概要
昇、紬、誠司ら3人とシェアハウスで暮している“人間”の男性。職業は翻訳家。
本編が始まる1年程前に昇たちと出会い、シェアハウスの契約を自ら行い、彼らと共に過ごしている。
素性の知れない昇たちの正体については特に詮索をしない為、危険視こそされていないが、昇は彼に奇特という印象を抱いていた。
実は元野座間製薬の研究者(所属はおそらく特殊研究開発部だと思われる)で、昇と出会う半年前に、同僚である白峰と飲みに行った先で偶然に街の中で生活する事故で逃げ出し行方を眩ませていた実験体を発見。
実験体を追って行き、現在の彼らがどのような生活をしているのかを知ることに成功する。
会社の業績アップに貢献するよりも、1人の研究者として自身の興味を満たす事を優先した彼はその事実を隠蔽した上で数人の仲間たちと共に個人研究会である『擬人学会』を設立。
生物学者が動物の群れと交流しながらその生態を研究する方法と同じように、自身も研究の為に実験体アマゾンとの交流を続けていた。
そんなある日紬と出会った彼は、彼女からの暴力を交えた激しい追及を受けた結果、やむなく会社を辞職し現在の生活を送る事となった。
その為、櫛原は昇たちがアマゾンと知りながら研究の為に共に暮らしているという現在の状況は、3人の内の誰かが覚醒すれば真っ先に狙われる途方も無く危険な位置に平然といるともいえ、その件に対して昇から「頭がおかしい」と指摘されたが、当の本人は真顔で「正常な人間はアマゾンなんて存在を創ったりはしない」と返すなど(確かに正論だが何かがおかしい) アマゾンズの登場人物の例に漏れず、色々な意味で壊れている人物である。
ちなみに完全に野座間と繋がりが無くなったという訳ではなく、今でも会社に残っている白峰たちとは連絡を取り合ったり、資金援助などのバックアップを受けている。
とはいえ、会社の隠蔽体質の為にトラロックやシグマプロジェクトなどといった機密情報の詳しい詳細については知らなかったが…。
一人の研究者としての期待から悠、仁、野座間の三勢力がせめぎ合う中、トラロック作戦の後遺症で食人衝動が反転し、共食いをするようになった昇を第4勢力として介入させようと彼を活かす為に様々なバックアップを行っている。
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以下、物語の終盤のネタバレになる為、未読の方は閲覧に注意して下さい
当初は昇も1つの研究対象しかなかったが、彼ら3人と長く暮らしていく内に昇に対して友情の感情が芽生え始め、最終的には彼を1人の友人として見るようになって行く。
そして物語の終盤、会のメンバーが回収したオリジナルの肉片の持つ特性に気付いた彼は、トラロックの後遺症に加えて野座間への襲撃に失敗して捕まり、様々な人体実験を施された結果、心身ともにボロボロになった昇に希望を与える為に、自らを被験者として自身にオリジナルの肉片から取り出し培養した“溶原性細胞”を注入。
仲間のために必死に生きようともがき、散っていった親友の為に、そしてアマゾンの未来に希望を与える為に、マモル達アマゾンのグループと接触し、オリジナルの腕とその特性を彼らに伝えると同時に遂に正気を保てなくなりアマゾン化。食人衝動のままに街に繰り出し、4Cと交戦し、その命を散らしていった。
つまりは彼こそが、マモル達にオリジナルの腕を提供した張本人だったのである。