曖昧さ回避
概要
「耳状突起」と呼ばれる頭部後方に張り出した突起を持つクワガタムシ。
大アゴは先端で二叉になる。この二叉の大きさと内歯の数で3タイプに分けられる。
「ミヤマ」は感じで「深山」と書き、山奥を意味する。その名が示すとおり冷涼湿潤な環境を好み、外国産もノコギリクワガタ類やヒラタクワガタ類とは違い東南アジアには分布せず、大陸の内陸部に分布する種類が多い。
気が荒く、自分より体の大きな相手にも戦いを挑む。が、マンディブラリスフタマタクワガタのように相手の上から覆いかぶさって挟む戦闘スタイルをとり、それが仇となってカブトムシやノコギリクワガタには下から掬い上げられて負けてしまうことも多い。
身体はあまり頑丈ではなく、寿命も短いため、身近な種類の割には飼育や繁殖が難しい。
また、地球温暖化による生息環境の変化や、それに伴い分布域を拡大してきた本来ニッチ(生態学的地位)が微妙に異なるはずのノコギリクワガタとの競合により、主に関東地方などで生息数が減少傾向にあると言われている。
漫画『暗殺教室』でも、「今はオオクワガタよりもずっと高い」という台詞が出ている。
世界のミヤマクワガタ
イズミヤマクワガタ
伊豆諸島の伊豆大島・利島・新島・神津島・三宅島に生息。日本本土のミヤマクワガタとは亜種関係にある。
チョウセンミヤマクワガタ
体型がやや丸く、がっしりしている。
チュウゴクミヤマクワガタ(シナミヤマクワガタ)
中華人民共和国の大陸部およびチベットに生息する。日本のミヤマクワガタの亜種。
タカサゴミヤマクワガタ
台湾に生息。日本のミヤマクワガタの亜種。先端以外の内歯があまり発達しない。
ミクラミヤマクワガタ
伊豆諸島の御蔵島と神津島のみに生息する小型種。飛べない。日本本土のミヤマクワガタとはそれほど近縁ではない。
詳細は当該記事を参照。
アマミミヤマクワガタ
奄美大島に生息。
ヘルマンミヤマクワガタ
中国南部に分布。頭楯(とうじゅん、頭部中央の突起)がカブトムシの角のように発達する。
詳細は当該記事を参照。
タイワンミヤマクワガタ
台湾に生息。上記のヘルマンミヤマクワガタによく似ているが、内歯は発達している。分布によって大アゴの形が異なる。
ラエトゥスミヤマクワガタ
中国四川省に生息。この属の昆虫にしては珍しく、大アゴ、頭部、前胸背板は褐色~黒褐色で、上翅は明るい黄褐色をしており、色彩に富んでいるのが特徴。
ミクラミヤマクワガタとは比較的近縁とされている。詳細は当該記事を参照。
ヨーロッパミヤマクワガタ(ユーロミヤマクワガタ)
ヨーロッパに分布する大型のミヤマクワガタ。ヨーロッパにおけるクワガタムシのシンボル的存在であり、知名度も高い。なのに甲虫王者ムシキングシリーズには出ていない。アニマルカイザーには登場している。
詳細は当該記事を参照のこと。
ユダイクスミヤマクワガタ(ジュダイクスミヤマクワガタ)
トルコ、シリアなど西アジアに分布。ミヤマクワガタ属の最大種であり、ヨーロッパミヤマクワガタとは亜種関係とされる。
ジュダイクスミヤマクワガタの名前として新甲虫王者ムシキングに参戦している。詳細は当該記事参照。
甲虫王者ムシキングでのミヤマクワガタ
初期シリーズより登場。店頭テスト時にはコクワガタと共にカードにならなかった。
つよさ140、性格はアタックタイプ、必殺技はチョキ。
肩書きは「迫力顔面」。
初期超必殺技は「ローリングクラッチホールド」。
「2005ファーストプラス」で姿を消し、その後「2007ファースト」で新超必殺技「シンザンキョウ」および究極必殺技「スーパーシンザンキョウ」を引っさげて復活。
ちなみに、2007年発売のDSソフト「甲虫王者ムシキング スーパーコレクション」にはスーパーローリングクラッチホールドの没データも存在しており、コードフリークを使って改造すれば、2005ファーストまでのミヤマクワガタおよびセアカフタマタクワガタの究極必殺技として使用することができた。
新甲虫王者ムシキングには2015 2ndに登場。階級はR。肩書きは旧作と同じ。必殺技は復活後と同じ「シンザンキョウ」だが若干アレンジが加えられている。
2016 3rdにて6月1日よりSRに覚醒できるようになる。肩書きが「ド迫力顔面」、必殺技が「スーパーシンザンキョウ」に変わる。
関連項目
セアカフタマタクワガタ:旧ムシキングで変更前の必殺技が同じ