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解説

M18ヘルキャット」は、アメリカ陸軍においてM10GMCとはまた別に、より軽装甲で高速なヒット・エンド・ラン戦法向きな車輌として開発が進められていた。

装甲が一番厚い砲塔前面部で1インチ(25.4 mm)、他の部分でも0.5インチ(12.7 mm)と薄く重量は18t以下に抑えられていた。これに加えトーションバー式サスペンションの性能もあって、路上最大速度80km/hという、第二次世界大戦の装軌式装甲戦闘車両としては世界最速を誇った。

M18の主砲はM4シャーマンの長砲身型と同じ76.2mm戦車砲である。ドイツ軍の75mm砲L/48に匹敵する貫徹力を持ち、高速徹甲弾を用いることでより高い性能を発揮した。


M18の実戦参加は1944年1月の、イタリアのアンツィオ上陸作戦以降である。

本車はドイツ軍軽戦車を改造して作った対戦車自走砲とは比較にならないほど完成度が高く、機動性もズバ抜けていた。

しかし、アメリカ軍が北アフリカで苦戦したティーガー重戦車はもちろん、新たに遭遇したパンター中戦車に対しても、正面から撃ち合うには力不足であった。また見た目とは裏腹に装甲は貧弱であり、戦車砲どころか近距離では機銃にすら貫通されてしまう有様だった。

そもそもオープントップの砲塔は「視界をよくしていち早く敵戦車を発見するため」、高い機動力は「待ち伏せ地点への移動や陣地転換を迅速に行うため」であり、あくまでも待ち伏せに使う兵器なのだ。

しかし登場した頃にはドイツ軍が守勢に回っていたため、待ち伏せを行う機会はなかなか無かった。

当然待っていても来ない敵を待ち伏せているわけにもいかず、歩兵への火力支援など、本来の目的とは違う使い方をするしかなくなり、損害が増えてしまったのである。

太平洋戦線でも実戦参加しているが、日本軍の戦車に対してオーバーキルな攻撃力、小口径の砲にも簡単に撃破されてしまう防御力、というアンバランスな兵器だったため、ほとんど支援用の自走砲として使われた。一応ルソン島九七式中戦車と交戦したという記録が残されている。


M18ヘルキャットは、要求スペックどおり戦場に急行し待ち伏せを行うのに適した性能を発揮し、完成度が高かったが、本領を発揮できる場面が少なく、出現時期と活躍すべき戦場を誤ってしまった車輌といえる。


登場作品

ドイツ軍戦車として登場。ロケ地はユーゴスラビア

  • 戦場

1949年のアメリカ映画。連合軍の戦車として登場。

アメリカ、イタリア、中国(中華民国)の対戦車自走砲として登場。

M36ジャクソンの砲塔を載せたスーパーヘルキャットも実装されている。

アメリカの駆逐戦車として登場。派生型としてM42対空自走砲の車体にM18の砲塔を載せた中華民国軍の六四式軽戦車も登場している。

PS2「新コンバットチョロQ」のみ登場。

初期選択可能な戦車として登場。エキスパートアリーナ「スピードウェイ」をクリアしても使用可能となる。

「ザンブニール攻防戦」で友軍タンクとして登場。ステージ開始時のデモムービーで敵タンクと激闘を繰り広げる。


関連タグ

駆逐戦車 自走砲 戦車駆逐車

アメリカ軍

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