概要
アイテム番号:SCP-002
オブジェクトクラス:Euclid
SCP財団が管理するSCPオブジェクトの一つ。通称「"生きている"居間」。
ポルトガル北部のとある火山の火口にて発見された異常物体。肉の腫瘍にも似た醜悪な外観の球体で、その体積はおよそ60㎥。出入り口としてバルブハッチが1つ存在し、このハッチを除いて侵入もしくは脱出できる場所は無い。
内部は安価な賃貸マンションの一室のような空間が広がっており、テレビやラジオ、ビーンバックチェアなどの家具が備え付けられている。壁には窓が1つ存在する事も確認されているが、外側からはその様子はうかがえない。また、未知の言語で書かれた本や子供用の玩具、鉢植えなども見つかっている。
なお、内部に侵入した人間は行方不明となってしまう。財団の関係者からも現在7名の行方不明者が出ている。
しかし、行方不明者の末路はほぼ特定されている。先に「内部は安価な賃貸マンションの一室のような空間」と記したが、元からこのような空間が広がっていたわけではない。職員たちが行方不明になった後、計「7」点の家具などが追加されて現在の光景が作られたのだ。そしてこれらのアイテムは詳細な調査によって、彫刻された骨、織ってある髪、その他人体を素材として作られている事が確認された。
そう、SCP-002は侵入した人間を家具に変えてしまう魔窟なのである。
ちなみに死体では反応は見られず、ヒト以外の霊長類を含む動物実験でも反応はしなかった。あくまで「生きている人間」にのみ反応するらしい。
また、近くにいる人間を何らかの方法で内部へ誘い込もうとする力を持っているようで、行方不明になった職員もこの性質によるものか、不可解に引き込まれてしまったという。
余談
アイテム番号はSCP-002だが、SCPオブジェクトの番号は報告書が作成された順番などとは一致しない。したがってSCP-001の次だからと言ってこのアイテム番号に特別な意味は無い。
とは言え今や数千もの報告書が存在するSCPの中では古参の中の古参である事も事実であり、内容は比較的簡素で短く、文面にも最初期の面影が色濃く残っている。近年のものに比べると少々説明不足に感じられる部分もあるが、それもまた一興というもの。
このSCPオブジェクトを題材としたフリーホラーゲームが存在する。
タイトルもそのまま「SCP-002 The "Living" Room」。