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虚憶

きょおく

ゲーム『第2次スーパーロボット大戦OG』のハードルート最終話「古の忌憶」においてアルタイル・シュタインベックことユーゼス・ゴッツォが語った事象。 一言で説明してしまえば、そのキャラが別の作品で出演した時の記憶を指す。
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以下の内容の中に、「第2次スーパーロボット大戦OG」などのスパロボ作品のネタバレに触れる記述がある可能性があります。

核心に触れたくない方は読まないことを推奨致します。
























リュウセイ・ダテ……我はお前を知って……いや、“覚えて”いるぞ。


マサキ・アンドー……そして、サイバスター。その存在も“覚えて”いる。


我とお前の前世は交わっていた……いや、お前だけではなく、他の者とも。



概要編集

第2次OGにおけるユーゼス・ゴッツォの台詞によれば、スパロボ恒例の並行世界論では、一つの魂が宇宙の死と新生を超えて転生する事例が多く存在し、更には前の宇宙で体験した記憶がイメージとして引き継がれることがある。

この「宇宙の死と新生を超えた転生」を「再有生(さいゆうしょう)」、「引き継がれた記憶」のことを「虚憶(きょおく)」と呼称する。


つまり、OGシリーズにおいて「虚憶」を持つ人物は異世界同位体ではなく、過去作品で登場した後、OG世界において同一人物として生まれ変わった存在であるということになるようだ。

これが成されるきっかけは過去生における因縁の深さ、要するに関わりの深い人間の存在である(例えば、マサキ・アンドーならシュウ・シラカワリュウセイ・ダテならイングラム・プリスケンSRXチーム)。


虚憶の鮮明度や認識の度合いについては、それぞれの持つ因縁や業が深ければ深いほど大きくなる。

これはユーゼスやシュウ、ギリアム・イェーガーが顕著。

ユーゼスは劇中、自身が持つガンエデンクロスゲートに関する記憶を認識し、それが前世の記憶だと知った上で、なぜ自分にそんなものがあるのか、何に対して因縁を持っていたのかを知ろうとしていた。

そのための手段としてクロスゲートを手に入れ、ナシム・ガンエデンを乗っ取る計画を立てた……というのが、OGシリーズにおける戦乱の始まりとなっている。


ちなみにこの言葉は、前世の記憶の中でも「経験した覚えが無い」と感じる記憶を指し、虚憶であってもそれが「自分自身の経験したこと」として認識できる場合は「実憶(じつおく)」と呼ぶ。


再有生を行っている存在については、ユーゼスは「神だとでも思え」と述べている。また、その条件は運命や宿命だとされている。

呪い」とも表現されるが「友情」や「」も引き継がれているので、決して悪い側面ばかりとは言えない。

また、それを知り、再有生を試みざるを得ない存在がおり、それがユーゼスであり、イングラムであるらしい。


虚憶に関わりのある人物編集

バンプレストオリジナル編集

ユーゼス・ゴッツォ

『第2次OG』では「虚憶」における『スーパーヒーロー作戦』と『α』シリーズの経験を踏まえてナシムを乗っ取る計画を立てたのだが……記憶の引き継ぎは虫食い状態らしく、しかも肝心の部分(作中判明した限りでは自分にとって都合が悪い記憶ばかり)が一部抜け落ちている。

現に『α』のユーゼスは自分が倒されても目的の一つが達成されるように一種の保険を掛けており、保険を掛けたことでその目的の一つについては事実上達成出来たにもかかわらず、『第2次OG』のユーゼスは保険を全く掛けていなかった。


また、CPSの完全な動作にラプラスデモンコンピューターが必須であることなども覚えてないらしく、その影響か鋼龍戦隊をCPSで消滅させられないという失態を犯している(鋼龍戦隊の存在が消えてしまうとアダマトロンも存在出来ないためと思われる)。


なにより最大の問題は……今までに『SHO』の「全てを良しとして終わった」結末に関しては一度も思い出していないことだろう(でなくば調停者となる野望にしがみ付くはずがない)。


イングラム・プリスケン

OGシリーズでは死に際に、「何度目の、何回目の俺であるかはわからないが、迎える結末は全て同じ」と語っている。

ちなみに『α』の最終決戦で正気を取り戻した場面があるが、この時のイングラムは『SHO』の主人公本人であるため、虚憶ではなく本人の記憶。

ユーゼス曰く、イングラムも虚憶と再有生の原理を知り、一大劫の超越を試みざるを得ない存在らしい。


シュウ・シラカワ

いつ頃かは不明だが『α』の虚憶を保持しており、クロスゲートを知っていた(正確にはクロスゲートという「言葉」を知っていたのであり、前世でクロスゲートそのものをみていないため下記の人物達のようなデジャヴは発生していない)。

また、このビジョンの中にはアストラナガンの姿があったらしく、SRX計画オリハルコニウムを提供、イングラムがそれによってアストラナガンを造り出すのか否かによって、その知識の程度(=虚憶の有無)を確かめようとしていた節がある。


また、『OGDP』では、タイミングの関係でαシリーズでは見ていないはずのクストースに関する虚憶がぼんやりとだが存在していることが判明。

クストースがガンエデンの下僕であり、彼がガンエデンを目撃(『第2次α』時点でシュウは既に死亡している)することは無い。

可能性があるとすればズフィルードの必殺武器「ジーベン・ゲバウト」でガンエデンのシルエットを見たことだけ。

ただ、『EX』をなぞるならこの後ルオゾールの手で蘇生しただろうことは想像がつく。

さらにビアン・ゾルダークが健在であるため、彼共々裏で何かやっていた可能性はあるが……。


マサキ・アンドー

実はOGシリーズでこの「虚憶」らしきものの兆候を一番最初に見せた人物。

『OG1』にて初対面のギリアムに対して「どこかで会わなかったか?」と尋ねている(ギリアムのリアクションを見るに『ヒーロー戦記』の虚憶である可能性が高い)。

さらにマサキは『ヒーロー戦記』においても、初対面のアムロ・レイに対して以前からの知り合いであるかのような態度を取っている。

また、未だに詳細が明かされていない、マサキの中にある「『LOE』第一章以前にシュウをどこかで見た記憶」もこれである可能性もある(両者の初登場は『第2次』。ただし、『LOE』は『第2次』とストーリー上の繋がりがあるのでそれ以前の別世界である可能性もある)。

お遊び的な要素と見られていたが……『Z』シリーズのそっくりさんことアサキム・ドーウィンとの関連が仄めかされていた。


ギリアム・イェーガー

彼も虚億の兆候を見せている。

恐らく兆候を見せている人物の中でも完全に近い状態で保持している模様でテイニクェット・ゼゼーナンの結末が同じことになると会話していた。


但し、肝心要の記憶は抜け落ちているようだ。

ついでに言うとファイター・ロアに対しても同じような現象が起きている(バトルドッジボールの記憶らしいがダークブレインについては知らなかった)。


ただし、ギリアムの場合「虚憶」や「実憶」よりも「実体験」の占める割合のほうが多い可能性が高い。

『ヒーロー戦記』以降の彼は並行世界を彷徨い、様々な事象を観察し、そして関わってきたと思われる。

「何故並行世界を彷徨い実体験しているはずの記憶(ロアやダークブレインについての記憶など)が抜け落ちているのか」という疑問も、「虚憶と実体験が両立しているから」とすれば説明がつく。


なお、虚憶とヒーロー戦記後に数多の世界をさすらった記憶が両立しているとして、どのタイミングで再有生が発生しているかについては、まず一番可能性が高いのは『ヒーロー戦記』本編開始の1年前に名前以外の全ての記憶を失った状態で発見された時。

その後、ギリアムは完全な記憶を取り戻した瞬間に自分の使命と自分が何のために生まれてきたのかを思い出した。


逆に『ヒーロー戦記』のEDでヘリオス要塞の崩壊に巻き込まれたことについてはXNガイストも一緒に転移しているため、再有生が発生したかは微妙なところである。

だが、一番の謎は彼の旅した世界やその順番が謎な事、そしてもし再有生が起きたとするなら超命種の超人(これも詳細は謎ではあるが)である彼もまた何処かで死を迎えたということで、いつどこでそんな事態が起きたのかということである。

結局、「虚憶」というワードはギリアムの謎をさらに深めるだけとなってしまった。


リュウセイ・ダテライディース・F・ブランシュタインアヤ・コバヤシ

クスハ・ミズハブルックリン・ラックフィールド

OGシリーズでファブラ・フォレースにあるクロスゲートを、「見たことがあるような気がする」というデジャヴを感じる。

共通するのは『第3次α』で銀河大戦に参加しており、かつ念動力者であること。

なお、リュウセイは『SHO』のEDにてイングラム(ヴィレッタ)に対し「どこかで会わなかったか?」「不思議と他人って気がしない」と語っている。


セレーナ・レシタール

サーヴァ・ヴォルクルスとの対戦時に過去における霊帝を想起させる台詞を発する。

悪の想念を倒した彼とは別の銀河の「実憶」なのは、間違いないところ。

だとすると、OG世界のセレーナとエルマは第3次αの再有生でない可能性も…あのスペシャルステージを経たのなら辻褄が合う。


クォヴレー・ゴードン

現時点における再有生と一大劫の原理を知る、唯一の存在。

そして、彼の機体とその動力源もまた、そうした性質をもつ。


ノーヴル・ディラン

自らの意思を未来へ飛ばすことにより記憶を保ったまま何度も転生している。

彼女の場合はどちらかというと「経験」が伴うため実憶に該当するだろう。


アニエス・ベルジュ

『UX』のEDにて虚憶の兆候を見せている。


ZEUTHZEXISZ-BLUEの一部メンバー

「Zシリーズ」の中核を成すプレイヤー部隊の面々。

Zシリーズでは「1万2千年」の周期で宇宙が崩壊し、再構築している世界観で、前周期で参加した部隊の一部には転生する以前の記憶が残っている。

明確に覚えているのは『創聖のアクエリオン』の登場人物の「アポロニアス」→「不動GEN」(スーパーロボット大戦Z)→「不動ZEN」(第3次スーパーロボット大戦Z)の過去生の人物。


版権作品編集

版権スパロボにおいても設定や時系列上繋がりの無いはずの作品間を跨いだ小ネタ発言やギャグという物は多数存在しており(一例として『スーパーロボット大戦L』におけるデュオ五飛とのとある戦闘前会話や、プレイヤー部隊の部隊名を決める際に「兜甲児とゆかいな仲間達」や「マーチウィンド」といった過去に考え出した部隊名が出てきたりなど)、マサキの項目で上述した通りこれまでは単なるお遊びやメタフィクション的なギャグとして扱われていたそれら全てが、OGシリーズだけに留まらないスーパーロボット大戦やコンパチヒーローシリーズを始めとした多くの作品群全体を一つの軸に繋ぐ可能性が出てきたといえる(むろん、大半は本当にネタだろうが)。


アムロ・レイ

サイバスターの出自に聞き覚えがある事やギリアムの名前に酷く動揺することがあった。

どちらも『ヒーロー戦記』の虚憶と思われる。

逆に『ヒーロー戦記』ではマサキに対して「どこかで会った気がする」と反応を示しており、こちらは『第2次』の虚憶と思われる。

『DD』ではハーザが作ったシミュレーター上の機体でこの世には存在しないはずのバラン・シュナイルに対してブライトと共に「どこかで見た気がする」と反応している。


シャア・アズナブル

『第3次Z時獄篇』にて、新世時空震動の後、度々幻覚や幻聴に悩まされており、これがこれまでの過去作品や別の並行世界などにおける虚憶だった可能性が高い。

あまりにも生々しい内容からウイングガンダムゼロカスタムゼロシステムでその答えを探った結果、自身がもう一人の赤い彗星・フル・フロンタルと対となる形での特異点で、アクシズが大特異点であったという真実を知るに至っている。

また、フロンタルの方もシャアに関する虚憶を幾つか持っており、クワトロ・バジーナのまま戦った地球を滅ぼすためかつての仲間達と決別した異星人に恭順の姿勢を取ったといったシャアの別の可能性を語っている。


パプテマス・シロッコ

『α』の決戦にて、「自分達の世界が本来のものとは異なる状況に陥っている」と称しており、おそらく旧シリーズにおける虚憶を持っていたと思われる。


渚カヲル

『第3次スーパーロボット大戦α』にて『MX』世界の顛末を仄めかしている。

ただし彼の場合は「死」と「生」が全く同一の意味となる特殊な使徒である上、並行世界から「2人目」の綾波レイ共々跳んで来た「本人」である可能性が高いため、虚憶かどうかは微妙なところ。


これ以外でも参戦する作品全てにおいて、過去作を知っているような口ぶりを見せるため、彼の言動はスパロボ全体における大きな謎の一つとなっている。


ゲレンボラッシュ・ドロカ・ザキ

『スーパーロボット大戦Operation Extend』にて原作通りの展開でキリコがバーコフ分隊の面々に異能生存体についての話をしようとしたところ、突然動揺し始め、「その話を聞いてしまったらここから生きて帰れない」とまるで原作の結末を知っているかのような理由で話を遮り、結果として死亡フラグをへし折った。

『スーパーヒーロー作戦』におけるガイアセイバーズのメンバー、『リアルロボット戦線』の自部隊の面々

EDで明らかに虚憶の兆候を示している。


快傑ズバット(早川健)

『SHO』におけるガイアセイバーズの1人だった男。

虚構の世界での戦いの全てを実憶として所持している。これは続編『スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望』でも同じで、味方部隊名が「ガイアセイバーズ」に決定した時にそれを示唆している。


兜甲児(真マジンガーZERO)

時間遡行の当事者であるミネルバX以外で唯一人、差異次元での記憶を部分的に保持している。


C.C.(コードギアスシリーズ)

『30』においてアドヴェントとの対面時に「どこかで聞いたことがある」と反応している。


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スーパーロボット大戦 第2次スーパーロボット大戦OG

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