概要
『もんむす・くえすと! 』シリーズに登場する謎の少女。
名前自体は中章から出ているものの、本格的な登場は終章から。
自らを『黒のアリス』と名乗り、現魔王に不満を抱く魔物達を唆して味方に引き込み、勢力を伸ばして暗躍している。
グランベリア曰く「アリス」という名は魔王の血族にのみ名乗ることが許されるもので、大変な不遜であるとのことだが……。
ネタバレ
その正体は、アリスフィーズ8世。
普段の少女のような姿もあくまで仮のもので、力を開放するとグロテスクな下半身を備えた異形の姿となる。
嘗ては歴代魔王の中でも悪名高く、暴虐の限りを尽くしたと云われていた(このことにより、8世以降の魔王には世話役兼養育係としてたまもが就いている)。
しかし、当時の勇者であるハインリヒ・ハインに討たれて死亡した。だが、女神イリアスの手によって復活し、彼女の命を受けて現魔王(アリスフィーズ16世)の人間との融和に反対する魔物達に力…疑似精霊を与えて味方に引き入れ、蜂起させていた。
一見、復活させてくれたイリアスに忠誠を誓っているように見えるが……裏で解放したプロメスティン等と共に別の計画を企てていた。
性格は残忍な愉快犯そのもので、面白半分で行動しているような箇所が目立つ。
また、従う魔物以外からは非常に評判が悪く、特に研究所をバラされたプロメスティンからは狐呼ばわりされている(これに対しては「兎が良い」と反論している)。
彼女の計画は、イリアスを喰い殺して最強生物(聖素と魔素の融合によるもの)になり世界を無茶苦茶にするというもので、そのためにプロメスティンに「白の兎」という究極生物を生み出す薬を作らせて自身に使用してイリアスを喰い殺した後、ルカとアリスと戦闘になる。
最終的に、巨大な紫色の蛸のような姿になり、世界を揺るがすレベルの力で襲い掛かるも敗北、最後はドロドロになりながら消滅した。
しかし……黒のアリスは女神イリアスを喰い殺したと思っていたが、その全てを取り込むことが出来なかった。
というより、聖魔融合のために自分が取り込まれてルカに黒のアリスが討たれるまでが全て女神イリアスの計画通りであり、消滅した黒のアリスの残骸から聖素と魔素が融合した状態で復活してしまう。
最終決戦後、リリス&リリムの口から狂気めいた野心が暴走する以前は従う者に対してとても優しかった一面があったことが語られており、後世の歴史にイリアスと共に世界を滅ぼそうとした元凶として悪名を刻むことになるだろう嘗ての魔王の実像を知る伝説の淫魔姉妹の存在が、黒のアリスにとっては唯一の救いとなったのかもしれない……。
もんぱらRPG
500年前の並行世界において、本人は何と当時の勇者であるハインリヒの旅に同行している女魔道師「アリストロメリア」として登場。通称「稚気と覇道の暗黒魔導師」。
口調は淑女のように丁寧で物腰も柔らかいが、掴みどころの無い浮世離れした性格の持ち主として振る舞っている。
後に死闘を繰り広げることになるハインリヒの旅に同行しているが、実はハインリヒはイリアスに教えられる前から彼女の正体を全て察しており、その上で共に「大切な仲間」として旅をしていた。
ちなみに中章のアップデートで追加されたループイベントでは、ポケット魔王城の仲間達もアリストロメリア=黒のアリスと気づいているがなるべくスルーしていることが明かされている。
【警告】ここから先はもんぱらのネタバレがあります!!
もんぱら世界にも、黒のアリス本人が登場。
天使軍や魔王軍とも違う第三勢力を結成。
全てを支配するために、各地で好戦的な者を集めている他、
聖魔大戦時代に恐れられた神話クラスの魔物達、更には影紬の協力の元、自身の血族達でさえも改造し、戦力として加えている。
二度の敗北に加え、「白の兎」を使用した記憶もあることから、前作の記憶保持者と疑われているが……。
【再警告】この先、更なるネタバレに注意!!
中章終盤、30年前のレミナで行われた実験により(本来この実験はイリアスがレミナの虐殺を引き起こすため、行われないはずだった)、正史世界にてルカとアリスに討たれ消滅する寸前だったはずの黒のアリスが召喚されてしまい、更には混沌の力を己のものとしたため、第三の神として生まれ変わったことが明らかになる。
そしてその混沌の力によりレミナを中心に「カオス」を発生させ、全ての並行世界を含めた世界中を「おもちゃ箱」として弄ぶことになる。
終章の予告PVでは、ハインリヒのクローン達を侍らせているシーンが公開された。
しかし同時に、黒のアリスとしての衣装を着ている彼女が背中合わせになっているハインリヒの成れの果てである鎧の狂戦士に対して、
「あなたは、勇者なのでしょう……? イリアスの走狗などではない、真の勇者のはず」
と語りかけるシーンも明かされている。
ハインリヒとの関係
「もんぱら」でも触れられているが、2人の関係は「勇者と魔王」という単純なものではなく、むしろルカやアリスのように2人で世界を旅していた。
しかし「黒のアリスはハインリヒによって討たれた」という史実と、その後「ハインリヒは天界に乗り込み、イリアスに剣を向け多くの天使を狩っていた」ということから、2人の間に何かあったのではないかというのは「もんくえ」時代からも考察されていた。
(なお、公式Q&Aにてハインリヒはルカの先祖ではあるが妻はおらず、当時のレミナ国の姫が彼の子供を身籠っていたのではないかとぼかされている)
以下、もんぱら終章以降のネタバレ注意
もんぱら終章では魔界に味方をするルート(天界の破壊者)でアリストロメリアが同行、その過去は詳細はぼかされながらも大きく触れられている。
「混沌の神」と化した黒のアリスは平行世界の「黒のアリス」を15万人も引き連れ人々を虐殺し、それに対抗するために鎧の狂戦士…ハインリヒの魂を解放することとなる。
「アリストロメリア」は後の世で起きたことを察しながらも、「君を守れなかった」「たとえ平行世界の別人だろうと、君に剣を向けることはできない」「イリアスのせいで…仲間を…」と天使への憎悪を抑えきれない彼に呼びかける。
「あなたは、勇者なのでしょう……? イリアスの走狗などではない、真の勇者のはず」
かつての「仲間」の呼びかけに正気を取り戻したハインリヒの魂は、無辜の民を傷つける「黒のアリス」を倒すべく増殖。
もはやごっこ遊びをしている暇ではないとアリストロメリアも「黒のアリス」の姿に戻り、ルカ達と共に「混沌の神・黒のアリス」を倒すべく改めて協力することとなる。
最終章ネタバレ注意
最終章「混沌を晴らす者」でも「混沌の神」の方の黒のアリスも合一世界で暴れ回ろうとする。
しかし、天界ルートのようにサン・イリアで平行世界の自分を呼んで荒らし回ろうとしたところで混沌の使徒の横槍が入ってしまう。
彼女に対抗する使徒は「勇者の理想像」を投影した「メタモ・メタモ」がルカに似た姿となった「イデア・ルカス」。
しかし軽々しく「勇者」を語るイデア・ルカスに対し、彼女は激昂。
「勇者というものをわかっていない」と笑いながらもその言葉には怒りが込められている。
さらなるネタバレにつき閲覧注意!!
最終章の中で過去のハインリヒとの対峙のシーンも描かれているが、彼女は全くの無抵抗で「魔王」として「勇者」に討たれようとしていた。
ドブ川ことイリアスがハインリヒを唆してもいたのだが、甘んじてその刃を受け入れたのである。
ちなみに自分の色恋には鈍感極まりないルカも、ハインリヒとアリストロメリアが「そういう関係」であることは察していた。
人間関係
500年前の世界における勇者。
現代の世界における勇者と魔王。
正史世界では、ハインリヒとの決戦で死亡した黒のアリスを蘇らせた。
天界における共犯者。
イリアスが生み出した三番目の熾天使。
黒のアリスはプロメスティンと共に、エデンを「三番目」「無能」呼ばわりしていた。
500年前は配下であり、魔物による世界制覇を夢見た同志でもあった淫魔姉妹。