仮面ライダーG
かめんらいだーじー
概要
テレビ朝日開局50周年記念番組『50時間テレビ』第2夜、アイドルグループ・SMAPがMCを務める特別番組『SmaSTATION!!Presents SMAP☆がんばりますっ!!』にて放送。
番組内の企画「SMAPチャレンジ」にて、メンバーの一人である稲垣吾郎が憧れていた仮面ライダーになりたいと発案し、実現した。
バラエティ番組のワンコーナーながらパロディやコントではなく、東映と石森プロの全面協力により制作された本格的なもの。
どこかの非公認とは違い歴とした公認仮面ライダーではあるものの、公式ライダーではない(勘違いされやすい)。一度限りのテレビスペシャル企画であるためか、後のクロスオーバー作品における「平成ライダー」のメンバーとしては含まれていない模様。
ただし劇中では苦戦するGのために仮面ライダークウガから仮面ライダーディケイドまでの主役10人ライダーが応援に駆けつけるという燃える展開になっている。
また、後にメイちゃんの執事のキャストとして仮面ライダーカブトの水嶋ヒロと仮面ライダー電王の佐藤健がSMAP×SMAPに出演した際に、稲垣は2人に「先輩」と言った他、(水嶋を平成ライダー7代目、佐藤を8代目として)僕が9代目ですと言い放った。ちなみに普通に数えても電王のあとにはキバ、ディケイドがいるため、11代目である。
作品のモチーフには、稲垣の趣味であるワインが多く影響しており、敵の怪人もワインの原料であるブドウの害虫がモチーフになっている。
平成ライダーではあるものの、内容は悪の組織の改造人間が正義の心に目覚めて大切な人を護るために闘うという昭和ライダーをオマージュしたシナリオになっている。
これはやはり稲垣氏の世代では仮面ライダーとはかくあるものだ、という印象が強かったからだろう。
一方で、木村拓哉の企画は予算の都合により「坂を全力で走るだけ」というものになってしまった。
当初はバラエティの1コーナー扱いだったため、初回放送時はスタジオ出演者の驚きやツッコミの声入りで一緒に見る形式だったが、その後『SmaSTATION!! SMAP☆がんばりますっ!!リクエストスペシャル』では外野の声が一切被らない本編そのものが再放送された。
アバンナレーションは永井一郎。
本作の概要
西暦2009年。相次ぐテロに対抗すべく、日本政府は対テロ組織シェードを設立した。
だが、組織として絶大な成果を上げていた裏で人間を洗脳し肉体改造をほどこしていたことが判明し、日本政府により強制的に解散させられ、リーダーだった人物は逮捕される。
それから時が経ち、開局50周年に沸くテレビ朝日を突如、武装集団がジャックする。
彼らの正体はシェードの残党であり、その要求は逮捕されたリーダーの釈放。ちょうど生放送に出演していたシェフの日向恵理はメンバーの中に、3年前に姿を消した恋人の吾郎を発見。彼女の頼みでスタジオに持ち込んだワインを一口飲むと、あらゆる記憶がフラッシュバックした。
3年前、ソムリエだった彼はシェードに拉致され、洗脳と手術を経て「改造人間No.5」になってしまったのだ。自分を取り戻した吾郎は組織を離反するが、シェードによって生み出された怪人たちに苦戦を強いられる。自分に秘められた力を知った時、彼はワインボトルを手に変身した。
ライダーの設定
特別版と相まって、平成ライダーには希少な改造人間である。
変身ギミックとその外見から555を改造したスーツと思われる。
変身ベルト
ベルトに備え付けられたウイングハンドル式ワインオープナーに、エネルギーが蓄えられたワインボトルを装填し、ハンドルを下げる(=ワインを開栓する)ことで変身する。
余談だが、ハンドル操作のギミックはガタックゼクターのキャストオフ動作にそっくりである。
「今、僕のヴィンテージが芳醇の時を迎える!」
専用武器
コルクスクリューの柄をもつソムリエナイフを胸のG型プロテクターから取り出す。
必殺技
ワインオープナーの栓抜き部を押し込んでワインボトルのエネルギーを胸のG型プロテクターに充填、「スワリング」の掛け声と共に一回転した後、エネルギーを左足に集め、「ライダーキック!」の掛け声と同時にジャンプしてから宙返りし、円錐型エネルギーを纏いながら回転する跳び蹴りを繰り出す。キックで怪人を撃破した後は、炎の中に「G」の文字が浮かび上がる。
全体的に仮面ライダーファイズの必殺技・クリムゾンスマッシュを髣髴とさせる演出。
「受け取ってもらおう、僕の悪と正義のマリアージュ……」