概要
鹿児島本線と日豊本線の終点駅で、指宿枕崎線も乗り入れることがある。
但し、栄えているのは鹿児島中央駅(旧・西鹿児島駅)の方である。一応特急きりしまは全て止まるが、西鹿児島時代から(及び分離前のにちりん時代から)隣が始発・終着駅である。
鹿児島本線の特急は在来線時代から全て西鹿児島で折り返していた。寝台特急(はやぶさ・富士)も西鹿児島発着であった。
※はやぶさは20系客車(ブルートレイン)化されるまでのわずか2年間当駅が終点だった。
現在の普通列車も鹿児島中央を境に運転系統が代わるのが殆どである。鹿児島を始発・終点とする列車は鹿児島本線では一日に数本も無く(あるいは鹿児島をまたいで日豊本線に直通する列車)、日豊本線列車に至っては全く無い。
鹿児島本線と日豊本線の境界であるにも拘わらず世間的な感覚は「日豊本線の途中駅」である。
時刻表の扱いもひどく、JTB時刻表は新幹線が開業し西駅が改称すると「県の代表駅」を示す二十四角マークを鹿児島駅から外して中央駅に付け替えてしまった。JR時刻表の場合は、「県の代表駅」を示す二十丸マークを両方の駅に示すことで何とか体裁を保っている。流石に今の所鹿児島本線の項から鹿児島駅が外される事態までは起きていない。
出来た当初は鹿児島中央駅ではなく、こちらの方が確かに栄えていたため、こちらが鹿児島駅を名乗っていた(逆に中央駅は、最初の名前は武駅と言い郊外扱いであった)。
同位置に鹿児島貨物ターミナル駅が所在する。貨物駅としては現在も鹿児島における交通の要所である。また市電の終着駅であり、ターミナルとして3線を有するなどそこそこ大きい(こちらの鹿児島中央電停はターミナルロータリーに横付けする途中駅の形態)。
国鉄時代は現在の鹿児島貨物ターミナル駅との間の敷地に鹿児島機関区と鹿児島客車区があり、同機関区は南九州で最大の蒸気機関車を有する機関区でもあった【鹿児島工場(→鹿児島車両所)と鹿児島運転所は指宿枕崎線郡元駅が最寄り】。鹿児島機関区(のちに鹿児島運転所と統合)は国鉄末期に門司機関区に統合される形で廃止されたが、跡地は鹿児島市営バスと南国交通バスの仮設折り返し場を経て鹿児島貨物ターミナル駅の敷地の一部と都市公園「かんまちあ」(上町の杜公園と上町ふれあい広場)となった。
駅舎は古く地味なものであったが、2018年10月20日に解体され、2019年秋に大正時代をイメージした新しい駅舎が完成した。
現状
1996年の県庁移転以降、利用客が大きく減少し、鹿児島駅周辺は寂れた状態となり、鹿児島市内で最も高齢化が深刻となった。しかし、かつての賑わいを取り戻すため前述の駅舎の建替えや都市公園の整備などの再開発が進められ、鹿児島の中でも今後の再開発でどのように生まれ変わるか地元住民から期待されている。
余談
かつて鹿児島本線の営業キロはちょうど400kmであったが、1963年の博多駅移転(0.5km減)と、1999年開業のスペースワールド駅開業による線路移設(1.0km減)により営業キロ数が短くなったにも拘わらず、構内のキロポストは「400」のままである。