概要
小学生の男児をメインターゲットとしたバトルアクション。筐体はフラットパネルを搭載したもので2人対戦やネットワークマッチング対戦ができる。ファンからはマジボ、マンボなどと呼ばれる。
アニメは2014年4月~2015年3月の1年間放送された。全52話。主人公・竜神翔悟が「ボーンカード」の力によって「ボーンファイター」となり、地球を守るため、謎の敵「ダークファイター」と戦う物語である。
気功波を一切使わず、敵味方を問わず徒手空拳で戦闘する。一部は付属武器を使用することもあるが、ほとんどが白兵戦用の武器であり、飛び道具に至ってはごく一部の必殺技のみに留まっている。プロデューサーの一人に『プリキュア』シリーズの生みの親として有名な鷲尾天がおり、素手で戦うヒーロー(ヒロイン)といった作風に共通点がある。
シリーズ構成及び、シナリオは第6話まで羽原大介が入っていたが、羽原がNHKの朝ドラ『マッサン』の脚本に入るため途中降板、以降は村山功が構成とメインライターを引き継いだ。どちらも鷲尾天プロデューサーが携わったプリキュアに参加していた人物である。
キャラクター原案には『アイシールド21』や『ワンパンマン』の作画を手掛けていた村田雄介が起用され、さらにアシスタントと共に第12話のみ原画も担当している。村田は個人の範疇でショート漫画を掲載したり、マジンボーンの同人誌も発行している。
ギャグ要素は所々にあるものの、物語の根幹と共に一貫してシリアスを通している。次回予告は第9話まで30秒の尺が取られていた。しかし10話以降は作品に登場するボーン紹介コーナーが設けられたため、全て竜神翔悟が一言で簡潔にエピソードの要所が語られる形へ変更。よって構成は次回予告が15秒、ボーン紹介が15秒という形に折半された。
日常パートは作画で描かれているが、ボーンと魔神、そしてコクーンの描写は全て3DCGで描かれているのが特徴。1パート丸々3DCGで描くという試みは当時の東映アニメーションとしては初めてのことだった。
専門的なバトルスタイルが様々に存在するため、3Dアクションは一見モーションキャプチャーのように見えるが、実は全て一からモーションを作っているという。中には東映を退社した人物を呼び寄せてアクションの指南(ジャガーのカポエイラ)をしてもらったというエピソードもある。ちなみにデータカードダスの開発元であるディンプスがアニメ製作に協力しており、二人三脚の体制だった。
登場人物
ボーンファイター
アンナ・クリスティン(CV:小林愛)
ダークボーン / ネポス・アンゲリス
フレイド / ダークバット(CV:なし)
ネポス評議会
バーリッシュ / ダークベヒモス(CV:楠大典)
レボルト一派
その他
始まりの魔神(CV:柴田秀勝)
ダークグリフォン(CV:小西克幸)
ゲームオリジナルキャラ
ダークアクロマンティス
ダークホーネット
ダークタランチュラ
ダークスタッグ
ダークタイガー
ダークウルフ
フォックスボーン
ファルコンボーン
ロバートボーン
ダークホワイトライオン
用語解説
魔神
上記該当エントリにある通りの「荒ぶる神々」である。基本的にはニュートラルな存在であり、地球側でもネポス側でもラインを組めば呼び出すことが可能。火・水・土・風・木・雷・時間・空間の八属性を司る八体の魔神達に加え、彼らを創造した「始まりの魔神」が存在する。
降臨(ディセント)
ラインを組んで、魔神を呼ぶ行為のこと。しかし、魔神を呼ぶことでボーンに負荷がかかり、ボーンクラッシュしてしまう場合がある。ディセントの際に出てくる魔神達は、全て視覚的イメージによって具現化した存在に過ぎないが、始まりの魔神と対話する時は惑星サイズに巨大化し宇宙や地上からでも目視出来る。
宇宙をリセットする力を持つ『終焉の結び』と呼ばれるラインが存在するが、これは始まりの魔神があえて用意したトラップであり、実際は何の効果もないどころか、人間達が自身に抱いている反逆の意思確認を行なうための「地雷」である。
ボーン
本作の物語の中核に深く関わる生ける鎧で、「始まりの魔神」や八属性の魔神たちが創造した星々を見守るために作られた「魔神の眷属」とでもいうべき存在。核となるボーンが奪われれば重力崩壊を起こし滅んでしまう。ドラゴンやグリフォン、フェニックスなどはその要で、始まりの魔神を関知する事も可能らしく、例え異星間同士で離れていても同様の現象が起こる。魔神たちと同じく火・水・土・風・木・雷・時間・空間の8属性の力を持つ。地球側で予測していたのは当初は翔悟の母親である智恵が24年前仮説として唱えていたが、その当時は突飛すぎる異端そのもので誰からも相手にされず無視され続けていた。しかし、これが現実になったのは劇中より12年前ルークがシャークボーンの適合者と判明してからである。ボーンカード所持者同士であれば異星の言葉であっても話は通じるが、適合者でも所持(恐らく触れていることが条件)していないと言葉が通じなくなる模様。
ホワイトボーン
ボーンの通常、あるいは初期状態。ボーンの基本形態であり、この状態のボーンはネポスでも下級扱いされている。アイアンボーンに覚醒すると、原則この状態に戻ることはない(劇中では片鱗を見せた時のレオボーンのみ)。上位のアイアンボーンを相手にすれば、一撃でコアボーンクラッシュさせられ、最悪の場合着装者ごと死亡させられる危険性すらあるほど、力の差は歴然。しかし、一部の使い手はアイアンボーンとすら打ち合えるほどの力を持っている。
アイアンボーン
魔神を呼び出し、その力を纏うことで発生する粒子(マジン粒子)に感応して覚醒するボーンの強化体。各ボーンに存在するコアボーンに過剰な負荷がかかった場合、覚醒への条件を得る。アイアンボーンとなったボーンは本体に光沢が生まれ、若干外見自体も変化する。魔神を降臨させたホワイトボーンすら圧倒出来るほどのパワーを持っており、これに加えて魔神を降臨させた場合のパワーは計り知れない。条件を満たしているボーンでも覚醒出来ない場合があり、覚醒出来るボーンは限られている模様。よって、ネポスではアイアンというだけでもホワイトより目上の存在となる。実力者であるリーベルトなどが変化出来なかったのは伸び代の問題であり、スキルさえ上げればどのホワイトボーンでも進化することは出来るとのこと(トークショーより)。
レアメタルボーン
ネポスにおいて伝説と称される特殊形態。魔神を降臨させながらも外部から力を与えられるのではなく、本当に実体化した魔神の内部にフェードインして力を直接得ることで一時的に進化した状態を指す。そのため変身後は元に戻るうえ体力を消耗する。フェードインの際の掛け声は「マジンボーン!」。上級者のアイアンボーンですら片手でボーンクラッシュさせる力を持ち、計測値は測定不能レベル。クルードがレボルトに苦戦した際に初登場した。真に強き心を持って魔神に認められる事が条件で、使い手は非常に少ない。科学的に解析しようとしても、アイアンとは違いマジン粒子は検出されておらず、人為的に量産できるものでもない。
リベレーションコクーン
地球側のボーンは着装者の力の都合上、重力下では使用出来ないため、その負担を軽減し自由に行動する戦闘空間。真の目的は『始まりの魔神』を呼ぶための器(対話のための場所)を作り出すことであり、地球のボーンへの負担を軽減させる効果はあくまで副次的に生まれたものにすぎない。宇宙空間の一種で展開時間には限りがあり、『始まりの魔神』の介入や魔神の出現など激しい戦闘があると破壊されてしまう。予備は製造出来ないらしく、基本は1つしか携帯させてもらえない。完成形にはネポス・アンゲリスで対話の間として使われていた神殿に描かれていた模様が利用された。
商品展開
ゲーム
ボーンファイター達でチームを結成して戦い、相手をボーンクラッシュさせることを目的とするバトル系ジャンル。マイファイターをカスタマイズすることで、プラモのように組み替えて自分だけのボーンを作ることも出来る。展開は2014年4月(1弾稼働開始)~2015年5月(7弾稼働開始)。同年8月末日に稼働終了した。開発はディンプス。
3DS「時間と空間の魔神」
2014年10月9日発売。開発はアーケードと同じディンプスで、グラフィックなどはアーケード版で生み出した資源を活用している。ただ、内容はフィールドアクションバトルゲームという別ジャンルになっているためアーケードの移植というわけではない。オリジナルキャラクターとして「オスカー」「ヨシツネ」が登場する。
プラモデル
2014年5月より発売。各ボーンでパーツの組み換えが可能で、オリジナルのボーンが生み出せることを売りとしていた。タッチゲート&ランナーロックで、ランナーごと張り合わせるだけで簡単に組み立てられるようになっている。加えて可動面にも十分配慮されており、アクションフィギュアばりの可動軸が各部に用意されているため、一部パーツが干渉する種類のものを除けば、劇中と同じポージングがほとんど再現出来る(特にドラゴンボーン)。
ドラゴンボーン、シャークボーン、レオボーン、火の魔神、タイガーボーン、ウルフボーン、ドラゴンボーン -アイアンボーン-の7種。ダークホースと雷の魔神は参考出品のみで発売には至らず。
DVD&Blu-ray
DVD/Blu-rayともに全4巻が発売中で、各巻1クール分収録されている。ジャケットとおまけマンガをキャラクターデザイン担当の村田雄介が描き下ろしている。番外編となるドラマCDなども特典として付属。