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「わきまえろよ‼ 僕たちは鶴見中尉殿の「駒」なんだぞ」


概要編集

プロフィール編集

声優松岡禎丞
俳優
性別男性
誕生日2月25日
出身地新潟県新発田
好きなもの馬・月寒あんぱん
嫌いなものしいたけ

大日本帝国陸軍 第七師団鶴見中尉の部下。階級は上等兵。

本名は宇佐美時重(うさみ ときしげ)


鶴見中尉とは同郷。両頬に対称的にホクロがある。

子供のころから鶴見に心酔しており、鶴見軍団の初期メンバーのひとり。

尾形より年上で、共に日露戦争へ従軍している。


網走監獄に新人看守として潜入していたが、門倉にばれて脱出。

報告の際に失態への罰として鶴見にホクロを頭に見立てた棒人間を描かれたが、それを喜び消えぬよう入れ墨にしている


第七師団でも特筆して鶴見への忠愛が強い。その様相はまさに忠犬そのもの。

戦闘力と情報集力と言う両面において能力はかなり高く、作中において様々な場面で鶴見中尉の手足として活躍する。


基本的には空気を読まず人を食ったような言動を繰り返す一方、他人の心理に対する洞察力は異常なまでに鋭い。

札幌での連続娼婦殺人事件の捜査では、その洞察力を遺憾なく発揮し、犯人をあと一歩のところまで追いつめた。


・・・捜査方法?なんのことですか?



人物編集

常に敬語で会話するが、丁寧さこそあれど遠慮は足りておらず、常に微笑を貼り付けたような不気味な印象の表情で過ごしている。

また、割と突飛な言動が多く、場の雰囲気も全く察する気配がないため、好んで宇佐美に接近するのは第7師団でも鶴見を含めてかなり限定されている。

劇中ではモロに「こいつ絶対友達おらんだろ」「(尾形含め)うちの上等兵はどうなってんだ」などなど、散々な言われようだが、当人は一切気にしていない。

だがそんな慇懃無礼な態度以上に宇佐美の内面はドス黒く、かなり複雑なものがあり、様々な「負の感情」が彼を構成している。


端的に言うなれば「国を守る兵士でありながらその性質は囚人側に近い人間」

鶴見への心酔と忠誠心は鯉登少尉以上に強い反面、その性質は嫉妬深くドス黒いものであり鶴見のためなら鶴見の意思とも無関係な殺人を犯す事さえ厭わない危険人物。

後述する彼の過去の前置きとして、杉元一行がアイヌ犬について語る場面が挟まっており、主人がの世話に入れ込み、数日家を留守にし隙に鶏を噛み殺すというその独占欲と表裏一体の忠義心の強さが語られた。この例えこそが宇佐美時重という男の正鵠を射たものといえる。


加えて農民出身であることへの劣等感が、異様な忠誠心と並びかなり強い核となっているようで、尾形百之助にそのことを指摘された際には、何時もの飄々とした態度を失って瞬発的に尾形を殺そうとしたほど。

また、この強い負の感情は、鶴見中尉に対する強い忠誠心を生み出している反面、後に尾形に鶴見中尉に対する造反理由を作り出し、鯉登少尉に鶴見中尉に対する疑念を抱かせたりするなど、悪い意味でもかなり暴走する傾向があり、所謂盲目的な忠誠とは別方面での問題が多い。

また、鶴見の部下は自分を含めて、皆平等に彼の駒であるという思想を持つ反面、自分こそがその駒の中でも優れているという自負心は強く、鶴見中尉以外の人間は平等に見下している節がある。


もちろん、普段からそのような黒い内面を見せているかといわれたらそうでもなく、慇懃無礼な態度ではあるものの上官には敬意を払い、一般市民と問題なく話せるなど社会性や思考が完全に破綻しているというわけではない。

むしろ洞察力はとても優れており、その思想から鶴見中尉の行動を俯瞰的かつ客観的に見ることのできる冷静さもあり、鶴見中尉の月島軍曹との接し方において、その裏にある意図を指摘するなど、これまた別角度から鶴見中尉の行動の本心を見抜いている。


総じて言えば、極めて理性的なサイコパス。端から見れば真面目で親切な好青年だが、殺人に対してもなんら抵抗感が無く、闘うこと自体を楽しんでいる戦闘狂でもあり、鶴見中尉からは「生まれついての兵士」と太鼓判を押されている。




経歴編集

鶴見中尉の命を受けてのっぺら坊の舎房や犬童典獄の持つ戦力について探っていたが、正体を見抜いていた犬童と門倉看守部長の差し向けた囚人を返り討ちにして逃亡。先述の通り、失態の罰としてホクロに落書きをされて紅潮する。

網走監獄襲撃に際して再登場し、全員が杉元と対峙する中ひとり門倉を見つけ執拗に追い回した結果、舎房の一斉解放を許してしまう。これ以降、門倉とは奇妙な縁ができてしまう。


その後は舞台が樺太へ移ったためしばらく目立った活躍はしなかったが、登別で二階堂と共に療養中だった菊田特務曹長有古一等卒を迎え入れ、彼らと共に妙な男の噂を追うこととなる(なお、この時の彼は打たせ湯を股間に当て「金玉が左右入れ替わるッ!」と叫ぶ謎の遊びにふけっていた)。


札幌の連続娼婦殺害事件では菊田特務曹長と共にその洞察力で犯人をあと一歩の所まで追い詰め、その最中で男娼に扮した門倉とも再会する。この際に彼の服を脱がそうとして何かを見たようだが…?

その後は麦酒工場でアシリパ(と門倉)を執拗に追い回していた。




過去編集

新潟県新発田の出身で、明治28年時点で14歳。

父母、姉、弟妹の6人家族の農家の嫡男で、地元の柔道場に通っており、鶴見とは柔道場の同門で、軍人としての彼に強い憧憬をこの頃から傾けていた。家族は至って普通の人たちであり、和気藹々とした明るい家庭で仲良く暮らしていた。

また当時はまだ道場の同門生の親友という、高木智春という少年と過ごすことが多かったらしい。


智春は春から進学のために上京することが決まっていた。

智春は時重との思い出と門出に一勝をもぎ取りたいと、道場の裏庭で最後の「乱取り」(技の使用を解禁した互角稽古)に誘い、一戦交えることになる。

だが、幾度となく這い上がってくる智春に、時重は今まで鶴見中尉も智春も一度も見たことがないほど激昂した形相を見せつけ、仰向けの智春の首を満身の力で踏みつけて死なせてしまう。


「篤四郎さんが僕を一番(いっちゃん)らと!!認めてくれていたことらけが!!」

「僕のすべてらったてがんにッ」


親友を殺した最大の理由は、鶴見が智春に対して「時重よりも強くなる」と言ったこと。

元々、宇佐美は自身が平々凡々とした農民出身であることに対して、強い劣等感を抱いている節があり、今まで親友として接してきた智春についても、彼が将校の家の出ということもあってかなり鬱屈した感情を抱いていた。友達と認識していたかどうかも怪しいものである。

そんな中、自身を真っすぐに認めてくれる鶴見中尉という人間は、宇佐美にとっては様々な意味において特別な、「敬愛する人物」であった。

そんな敬愛する人物に目を掛けられ、最後の一線とも言える鶴見が認めてくれた柔道の実力さえも、智春は越えようとしていることに対して、凄まじい怒りと憎しみを暴発させた。

その後、智春は鶴見と時重によって暴れたによって蹴り殺されたことにされ、真相は隠蔽された。

鶴見自身、時重の「才能」については素直に評価しており、のちに陸軍に迎え入れることになる。


余談編集

そのエキセントリックなキャラクターに反して端正な顔立ちが惹かれたのか、意外にも尾形と並んで女性ファンが多いことで有名。声優のファイルーズあい女史も推しであることを公言している。


関連タグ編集

宇佐美(曖昧さ回避) ゴールデンカムイ 第七師団(ゴールデンカムイ)

クレイジーサイコホモ















以下、終盤のネタバレ!!




































アシリパたちを追跡する中で、彼と因縁深い尾形によって遠方から腹を撃ち抜かれてしまう。それでも何とか立て直し、馬に乗って鶴見中尉の元へ急ぐが尾形からは逃げ切れず胸を撃ち抜かれて致命傷を負ってしまう。

命の灯火が消えようとする彼に駆け寄った鶴見は彼の小指を噛み切ると、最後の言葉を交わす。


「これで私たちは一緒らすけ」


「時重くんは私の中で一番の友として生き続けんだれ」


「嬉しくて… イッちゃい… ますがね」















「篤… 四郎さん…」


その言葉と共に、時重は敬愛する篤四郎さんの腕の中で息を引き取ったのだった…

指切り

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