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Macintoshの編集履歴

2016-03-20 04:32:14 バージョン

Macintosh

まっきんとっしゅ

米Apple社が開発及び販売を行っているパーソナルコンピューター。世界で初めてGUIを商業的に成功させたコンピューターということで知られる。

略称、愛称は「Mac」。PC/AT互換機でない為、PCとは区別される。


概説

Macintoshは、個人ユーザーの使い勝手を重視した設計思想を持ち、デザイン(CG・イラストレーション・Webデザインなど)・音楽(DTM・DAW)・映像(ノンリニア編集・VFX)など表現の分野でよく使われる。OSUNIXベースの Mac OS X(OS X) に移行して以来、UNIX系ソフトウェアが容易に移植できるようになり、理学・工学研究の分野での採用例も増えた。DTPを一般化させたコンピュータでもあり、書籍・雑誌などの組版では主流のプラットフォームである。アメリカ合衆国では教育分野(初等教育から高等教育機関)でよく利用されている。


CPUには発売以来長らくMotorola製のMC68000系が採用されていたが、1994年にはIBM・MotorolaとともにPowerPCを共同開発してMC68000系から切り替え、性能を飛躍的に向上させた。CPUは2006年からIntel製のもの(Core 2など)に切り替えられてPC/AT互換機(Microsoft Windows搭載機)とほぼ同様のハードウェアを持つようになった。また、Intel搭載機とMac OS X v10.5以降は、Mac OS 9.2.2以前のソフトウェアの実行環境(Classic環境)が廃止され、Mac OS 9.2.2以前用のソフトウェアが動作しなくなった。なお、PowerPC搭載機Mac OS X用ソフトウェアの場合、Intel搭載機では、OS内部の「Rosetta」と呼ばれるPowerPCコードのダイナミックリコンパイル機能で、ある程度の互換性を確保している。


一方、Intel搭載機では切り替えソフト「Boot Camp」を使い、Windowsを別途購入してインストールすれば、Mac OS X(OS X)とWindowsを切り替えて利用することができるようになり、Windows機としての機能も持つようになった。


GUIを一般に普及させたパソコンということもあり、かつては誰でも簡単に使える初心者向けのパソコンというイメージがあった。「高機能・先進的・都会的であるが高価」なパソコンというイメージもあり、1000ドル以上のパソコンの売上高の91%をMacintoshが占めるなど、高額機種を選ぶユーザーに好まれる傾向がある。近年は同じApple製品のiPodiPhoneiPadとの統合イメージもあって、パソコン市場でのシェアを拡大している。


沿革

1979年、開発チームのジェフ・ラスキン (Jef Raskin) が、当時の会長であるマイク・マークラに自分が好きな林檎の品種名から着想して綴りを変えた名称の「Macintosh」という製品のアイデアを話したことに始まる。本来の林檎の品種ではMcIntoshの綴りだが、主に同名のオーディオ製品と区別するために「Mc」の間に「a」を入れたことによって現在もそのまま用いられている。ジェフ・ラスキンがはじめた「Macintosh」プロジェクトにおける設計案は、現在知られる「Macintosh」とは、基本的なコンセプトが大きく異なっており、(ラスキンがApple退社後に開発したキヤノン・キャットに似た)テキストベースのインターフェースを持つマシンとして構想されていた。


1980年以降、創業者スティーブ・ジョブズらがPARCを訪問した際に、PARCで動作していたアラン・ケイらが構築した暫定Dynabook環境にインスピレーションを得て、ジョブズが陣頭指揮を執るLisaのプロジェクトに大きな影響を与えることになる。Lisaプロジェクトから外されたジョブズがMacintoshプロジェクトをのっとったことにより、Smalltalkの流れを汲み、Lisaへと続くソフトウェアデザイン思想に、舵の方向が大きく切られることになった。その思想をもとに1984年1月24日に初代Macintoshが発売された。発売当時の価格は2495ドルであった。


ジェフ・ラスキンは、それ以前にアップルでApple IおよびApple IIのマニュアル作成を行っていた際、技術用語や命令口調の排除、カラー写真及び画像の多用、背綴じでなくリングを使った綴じ方を採用しユーザが操作をしながら参照し易いようにする、などの配慮を怠らなかった。これらは当時のコンピュータ業界では新しい試みで、NASAの宇宙開発プロジェクトからヒントを得たとされている。彼は、これらマニュアルデザインの方向性、プロジェクト自体の立ちあげ及び名称の発案という点においては、発売後の「Macintosh」時代に足跡を残したといえる。


スティーブ・ジョブズの復帰後

ハードウェアとしてのMacは一時期の互換機路線(パイオニア、akia、UMAXなどが互換機を製造した)を除けば、ほとんど単一メーカの製品であり、それが他の無数に存在する(PC/AT互換機)メーカ全ての対抗馬として意識され続けてきた。


2001年以降、Mac OS X(OS X)がUNIXベースのものであること(Mac OS X v10.5からは正式なUNIXとなった)により、UNIXユーザの注目を集めている。Mac OS X v10.5からは正式にUNIXの認定を得ており、販売ベースでは世界最大のUNIXマシンである。さらにAppleは、Final Cutの買収と発売以降、映像関係のアプリケーションをリリースして映像業界の市場を開拓した。一方、印刷・出版・デザイン・音楽関係などの古くからのユーザは Mac OS 9 以前のバージョンのOSを使用し続けていることが多かったが、現在ではそれらの業種でもMac OS X(OS X)が主流になっている。ただしDTP用途に用いる業種では、出版不況で収益が悪化した企業が多く、既に新規設備投資や新環境に対応できる人材確保を行うことが難しい状況になっており、移行が難航している場合がある。


Appleは圧倒的シェアを誇るWindowsユーザ向けにもiPodとiTunesを提供し、Apple独自の使い勝手に親しんでもらうことによってMacintoshへの移行を促すという戦略をとっており、近年のシェア向上に一役買っている。


Macの購入が検討される場合、Windows(特にMicrosoft Office)との互換性が意識されることがしばしばある。Appleとの業務提携を結んだMicrosoftはMac向けのMicrosoft Officeを提供し続け、Windowsとのデータ互換性も極めて高くなっているものの、Mac版Microsoft OfficeはWindows版Officeとアプリケーションのバージョンが異なり、レイアウトなどにおいて完全には一致しない場合がある(Windows環境同士ですらアプリケーションのバージョンが違うと完全に一致しない場合がある)。


WindowsマシンとMacintoshを併用するユーザも少なくないことから、2006年にはAppleから「Boot Camp」のβ版が無償配布され、今日ではIntel Mac上でWindowsXPWindowsVistaWindows7Windows8Windows8.1Windows10OSの起動もできるようにもなっている(ただし、Intel Mac上でのWindowsの使用についてAppleによるサポートは一切ない)。Mac OS X(OS X) v10.5には正式版のBoot Camp 2.0が搭載されている。


iPodの普及とIntel製CPUへの切り替えによって、Windowsを使っていたユーザにもMacintoshへの親しみと安心感を与えることに成功し、特に米国でシェアを拡大、日本でも一部に波及している。シェア拡大の他の理由として、同等ハードウェア構成のWindows搭載機に比べた場合の、コストパフォーマンスの高さも指摘されていた。


現状

しかし結局のところ“借金トッシュ”と言われた高コスト体質を抜本的に改善することはできなかった(むしろジョブズがCEOであった期間、かつて存在した7600や7300と言った屋台骨になるような、AT互換機を敵に回して戦える中性能普及機が不在となり悪化した)。2014年頃からAT互換機が3万円台でバラまかれるようになると途端に頭打ちになった。またあらゆる用途に強くなければならないレディメイド機の宿命に対し、AT互換機は自作なら一つの用途に特化できる、ユーザーの高速化に対する思想(例えば、メモリは規格上の速度を重要視する人もいれば、コスト対比で容量を大きくとる方がいいと考える人もいる)にも対応できるという利点を覆せることはなかった。


またiPodやiPadiPhoneと言ったMacの強みになるはずだった機器だが、日本や韓国のメーカーを互換機問題で敵に回していた結果、同ジャンルで廉価な製品がWindowsをメイン対応として続々発売されてしまった。その為そちらへの対抗として次々とWindows対応化を進めることになってしまい、逆にiPod・iPhone・iPadのメーカーとしてAppleが著名になる中でMacは埋没していくことになった。


Intel化はそのピークが過ぎると逆にMacにとってコアユーザー逸走のきっかけとなってしまった。PowerPC時代のユーザーの少なくない数がAMD製プロセッサ搭載のAT互換機に走ってしまったためである。


2015年などは数字上の販売台数は向上しているものの、Windows10投入に伴う他メーカーのラインアップ一新に相乗りしただけのもので、シェアは俄然減少傾向が続いている。


先駆的な外観設計

Macは外観設計思想の側面からも先駆的である。1980年にMacintosh開発に加わったジョアンナ・ホフマン (Joanna HOFFMAN) は、各々の言語に依存した部分を設計の基本から分離するという国際化マルチリンガルの思想を導入した。それを具現化したのはブルース・ホーンと言う人物で、リソースという概念を提唱した。最初はROMに基本的なユーザインターフェースのルーチンを埋め込むなどの工夫がされていたが、ハードウェアデザインにも同様な思想が導入され、コネクタの識別用には、文字でなくアイコンを用いるようにした。


Power Macintosh 9500/8500等になって初めてMacに搭載されたPCIスロットをはじめ、IDE、AGPなど、PC/AT互換機で既に実装され、いわば「枯れている」ハードウェア機構がMacintoshに導入された。これらの機構はハードウェアでも独自路線を進もうとしたAppleが路線を変更し、開発コスト(当然、購入価格にも影響する)の上昇やパーツ導入の困難化を避けるために導入した妥当な判断といえる。ハードウェアにトラブルが起きがちと云われるようになったのもSCSI→IDE (ATA)、NuBus→PCI/AGPといった基本パーツの変更を行った頃とほぼ重なっており、Appleは次々に「機能拡張ファイル」を更新/追加することで対応していった。


にも拘わらず、Apple自身は伝統的に“ハイエンド機とエントリー機で極端な性能をつけ、その中間のオーダーは認めない”ラインアップを続けていた。つまり、「エントリー機で間に合わないなら高額なハイエンド機を買え」というわけである。この結果、規格をAT互換機と揃えて行っても、拡張機器を発売するサードパーティーも寄り付かず、日本においては特に“借金トッシュ”と言われる高コスト体質を抱え込むようになってしまった。同時に安価なエントリー機ばかりが売れてしまい中間層以上はWindows機に根こそぎにされ、客単価が激減し慢性的な赤字体質を抱えるようになった。

その問題がクローズアップされた1996年にギルバート・アメリオがCEOに就任すると早速、「そこそこの価格・そこそこの性能・そこそこの拡張性」を持ったPower Macintosh 7600/120が投入される。Windows95発売後の激動の時代にCPUを120MHzから132MHz、200MHzと強化して相手陣営に追従し、7600からAV回路を省略してやや廉価にした7300と共にプチヒットを飛ばした。だが、ジョブズ復帰後、このラインは再び消滅した。


iMac・iBook以降はハードウェアの独自仕様はほぼなくなり、汎用規格のみを採用するようになった。Intel Macに移行した現在では、主要部品もほとんど汎用品を採用している。

にもかかわらず、AT互換機の急激な廉価化に追従できなかった。


ワンポイントマウス

ワンボタンマウスは、Macintosh独特のインターフェースとして知られている。これには、Macintosh発売以前のコンピュータの一般的方法であったコマンドによる操作 (CUI) では、単純な作業(例えば、ファイルの移動やコピーなど)さえできなかった人々であっても、「迷う余地がないほど単純なこと(ワンボタンマウスを使った操作)さえできれば、複雑なこともできるようになる」というAppleの主張が含まれている。元々、"The Computer for the Rest of Us"「(CUIベースではコンピュータを使えない)残された人達のためのコンピュータ(であるMac)」を掲げて来たAppleにとって、マウスがワンボタンであるということは非常に重要な意味があった。


PC/AT互換機とWindows陣営は長らく2ボタンマウスを採用して来たことから、Mac OS 8以降ではWindowsの右ボタンに相当するコンテクストメニューを採用するようになる。このコンテクストメニューはキーボードの「Control」(コントロール)キーを押しながらマウスボタンを同時に押すことによって対応するが、Mac OS X(OS X)以降はアプリケーションによってはボタンを少し長めに押すことでも対応可能となり、文字通り「ワンボタン」で対応できる。


ワンボタンマウスの採用により、複数ボタンマウスでの多機能を前提とした複雑な操作体系とそれによる混乱を避けられる。このワンボタンマウスはMac用ソフトの操作性に一貫性を持たせている。


とはいえ、効率的な操作を追求するユーザーにはコンテクストメニューやExposéマウスからワンクリックで呼び出すために、サードパーティーの多ボタンマウスを導入する者も少なくなかった。Appleはこれを受けて2005年にはMighty Mouseを発表した。Mighty Mouseは機械的には従来のワンボタンマウスのように1つのボタンがマウス全体を覆ったような形をしているが、マウスの特定部分(通常のクリックを左側、コンテクストメニューは右側に設定することが多い)が押されたことを電気的に検知することで多機能を実現している。また、ユーザーの設定で検知機能をオフにし、ワンボタンマウスと同じように使うこともできた。左右のボタンを強く押し込むと、Exposéが発動する。ホイールのようなスクロール機能を持つ小型のトラックボールも備えていたが、このトラックボールはチリや埃によって動作が妨げられやすく、不評であった。


2009年、AppleはiPhoneのようなマルチタッチ機能をマウスの上蓋に実装した、MagicMouseを発表した。マウスの上面部全体が一つのボタンで、そのほぼ全面がマルチタッチセンサーとなっている。マルチタッチ機能を利用して、左右クリックや縦横のスクロール操作などを行うことができる。現在のデスクトップ型MacのうちiMacのLate 2009以降のモデルにはMagic Mouseが標準添付されている。


トラックパッド

現在のノートパソコンのほとんど(ThinkPadや一部のモバイル機を除く)は、キーボードの手前にパームレスト(コンピュータを操作中に手首を載せる部分)を配置し、その中央部にタッチパッドトラックパッド)を搭載している。このデザインはAppleによって初めてポータブルコンピューターに導入されたものである。


キーボードを手前に置くラップトップが当たり前だった時代、最初のPowerBookである100シリーズ(PowerBook 100、140、170)では、キーボードの位置を奥に配置し、手前に広いパームレストを設けその中央にトラックボールを設置していた。当時、各社がさまざまなポインティングデバイスを考案する中、キーボードの親指の位置に配置されたトラックボールは、タイピング中のポジションからそれほど手を離すことなくポインターを操作することができ、特別な操作を必要としないことから大いに歓迎され、他社も同様のデザインを採用していった。しかしトラックボールはマウス同様、機械的な動作を読み取ってデータに置き換えていたことから、塵や埃によって動作が妨げられるマイナス要因も持ち合わせていた。その上に機械的な構造で厚みがあるトラックボールは薄型・軽量化に不利なことから徐々に敬遠されがちになって行く。


PowerBook 520(1994年5月発売)。ポインティングデバイスとしてトラックパッドが採用された。その後Appleは新たな入力デバイスとして、PowerBook 500シリーズからトラックパッドへ移行する。当時のトラックパッドは4×5cm四方ほどのパッド(板)状のもので、そのパッドの上を指でなぞることによって、その動きをそのままポインターの動きとして変換するようなデバイスであり、信頼性の高さと薄型化に有利な特性から、その後他社も追随した。


Appleは2005年のPowerBook G4から、2本の指でトラックパッドをスワイプすることで上下・左右・斜め方向へと自在にスクロールする2 本指スクロール機能と、2本の指で同時にタップすることでコンテクストメニューを呼び出す2本指タップ機能を導入した。現在のMacのポータブルモデルに組み込まれているトラックパッドは10×6cmほどに大型化し、3本指や4本指での操作にも対応しており、スクロールのほか、画像の拡大・縮小や回転、Exposéの利用やアプリケーションの切り替えなど、多彩な機能をワンタッチで呼び出せるマルチタッチトラックパッドに発展している。これによりMacのラップトップのトラックパッドは多くの面でマウスを上回る使い勝手を実現したといえる。マルチタッチ機能はMagic Mouseによりマウスにも導入されたが、Magic Mouseは標準では3本指、4本指の操作に対応しておらず、その機能はマルチタッチトラックパッドより限られている。


キーボード

Macのキーボードは使用頻度の高いキーをタイピングしやすい位置に配置し、シンプルですっきりした外観になっている。Windowsで利用されているキーボードと比較するとDeleteキーが一つ(バックスペースを兼ねる)、コマンドキーとオプションキーがある、テンキーが標準では省略されている、PrintScreenなどの機能キーが存在しない、などの違いがある。


なお、同じMacでも国によってキーの配列が若干異なる場合がある。世代や機種によってMacを起動する電源キーが備わっているものや、テンキーを備えたもの、ファンクションキーがないものなどもあり、必ずしも全てのMacのキー配列が同一というわけではない。日本語版キーボードも米国版とは配列が異なり、かなキーと英数キーが追加されている(1993年頃までは米国仕様キーボードにカナ刻印されたものが使用されていた)。ノート型のMacでもBTOでパーツ変更が可能なので、日本でも古参のユーザーを中心に米国仕様キーボードを使用している者も少なくない。


commandキー()について

Macのキーボードには"コマンドキー"という修飾キーがある(アップルマーク付)。2007年まで、コマンドキーは「command」のような文字表示ではなく、アップルマークと四葉のクローバーに似たコマンドマーク(⌘)が並んでいる珍しい表示になっていた(初代の"Apple Macintosh Keyboard"はアップルマークがなく、コマンドマークのみ)。なぜ、2つのマークを並べる表示になったのかというと、Mac用の二代目キーボードである"Apple Desktop Bus Keyboard"が、Apple IIシリーズの一機種であるApple II GS用のキーボード"Apple II GS Keyboard"と全く同一製品だったことに由来する(Appleが1993年まで販売していたパーソナルコンピュータ"Apple II"のキーボードには、アップルマークが表示された"アップルキー"という修飾キーがあった)。つまり「Apple II GS使用時にはアップルキー」、「Mac使用時にはコマンドキー」として使える(一目で判別できる)ための工夫であった。この2つのマークを並べる表示は、近年のMacシリーズのキーボードにも継続されていた。しかし2007年8月に販売開始された"Apple Keyboard"で、ついにアップルマークの表示が廃止され、コマンドマークと「command」の併記に変更された。


よくMacユーザーでコマンドキーのことをアップルキーという者がいるが、アップルキーとは、あくまでApple IIの修飾キーの名称であり、Macの修飾キーを指す名称ではない。


拡張子とマルチユーザー

Macにおいて、ユーザは原則的に拡張子を意識せずとも良い状況が作られてきた。それは新旧のMac OSで一貫して言えることであり、ファイルを開く時は拡張子に頼らず、そのファイルを編集したアプリケーションが起動する仕組みになっている。それは、ファイル自身に、そのファイルを編集したソフトがクリエーター属性として自動的に記録されるためである。


この機能を継承しつつも、Mac OS Xへの移行に伴い拡張子の扱いも見直され、拡張子の表示と非表示は切り換えることができるようになった。アプリケーションの中には拡張子を判断するもの(例:Java)があるため、この機能はMacと他OSとの互換性を考慮した結果とも言える。


拡張子の他に、他のOSが採用している一般的な流儀としてMac OS X(Mac OS 9では疑似)より採用された、ログインユーザごとに分けられたホームディレクトリにみられるマルチユーザ機能がある。Mac OS X v10.3 Pantherからはファーストユーザスイッチという機能が搭載され、より簡単にユーザを切り替えることができるようになった。単独でMacを使っているユーザにも、別のユーザディレクトリを持つことで、本来の環境への影響を最小限にして X Window System などを試してみることもできる。


脚注

  1. Boot Campによる起動時OS切り替えのほか、サードパーティー製ソフトを利用すると、Mac OS X(OS X)とWindowsを同時実行させることもできる。Appleがアナウンスしているものでは、Parallels Desktop for MacやVMware Fusionが挙げられている。
  2. Macintosh Classic登場以降はPerformaなどの安価な入門機種が用意されており、このイメージは必ずしも実態と一致しない。低価格路線は現行のiMacMacBookMac miniに引き継がれている。
  3. 特に出版やデザイン関係で多く使われるAdobe Systemsの「Adobe Illustrator」や「Adobe Photoshop」などの古いバージョンについて、Adobeの2007年の方針変更から、現在のIntel製CPU機対応バージョンへのアップグレードができなくなった(可能なのは3バージョン前までに限られる)ことが理由に挙げられる場合がある。
  4. Microsoft Excelは、元々Macintosh向けに開発された表計算ソフトであるが、他のOfficeアプリケーションはWindowsから移植されている。
  5. ITmedia (2007年12月15日). “LeopardでPCシェア倍増 MacとWindowsのセット販売広がる”
  6. PC/AT互換機ではIntelがIA-64に固執した為64bit化が遅れ、2004年末になってAMDがx86-64(現在のx64)をK8(Opteron、Athlon64)で投入してようやく64bitに対応した。ただし、OSの方は2005年にWindows xp Professional x64 Editionが投入された為、完全な64bit化はWindows勢が先んじる形になった。

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