概要
「大阪市交通局」時代の1991年(平成3年)に、輸送力増強目的として初期の2編成が落成して運用を開始。
1994年(平成6年)より、海浜部を走行することから塩害で老朽化した旧100系の置き換えおよび暴走して大破した13編成の補充のため、順次増備されることが決定。2001年(平成13年)までに旧100系をすべて淘汰し、ニュートラム・南港ポートタウン線の車両は本形式に統一した。
製造メーカーは基本的に新潟鉄工(現:新潟トランシス)だが、第31、32編成は南港地区の発展に伴う輸送力増強のため、港営事業の一環から支出して近畿車輛で製造されて投入された。その2編成の製造時は26から飛んで番号が振られ、そのあと27~29にさかのぼっている。なお、第30編成は欠番となっている。
車体はステンレス製で前面の下部には赤い警戒帯が貼られ、前面窓周りはブラックアウト処理されている。側面はラインカラーであるセルリアンブルーのラインを貼付されている。デザイン的にはニュートラム版新20系である。
車内はオールロングシートで、三角形(ホームベース型)のつり革、ウレタン巻きのスタンションポールなどの特徴がある。車端部の機器は小型化することで連結部に窓を取り入れることができ、明るさを向上しているほか、ゴムタイヤは車輪径を小さくすることによりタイヤハウスを廃止した。第19編成より車端部にLED式の車内案内表示装置が搭載され、第27編成より扉の窓ガラスが二重化した。
第33~35編成は1997年(平成9年)の大阪港トランスポートシステム(OTS)ニュートラムテクノポート線開通に伴う増備車として投入され、前面のブラックアウト処理がインディゴブルー、前面下部の赤い警戒帯はセパレートに、側面のラインはセルリアンブルーとインディゴブルーのツートンカラーとなった。また、車内は海浜をイメージしたもので化粧板はブルーグレー、床敷物は御影石模様の薄茶色、座席表皮はオーシャンブルー(現在は張り替え済み)というカラースキームとなった。
最終形態である第36、37編成は前照灯のケースの形状が変更されたほか、先頭車の添乗員席の仕切りが廃止されて客室として開放され、定員が1名増加した。
廃車
2016年より新型車両200系の営業運転を開始したことに伴い、第18編成を皮切りに廃車が始まった。最後まで残った第23編成は2019年3月22日の運用をもって運用終了し、23日に行われた事前応募制のさよならイベントをもって引退した。元OTS編入車でOsakaMetroに継承された編成は第34編成のみ。また、最終編成である第37編成はわずか15年程で廃車となった。