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SCP-3000

えすしーぴーさんぜろぜろぜろ

SCP-3000とは、財団世界内に存在するオブジェクトの一つである。
目次 [非表示]

監督評議会命令

以下の文章はクラスVIII認識災害を描写しており、レベル5/3000に分類されています。未承認でのアクセスは禁止されています。





























資格情報を承認――――


概要

アイテム番号:SCP-3000

メタタイトル:アナンタシェーシャ

オブジェクトクラス:Thaumiel


SCP-3000とは、シェアード・ワールドSCP_Foundationに登場する初の3000番代のSCPオブジェクトである。


メタタイトルの「アナンタシェーシャ」とは

ざっくりと説明すると、インド神話に登場する多くの頭を持った蛇の神である。

研究員の一人がこう呼んだことから、この名がついた。

その名の通り巨大な蛇のような姿をしており、全長は600〜900kmに及ぶという。そのため収容はできず潜水艦で監視を行うのみとなっている。

そしてコイツ、目にも止まらぬ速さで人を食べる。その際に「Y-909」と呼ばれる灰色の粘液を出すのだが、これについては後述。

更にSCP-3000に近づいた人間は、頭痛、人間不信、記憶障害といった症状が発生する。これらの症状はミームへの抵抗性が弱いと発生しやすく、精神汚染にあった研究員は激しい虚無感を覚えていたという。










…さて、この記事を読んでくださっている皆さんの中には、「コイツ収容できてないからKeterじゃね?」と思った人もいるだろう。だがコイツは財団の切り札とも言うべきThaumielクラス。つまり何らかの利益を財団にもたらしているのである。

ここで鍵になるのが前述の「Y-909」。実はこれ、財団ではおなじみ「記憶処理剤」の元となる物質なのである。ただし人を食べないとY-909は分泌されないので、財団は定期的に生贄としてDクラス職員を捧げている。

「生贄役のDクラス職員が可哀想」だとか「そんなもので一般人の記憶処理をするなんて残酷」だとかいう声が上がるだろうが、そうやって巻き込まれた一般人が残酷な思い出を残さないように記憶処理薬が必要なのである。

財団は冷酷だが残酷ではない?知らんな。















ただし、メリットだけでなくデメリットもあるのがSCP。

事の発端はある時研究員の一人である「ベンカトラマン・クリシュナモージー博士」が突如潜水艦の外に出ようとしたことである。幸いクリシュナモージー博士はすぐに拘束されたが、原因は不明だったため臨床心理学者の「アナンド・マナバ博士」のもとカウンセリングが行われた。

そこで明らかとなったのは、恐ろしい真実だった。


カウンセリングを受けた際、クリシュナモージー博士はマナバ博士にこう語った。



「覚えてないんだ。少しも。どれも。」



クリシュナモージー博士は何も思い出せなくなっていた。自分がどうしてあのような行動に出たのかも、果ては母親の名も。

そして全てを思い出せなくなった彼は、とうとう自らをSCP-3000への生贄として捧げてしまった。


だが悲劇はこれだけでは終わらず、今度はカウンセリングを担当したマナバ博士が同様の被害に陥ってしまった。クリシュナモージー博士のように全てを思い出せなくなる恐怖に耐えられず、Y-909を大量摂取し植物状態となってしまったのだ。

その際日記の1ページが破られており、そこにはこんなことが書かれていた。



『今週の初め、別件のレポートのためにノートを準備していたとき、私は誤って私と妻、そして娘の写った写真をナイトテーブルから落としてしまった。ガラスは割れて床を打ち、写真が出て落ちた。掃除している間、写真の裏に何かが書かれているのを見つけた。


“アナンド、シャンティ、パドマ。2002年6月”


しかし字体は私のものではなかった。それはベンカット(クリシュナモージーの呼び名)のものだった。



当然マナバ博士は疑問に思ったようだったが、とある恐ろしい仮説に気づいてしまい、それが真実だと知ってしまった。

写真に書かれていたシャンディ、パドマとはマナバ博士ではなく、クリシュナモージー博士の妻と娘の名だった。マナバ博士が覚えていた記憶は、自らではなくクリシュナモージー博士の記憶だったのだ。



人間は記憶によって自らの存在を認識しているといっても過言ではない。ではもしそれすら他人のものだと気づいたら?



彼は気づいてしまった。自分の存在も所詮、いつかは忘れられるものだということを。

それは人間が覚える根源的な恐怖であり、人知れず忘れているものである。


それを突きつけることが、SCP-3000が人間に与える恐怖である。


そしてSCP-3000の体内には大量の人間の死体があることがわかっている。


Y-909とはもしかしたらSCP-3000が取り込んだ人間の「記憶」を元に精製された何かであり、記憶を「消している」のではなく「上書き」しているのかもしれない。


そしてY-909を取り込んだ人間はいつか自分を忘れることとなる。




我々は最後には、忘れられるのだ。






余談

SCP-3000は例によってコンテスト形式によって決められたが、テーマはずばり「ホラー」。

「自分が自分でなくなる恐怖」と「自分が忘れられる恐怖」のニつを見事に描いた作品と言える。

もしかしたら「我々を忘れないでくれ」で締められていたこれの対比となっている…のかもしれない。

解説動画によると通常のウツボの可食部を換算すると270億人前の蒲焼きができるらしい。

関連タグ

SCP_Foundation SCPオブジェクト

インド神話  記憶


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SCP-3000 "アナンタシェーシャ"

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