「俺は勝つ!勝って勝って勝ち続けるんだ!」
概要
オリジナル(漫画版)
元々は初代仮面ライダーの後半において、負傷した滝和也が変身する新たな仮面ライダーとして考案されていた。
しかし、その案は没となり、力と技を合わせた新たなライダーを主人公とする新番組『仮面ライダーV3』が本案として可決され、世に出ることとなったのである。
なお、『別冊たのしい幼稚園』10月号(昭和47(1972)年9月発売)に掲載されていた石川森彦(当時は石川のりひこ)氏が作画を担当(原作は石ノ森章太郎)した漫画では、3人目のライダーとして仮面ライダーV3でなく仮面ライダー3号が登場する。
ストーリーは『ゴーストショッカー(TV版におけるゲルショッカー)』のブラック将軍が1号と2号を倒す為に新たに3号を作り出し、能力を試すべくカニコウモリ(TV版におけるガニコウモルと思われる)と戦わせた結果『ライダーサイクロンキック』という技でそれを倒し、3号ライダーとして1号、2号に協力を宣言するという展開だった。これが唯一、公式に描かれた活躍だった。
ただ、時期的にはテレビ番組『仮面ライダー』が終了を迎えようとするタイミングだったためなのか、その活動は1回限りに終わってしまった。
ゆえに、公式見解としては仮面ライダーV3が仮面ライダー3号ともいわれている。
その後40年以上にわたってこの漫画は単行本化されずにいたため、長い間「仮面ライダー3号」は熱狂的なファン達ですら「幻の仮面ライダー」と言わしめていたのだったが………。
劇場版
2015年公開の映画『スーパーヒーロー大戦GP』にて、遂に映像作品に登場した。
変身者は「仮面ライダー1号、2号を倒した男」、黒井響一郎。演ずるのは『相棒』の神戸尊役などで知られる及川光博である(なお、及川氏は主題歌『Who's That Guy』も併せて担当。スーツアクターは永徳が担当。)。
原典とは異なり、バイクではなくトライサイクロンという車に搭乗する。
必殺技はライダーキックとライダーパンチ。ショッカーとの最終決戦の際には、チーターカタツムリに対して、1号、2号との合体技である「ライダートリプルキック」も披露した。
漫画版との相違点
漫画版の3号は、黒をベースに所々に赤色のアクセントが入っているカラーリングで、全体的に1号・2号に近い配色が特徴であった。一方の実写版の3号は、全体的にダークトーンのカラーリングであり、首には金のマフラーを巻いている。そのマフラーの色にショッカーライダー一号を想起したファンも多い(デザインを担当した田嶋秀樹氏いわく、全体のカラーリングは旧一号が参考である。また、オリジナルの「3号」のデザインは敢えて意識しないようにデザインされているとのこと)。
大まかなデザインはダブルライダー達とほぼ変わらないが、体を走る金のラインやシャッターのショッカーマーク、手足に嵌められた枷など細かな相違点も多い。
また、触覚やベルトの推進器など、原作漫画版における『仮面ライダー』の意匠も随所に取り入れられている。
劇場版劇中での活躍
〜以下ネタバレ注意〜
1973年2月10日、ゲルショッカー(劇中では単に「ショッカー」と呼称された)を打倒したダブルライダーの前に黒い羽根を舞い散らせながら突如姿を現し、二人を襲撃。そのパワーを持って圧倒し、ダブルライダーを撃破した。
それにより、歴史は大きく歪むこととなる。
時は流れ、現在。再興を果たしたショッカーによって支配されてしまった世界で、改造人間候補となった子供達を助けようと現れた正義のライダー、仮面ライダーBLACKのピンチにトライサイクロンで乱入。ショッカーの手先=ショッカーライダーとなっていた仮面ライダードライブ=泊進ノ介とのカーチェイスに勝利した。
その後、正義に目覚めBLACK=南光太郎を匿った罪で命を狙われた進ノ介の前に再び現れ、彼をダブルライダーの魂を宿した電子頭脳を擁する正義のライダー達の拠点、ライダータウンに誘う。進ノ介を追いかけて現れた詩島剛=仮面ライダーマッハ、黒井がダブルライダーを倒した事を知る青年桜井侑斗=仮面ライダーゼロノスも合流、行動を共にした。
その後、仮面ライダーJによって進ノ介と分断された一行は彼の生存を信じてライダータウンの入り口となる洞窟まで到着。しかしそこでショッカーの待ち伏せに遭遇し、侑斗をライダータウンへ送るために足止めを引き受け、怪人、ショッカーライダー達に立ち向かっていった。
しかし、それはショッカーの罠だった。
侑斗が辿り着いたのはショッカー首領の魂を宿す電子頭脳を擁する正義のライダーの処刑場ショッカータウン、そして黒井自身もショッカーの一員だったのである。
そしてまんまと罠に嵌まった侑斗をブラック将軍率いる怪人軍団と共に処刑しようとした矢先、進ノ介が現れ、彼にレースを挑む。それはショッカーの掲げる「最もマシンの扱いに長けた者こそ最高の改造人間となる」という指標、そして「完膚なきまで叩き潰さなければ本当の勝利とは言えない」という黒井の信念を利用した進ノ介の乾坤一擲の策であった。
レース本番ではトライサイクロンの性能、味方のショッカーライダーですら蹴落とし勝利しようとする貪欲さ、そして天性のドライビングテクニックによって先頭を独走したが、数々の妨害を乗り越えたドライブに競り負ける。その敗北によって本当の正義に目覚めかけた矢先、ショッカー首領の電子頭脳に「最強最速のライダー」として吸収されてしまう。
しかし、復活したダブルライダーの力と不屈の精神で電子頭脳の支配から脱出。歴史改変の原因であるショッカー首領を倒せば自身も消えてしまう危険性を知りながらも、ダブルライダーと共にショッカーに戦いを挑んだ。
そしてドライブと手裏剣戦隊ニンニンジャーの力により首領の駆るライダーロボは倒れた。侑斗と未来で再会するという約束を交わした後、幻の仮面ライダー3号は白い羽根と共に消えてゆくのだった。
ガンバライジング
ナイスドライブ3弾から登場。
ND3弾ではCPU限定で映画連動レジェンドライダーバトルで登場した。
ND4弾ではカード化したがSR1枚のみである。
ND5弾では新タイプ『ブレイブ』のカードで登場。
ND6弾では過去のキャンペーンが勢揃いのキャンペーンカキマゼールキャンペーンのトリプライド枠として1号、2号と共に登場(因みにナイスドライブ4弾でも1号、2号は登場しているがこの時の3人目はV3であった)。