曖昧さ回避
概要
オーストリア帝国支配下のチェコ出身の作曲家。チェコにおける最初期の国民楽派(民族主義的な楽曲を多く手がけた19世紀頃の作曲家)であり、しばしば「チェコ音楽の創始者」とも評される。
代表的な作品としては、オペラ『売られた花嫁』や連作交響詩『わが祖国』がある。とりわけ『わが祖国』の第2曲『ヴルタヴァ』(ドイツ語名の『モルダウ』としても知られる)は特に有名であり、日本でも原曲のみならず岩河三郎の作詞による合唱曲版などが歌われている。
名前について
彼のファーストネームBedřichは、特にチェコ語独特の発音である"ř"がカタカナで書き表しにくい音(「歯茎ふるえ摩擦音」という、舌を震わせながら舌と上歯茎の間に息を摩擦させるという発音。巻き舌の「ル」と摩擦音の「ジ」を同時に発音するようなものであり、ネイティブですら修得には練習が必要というレベル)である事もあって、概要で挙げた「ベドジフ」という表記の他に、「ベドルジハ」という表記も広く用いられている(同じくチェコ出身の作曲家ドヴォルザーク(Dvořak)が「ドヴォジャーク」とも表記される事があるのも同じ理由である)。
尚、他にドイツ語名のフリードリヒ・スメタナ(Friedrich Smetana)という表記が使われる事もある。