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12200系

いちまんにせんにひゃっけい

近畿日本鉄道が保有していた特急形車両。スナックカー。
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近鉄が1969年から1976年まで製造した特急型車両。スナックカー12000系」の改良増備車で、2000年代までは近鉄特急の最大勢力となっていた。


概要編集

1970年に開催された大阪万博に歩調を合わせて「伊勢・志摩を万博第2会場に」という合言葉のもと、万博来場者を伊勢志摩に誘致させるべく近鉄鳥羽線の建設、近鉄志摩線の改軌工事完了、万博輸送遂行のため難波線建設推進と並行し、輸送量増加を見越してて特急車両を大量増備する名目で製造されたのが本系列。


12200系は12000系を基本にしながらも化粧室レイアウトの見直しとスナックコーナー拡大、保安度向上を盛り込んだ車両となり、万博終了後も輸送量の増加が続いたことから1976年までに168両が製造された。なおこの数字は近鉄の公表する数字166両に事故で廃車された12202Fの2両を加え、12400系に改形式された1977年最終増備車12両を除外たものである。

2両編成で製造されたが、後年スナックコーナーを当初から設置していなかった編成を対象に、新造した中間車を組み込み4両編成・6両編成が誕生している。電算記号(編成記号)は2両編成がN、4・6両編成がNS、中間車がS


長らく汎用特急車の主力を担ってきたが、2020年の「ひのとり」登場と、それによる「アーバンライナー」の名阪乙特急への転用により、最後まで残っていた編成が2021年に定期運用を終了。近鉄特急、また日本の在来線特急(私鉄、JR、三セク全社)で最後まで残った「座席(一応デッキを除く通路も)で煙草が吸える」喫煙車を有した車両であった。2021年4月には大阪上本町・近鉄名古屋~賢島間で引退記念の臨時特急が、近鉄名古屋~賢島間の他、近鉄名古屋~大阪上本町間で8両による名阪乙特急を運転し、最後を締めくくった。尚、元々置き換えが決まっていたために汎用特急車の塗装変更の対象外とされ、全車が原色を保った。

  • 同車以外の編成はすべてドア密閉式の喫煙室を設置する形で喫煙車を全廃、また近鉄特急と東海道・山陽・九州新幹線(700系E編成と800系除く)、及び寝台特急サンライズ出雲・瀬戸の喫煙可能個室以外は喫煙室も廃止されている。
  • 同車の全廃に先駆け、2020年1月末日を以て喫煙車の営業が廃止された(追って同年3月に新幹線700系電車の営業運転が終了し、以後山陽新幹線の臨時列車でも全面禁煙扱いでの運行となり、日本から車両単位の喫煙車が全廃される予定)。2月以降、順次車内の消臭と清掃を行い、対応前の車両については元喫煙車の座席販売を取り扱わないことにして、引き続き営業運転は行われた。これは「ひのとり」増備スケジュール関係の暫定措置。

団体専用車15200系・15400系は本系列からの改造車であり、2021年以降も残存予定。また15200系PN07~10編成は特急運用を終えた2021年に団体専用車へ用途変更されたグループである。

公式発表で汎用特急車としては完全引退。だが実際は前述の最終増備車4連3本が現役である。


主な変更点編集

車体・外観編集

前面では幌カバーが内側下辺の切り欠きが直角から丸状になり、正面の塗り分けが12000系より深い。側面には方向幕が設置された。

スナックコーナーの拡大によって、スナックコーナーにも窓が設置され、窓の上部または下部に「Snack Car」のロゴが入っている。海側は資材の出し入れのため開閉式となり、山側は立食の乗客が景色を見られるように窓位置が他の客用窓と比べて200mm高い。


特急列車同士の増解結に要する時間を短縮するため電気連結器を設置し、電気連結器を持たない10100系ビスタカーとの併結に備え、ジャンパ栓および車体にジャンパ栓受けも12000系から引き続き設置されている。また制御電動車のスカート上に自動連結器密着連結器の連結アダプター箱が設置されている。このアダプター箱はスカートの取付台を兼ねているために撤去が難しく、現在も残ったままになっている。


車内設備編集

車内ではモ12200形のスナックコーナーのカウンターが、12000系と比較して倍以上の面積の2,355mm×1,770mmに拡大された。これにより運転室との仕切扉は、客室から見て右側の車掌台側に寄せられている。このスナックコーナーは第20編成まで設置されたが、営業上の問題から第21編成以降は省略され、その分定員が増えた。


余談編集

  • 本系列と同じ車体や内装を持つ、同時期に登場した車両に11400系エースカーク11520形があったが、11400系の置き換えの際に全廃されている。
  • 当系列のNS45編成にク12345という車体番号があり、縁起がよく、鉄道ファンに注目されていた。この編成は2020年5月30日に廃車回送された。
  • NS49編成は2021年、暫定的に団体専用車の運用で用いられた。塗装はそのままでヘッドマークのみ「あおぞらⅡ」に換装。鉄道ファンからの愛称(通称)は「スナぞら」。

関連項目編集

近畿日本鉄道 近鉄 近鉄特急


  • 12400系サニーカー。元は12200系の増備扱いであったが、設計変更が増えた(性能は同じ)為、一旦12200系として竣工した後、新形式となった。
  • あおぞらかぎろひあをによし:団体専用車15200系・15400系と新型観光特急あをによしの19200系は本系列からの改造車。

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スナックカー すなっくかー

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  • 18400系 いちまんはっせんよんひゃっけい
  • 近鉄12000系 きんてついちまんにせんけい

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