捉えていた(「前例」の彼が失ったのも響と同じく左腕である)。前述の腕の欠損についても、やはりキャラクターのパワーアップと精神的な成長を促す銃爪となっており、今回もそれを期待している者も多く、今後片腕を失った響がどうなるのかと、注目が集められていたのだが……
そして第六話へ
それから続く第六話には、更なる衝撃の展開が待ち構えていた。
左腕を噛み千切られた響の中で、出力安定を欠いたガングニールが暴走、「抑えきれない破壊衝動」が再び発生してしまったのである。
この暴走現象によって、まるでアームドギアを形成するように何とか左腕は再構成されたものの、それがきっかけで更なる問題が露呈することになった。
今回の暴走が引き金となってか、響の身体とガングニールの融合が、許容限界を超えるレベルで進行してしまったのである。
これ以上融合が進めば、最悪の場合死に至るか、たとえそうでなかったとしても、人類の範疇を逸脱した、異形の存在と成り果ててしまうか……事態を重く見た風鳴弦十郎は、これ以上響に戦わせることはできないという、苦渋の決断を下したのだった。
この回のラストで、響はウェル博士と遭遇し、戦闘を行うことになるのだが、その際には体からは葉っぱさえも発火させる程の高熱を放ち、生身の拳でノイズに触れることができてしまうなど、明らかに人間から逸脱してしまった描写が見受けられている。
「この拳もッ! 命もッ! シンフォギアだッ!」
……ある意味で的を射ていた皮肉な言葉が、響の末路に待ち構える、不穏な影を暗示する幕引きとなったのだった。
補足
金子彰史氏の描くシナリオで四肢に何らかの障害を負ったキャラクターが登場し、メインキャラクターが腕を失うといった展開も珍しいものではないが、それでも描写のエグさや「主人公ヒロインが生きたまま五体不満足になる」シーンは少なからず視聴者にトラウマを与えたと思われる。
また某魔法少女のとても有名なシーンを連想した視聴者も少なからず居たと思われるが、一瞬で逝った向こう側と違って、生きながらの隻腕は、首をもがれるのとは違う意味で惨さを醸し出している。響が皆を守るから…誰か響を守ってくれ…!
またこの展開と前後する形で第四話のクリス、第五話の月読調と暁切歌のライブシーンといった微笑ましい展開も多く、それが結果として今回のショックに拍車を掛けている。
一方で、この一連の出来事の結果ウェル博士が精神的に追い詰められてしまった事から、「響ショック」はウェル博士が響にトラウマを持った事を含めての「響ショック」であるとする動きも見られる。
さらにこれらのことがきっかけで響を戦いから遠ざけようとした親友の小日向未来が生死不明となり、後に敵に洗脳されてしまうという展開は、響自身が衝撃を受けるという意味で字面通り「響ショック」である。
そしてその後響の症状は完治し、腕の喪失をきっかけに視聴者のショック→ウェル博士のショック→響自身のショックと連なった響ショックはここに完全に終結したと言えるだろう。
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ヒープリ27話ショック:中の人の主人公に起きたショックタグ。