FF(OVA)
ふぁいなるふぁんたじーおーぶいえー
1994年に発売されたゲーム『ファイナルファンタジー5』(以下FF5)の200年後の未来を舞台とした、ファイナルファンタジーシリーズのOVA作品。
「風の章」、「炎の章」、「竜の章」、「星の章」の全4章から成り立っており、結構マイナーな作品ではあるが、監督はりんたろう氏が務め、脚本はあかほりさとる氏という個性的なスタッフたちにより手掛けられ、主人公を松本梨香氏が、ヒロインを皆口裕子氏が務めるという(今から見れば)結構豪華な声優陣が軒を連ねている。
FF5の200年後の世界という設定だが、100年以上もの歳月が経った影響からなのか、世界観は何故かアジアンテイスト(正確には中国、インドっぽい)。
さらに某人気キャラクターがかなり個性的なデザインだったり、やたらとヒロインのモロパンが有ったり等々、見る人を選ぶような表現も多い作品となっている。
宇宙歴“カリ・ユガ1000神年”。双子の衛星を従えた“惑星R”ではクリスタルを巡り、勇者バッツと邪悪な魔導師エクスデスとの戦いから200年の時が経ち、人々は平和に暮らしていた。
そんなある日、かつて世界を救ったバッツの子孫である少女リナリーは、『風の神殿』に安置されているはずの「風のクリスタル」の異変を感じ、調査の為に(半ば押しかけて来た)幼馴染の少年プリッツと共に神殿へ向かう事になる。
主要人物
本作の主人公。リナリーとは幼馴染の熱血漢の少年で、猪突猛進なお調子者の性格の持ち主だが、リナリーを思う気持ちは誰よりも強い。
本作のヒロイン。バッツの子孫にあたる少女。召喚術を身に付けているが、まだまだ未熟である為、チョコボしか呼び出せない。
群島“ルージュ・アイランド”を根城に飛行艇『プリンプリン号』に乗って財宝を求めて各地を荒らし回る女海賊団のリーダー。
『タイクーン王国』の飛空艇部隊「鉄の翼」の隊長を務める巨漢。
女王レナの命を受け、風のクリスタルの調査中に成り行きでプリッツたちと知り合い、そこで出会ったルージュに一目惚れする。
バルカスの部下。
『FFⅤ』の同名人物の亡霊。祖父のシドが死んだ直後、クリスタルの制御技術を得る為にやって来たラーデビルに祖父の脳髄を盗まれた挙句、自らも殺害されるも、その時の無念から成仏出来ずに祖父の脳を取り戻すべく、現世に留まり続けていた。本編と違って過去の出来事からか、生意気な性格になっている。
協力者
女王レナ CV:笠原弘子
200年後の『タイクーン王国』を治める女王。
伝説などの詳しく、クリスタルを守るためにデスギュノス軍と戦うプリッツたちに助力する。なお原作のレナと同姓同名だが、彼女との関係は不明。
ラーデビル CV:緒方賢一
本作の黒幕。暗黒神デスギュノスになろうと企て、クリスタルを狙い暗躍する謎の人物。
描写からヒューマノイドタイプの異星人だと思われるが、本編で詳しい詳細について語られることが無い為、謎に包まれた部分が多い。
後述する巨大なロボット兵器に自身を組み込んでおり、機械と有機物が融合したかのような老人というかなりグロテスクな容姿をしている。
本作のラスボスで、ラーデビルが追い求めていた「宇宙の真理! 全宇宙の究極」とされる暗黒神。
映像からその実態はどうやらオーバーテクノロジーで作成されたロボット兵器の様だが、詳細は不明。宇宙に存在するエネルギーを吸収する事で起動し、あらゆるものを破壊するとされる。ラーデビルがクリスタルのエネルギーを吸収し、増殖してデスギュノスへと変貌するシーンは(おそらく)FFシリーズ最凶のグロ描写である意味有名。
ラスボスが超越存在に至ったモノという点ではネオエクスデスとよく似ているが、こちらは飽くまでもラーデビルとしての自我は残っている。