陸軍とは
陸海空のうち、陸上の制圧を任務とする軍隊。軍隊の中で最も古くから存在する。海軍や空軍のない軍隊はあっても、陸軍のない国軍は存在しない(陸軍・海軍・空軍の各軍種を区分しない「統合軍」の編成を用いる国軍もある)。
英語表記においてもArmyとなるが、国軍は大原則として国家に属し、国土に由来するため、軍組織(Armed Force)と言えば陸軍となる。
単に陸海空の差別化のため、陸軍という呼び方を使用し、そこにArmyを当て嵌めてはいるものの、大多数の国家において第一軍(軍事組織を代表する軍)は陸軍である。
(中国人民解放軍がPLA(People's Liberation Army)とし、陸軍がRLAA(-Army)、海軍がPLAN(-Navy)、空軍がPLAAF(-Airforce)と記載しているのはそのためである。)
特に歩兵は戦争で最も基本となる兵種で、いついかなる時代にも必ず存在する兵科である。
かつては刀剣や槍、弓矢を装備した歩兵や騎兵で構成されていたが、近世に銃を装備するようになり、大砲を装備した砲兵が付け加わった。近代には戦争で莫大な物資が消費されるようになり兵站が重視され、輸送を担当する輜重兵が重要な存在となった。第一次世界大戦では戦車や装甲車、鉄道、トラックが導入され、現代の陸軍は装甲戦闘車両・自動車・ヘリコプターなどにより機械化された戦闘集団となっている。