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FV4005

えふぶいふぉーてぃーおーふぁいぶ

FV4005とは戦後にイギリスの開発した大口径の対戦車車両である。 実質的な前進の車両であるFV4004コンウェイについても少々記述する。
目次 [非表示]

解説の前に

FV4004コンウェイ(Conway)

センシティブな作品

イギリスはソ連の新型戦車であるIS-3への対策としてFV214コンカラーなども作っていたのだが、他にもFV4004コンウェイなるものも開発していた。これはセンチュリオンの車体にL1 120mmライフル砲という120mm砲を搭載しようとしたものだ。

ただ、センチュリオンの車体に120mm砲を乗せようとするのは無理があったらしく、全体の重量バランスがかなり危険なことになっていたために開発は中止された。


だがイギリスは諦めていなかった。


イギリスは新たに戦車を設計、開発した。


それが183mm砲を載せたFV4005である


英国ってすごいね


概要(本編開始)

FV4005とは、1950年代初頭、イギリスのヴィッカーズ・アームストロング社によって開発された車両であり、ソ連IS-3に対抗するため開発され、現在(2021年8月20日)までに1両が現存している


諸元

本社は簡単に言えばイギリスの第一主力戦車であるセンチュリオンの車体に当時新開発の183mmL4砲(7.2インチ砲)を乗っけた車両である。さすがイギリスである

見た目はコンウェイの兄貴分のような感じだ。


元は155mm砲を搭載する予定だったが、それでは想定された目標であるIS-3、及び、今後出てくると思われるさらに重装甲なソ連戦車に対抗できないと思われたために183mmを搭載することとなった。


センチュリオンから標準装備となった湯沸かし器はおそらくついていると思われる、


種類

本車FV4005は正確にはFV4005 stage1FV4005 stage2の二つに分けられる。


FV4005 stage1(えふぶいふぉーてぃーおーふぁいぶ すてーじわん)

本車の搭載した砲は183mmという自走砲等の車両を除いた全ての戦車の中でもトップクラスに巨大な砲であり、無論 弾も重い。


当然、人力で装填するとなるとその弾の大きさや重量が装填手に負担をかけ、装填時間はかなり長くなる。


これはいけないとでも思ったのか、装填手の負担軽減のために本車に半自動装填装置を搭載しようとした。

その半自動装填を搭載したものがFV4005 stage1である。


しかし、183mm砲は分離装薬式(簡単にいうと、弾本体とそれを飛ばすための火薬が分かれていること。)であり、そのため装填装置を2つ設置しなければならなかった。

無論その装置は巨大となり、のちに仮設トイレと呼称されるあの巨大な砲塔にすら収まりきらず、砲塔で乗員を守ることができなかったためにこの自動装填装置搭載の計画は破棄された。


ちなみに、この車両は射撃時の反動抑制などのために仰俯角が固定されていたりした。


FV4005 stage2 (えふぶいふぉーてぃーおーふぁいぶ すてーじつー)

みんなが知ってるのはこっちのステージ2である。

基本的にFV4005について話している人がいたらこちらを指すと思ってほぼ間違いない。


ステージ1との違いは半自動装填がないことである。要するに装填手さんは104.8kgもある砲弾を手動で装填する必要がある。お疲れ様です。一応装填手は2人いる。

他には油圧式の反動抑制装置を搭載したため仰俯角が取れるようになったり、照準器などの改良も行われた。


半自動装填の搭載を諦めたため砲塔をつけることが可能となった。


そして取り付けられた砲塔というのが装甲全周14mmの仮設トイレのような見た目の砲塔であった。


先述したが、これが現在まで現存しており、様々なゲームに登場しているFV4005である


なお、装甲が14mmしかないのは車体重量的な観点からこのくらいが良いとされたためである。

さらに、もともと後方支援用のための車両であるため、さほどの重装甲化する必要はなく、実際問題視されなかった。


搭載弾数は12発、搭乗員の出入りや弾薬補給などの内外に関わることは基本的に砲塔裏の仮設トイレ感あふれる扉で行っている。給弾の際は、レールが用いられた。


砲塔は重量などの関係もあるため左右90度と限定ではあるが、旋回が可能である。


その後、Stage2でテストが行われ、1955年の報告書では「正常に動作する」とのこと。


と、ここまで量産する気満々で開発されてきたのだが、対戦車ミサイルの性能向上により1957年に開発中止となってしまった。


現在はイギリスのボービントン戦車博物館に屋外展示されている。

野ざらしであり、手入れなどもあまりされていないようなので保存状態はあまり良いとは言えないが、もし、イギリスに行く機会があれば見に行ってみてはいかがだろうか。


その後、長いことボービントン戦車博物館で眠りについていた本車両だが、なんとレストア計画が行われることになった。クラウドファウンディングで寄付金を募り、走行可能なまでにレストアを行うとのこと。クラウドファンディングが成功し、修復作業も順調に進んだ場合、来年の6月下旬にボービントン戦車博物館で開催予定の「Tank Fest 2024」で実走する予定とのことである。


登場作品


あまり有名とはいえないな車両ではあるがゲームなどに登場しており、そのゲームにおいてある程度以上のインパクトを残してある種の特別な人気を誇っている。


World of Tanks

通称WoTと呼ばれる人気ゲームである。


2つあるイギリス駆逐ツリーの一方の終着点であり、Tier10戦場に相方(?)FV215bとともに183mmをひっさげて恐怖を運んでくる。


砲は精度や照準は劣悪で、装填も長く、仰角(水平を基準とした上方向の角度。

この場合は砲が上を向ける角度。)も+8度とあまり取れないが、俯角(砲が下を向ける角度。)が優れている。


徹甲弾(AP)の貫通力は自走砲のぞきゲーム内トップ、粘着榴弾(HESH)を使用すると貫通力は落ちるが、もし貫通すれば全車両トップクラスのダメージを叩き出すことが可能である。榴弾(HE)もあるのだが、これを使うくらいならHESHでいい場合が多いため、あまりお勧めできない。装弾数は史実よりは多いとはいえ、20発なのでよく考えましょう。


砲塔装甲は史実通り砲塔全周14mmと凄まじいことになっているためないものと考えたほうが良い。

車体装甲もセンチュリオンMk1と同じとなっているため砲塔よりはマシであるが、こちらも同様あまり期待できない。


大きい車両であるため隠蔽も超重戦車マウス並に低いが、機動力がそれなりにあり、後退速度はともかく前進速度は陣地転換をスムーズにすることが可能である。


通称アルティメット紅茶砲と先述した相方のFV215bとともに呼称されており、差別化の為アルティメット仮設トイレや、単に仮設トイレなどとも呼ばれている。


ちなみに、スマホ版のWorld of Tanks Blitzにもいるのだが、こちらは123mm3連射オートローダーとなっていて、183mmでの単発火力的なロマンはないが、3発全てを敵に叩き込んだ場合は183mmの単発火力を上回ることとなる。


そのためか、こちらではワンパンマンの称号を付けられることはなく、仮設トイレ呼びがメジャーである。


ちなみに史実では123mmの搭載計画はない。おそらくBlitzにおいてはFV215bとの差別化を図るために変更されたのだろう。


もしこのゲームで使ってみたい人は↓を見ることをお勧めします。

pc版

スマホ版


WarThunder

通称WTというゲーム

このゲームでも183mm砲をひっさげて暴れているが、こちらにはWoTでともに敵を吹っ飛ばしていたFV215bが現在(2021年8月20日)実装されていないためか、呼称がアルティメット〜やトイレ呼び以外に波動砲と呼ばれることもある。


こちらは装弾数12発と史実と同様ではあるが、装填44秒であるためあまり弾の消費は気にならない。一撃ワンパンが実質基本であるこのゲームにおいてもワンパンのしやすさはさすが183mmといったところだが、しっかりと弱点を狙わなければいけない場合もあるのでそこは気をつけよう。


砲塔の走行も14mmと史実通りであるため全く頼りにならず、機銃にすら貫通されて乗員が気絶(死亡)することもあるため、相手に極力撃たれない立ち回りが必要である。


幸い機動力はセンチュリオンと同程度のため、陣地移動で困ることはないだろう。


ただ、某大和魂の化身と似ているのだが、砲塔を撃たれた場合装甲が薄すぎて敵の徹甲弾が過貫通してくれる可能性もあるため、たまにかなり被弾したにもかかわらず生き残ることがあるかもしれない。ただ、大和魂の化身さんと違って一応砲塔装甲があるため榴弾を使われるとかなり悲しいことになる。


↓も参照

WT


関連タグ

戦車

駆逐戦車

イギリス

イギリス軍

英国面

FV214コンカラー←同志その1

M103重戦車←他国の同志その2

センチュリオン←体

IS-3←実質的な生みの親

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