正妻空母
せいさいくうぼ
艦隊これくしょんにおける正妻空母とは、提督と秘書艦(第1艦隊旗艦)を通り越してそれ以上の仲にまで進展してしまった空母娘さんの事である。
概要の通りゲーム中に於ける正規空母と正妻を掛けている様で、基本的に軽空母達は含まれない。
そこまでは行かずとも恋仲程度、あるいは彼女達の方から提督への愛情を見せる絵、何より最近はケッコンカッコカリ記念や左手薬指に指輪を付けているまさに正妻として相応しいオーラを持った作品にもこのタグが付けられており、実質的に空母娘専用の提督LOVEタグとしても機能しているようだ。
なおPixivにおいては、同じく艦船をモチーフにしたゲームである戦艦少女やアズールレーンの作品でもこのタグは一部使用されているものの、今のところはほとんど艦これ用語として機能している。
ちなみに空母という単語、英語ではAircraft Career(エアクラフトキャリアー)、ドイツ語ではFlugzeugträger(フルークツォイクトレーガー)、イタリア語ではPortaerei(ポルタエーレイ)とそれぞれ表するのでそのままでは当然意味が通じない。よって海外艦の空母達はいまいちピンと来ないかも知れないが、言葉の意味をケッコン後に教えるシーンを想像してみたりするのもまた一興かも。
各空母の「デレ」
ゲーム中では明確な「デレ」を見せる事は少なく見える正規空母の面々だが、彼女達のケッコンカッコカリボイスには「提督への信頼」を色濃く見せている。
なおR-18なのもあったりするので注意、未成年は見てはいけません。
一航戦
着任後の早い段階で手に入りやすい子だが、基本的に艦娘として仕事の話が多い。
しかしケッコンカッコカリボイスでは、赤城のトラウマとも言える「ミッドウェー海戦の運命の5分間」を提督となら塗り替える事が出来るかもしれないという提督に対する信頼、愛情を語っている。
そして、2014年8月にファミリーマートにて全国で100個限定で発売した「赤城目覚まし時計」では、なんとも見事な正妻空母っぷりのボイスを披露した。
大食い等の属性が付けられネタキャタと化すこともしばしばある赤城だが、それを除けば真面目で正統派の艦娘であり、彼女をヒロイン格として描いた作品もある。
物静かな年長のお姉さん的な雰囲気を最も色濃くまとう彼女は、クーデレと見なされることも多く提督と恋愛関係に発展する二次創作も非常に人気が高い。
ケッコンカッコカリボイスでも、自身の感情表現が得意ではない事を前置きした後、「提督。私、これでも今とっても幸せなのですけれど」と提督への想いを不器用ながらに伝える台詞がある(中の人は「赤城さん(と瑞鶴)にしかデレない」と評しているため、これを暗に否定しているようにも見えるが、そもそも元々提督LOVEではない加賀のたった二つしかないケッコンカッコカリ関連の発言の方が例外中の例外と言える)。
現在は他空母にも付けられているこのタグだが、当初は彼女専用の提督LOVEタグとして扱われ貸し切り状態になっていた。
ゲームにおいては(提督を差し置いて)赤城に言及する台詞が次々と用意され、アニメや4コマコミック等の公式媒体含め赤城LOVE勢として見る風潮が強くなってきている為か、このタグにおける加賀の作品が占める割合は減少傾向にある。
ケッコンして「幸せ」というセリフが飛び出す艦娘は白雪と加賀の二人のみである。
また、現状数少ない結婚指輪を付けた公式イラストが存在する艦娘である。
二航戦
正規空母の中では比較的影が薄め。提督との関係性もしばらく謎であった。
時報ボイスの実装で提督との距離が近くなり空母における提督LOVE勢の1人として台頭してきており、ケッコンカッコカリボイスでも「提督は私の事どう思っているの?」と王道アプローチを行っている。
全艦娘でも屈指の厚い胸部装甲(九九艦爆乳)で提督を労う(意味深)作品も見られる。R-18の作品の比率の高さもあって、このタグにおける蒼龍の作品は比較的多め。
多聞丸との関係をよく引き合いに出されており一時期は「人妻空母」とも呼ばれていた彼女だが、あちらとは外見上親子同然の関係にあるという認識が急増し始めてきた為、現在では人妻認識はあまり多くない。
蒼龍と異なり朝食を拵えてくれる点も大きい。
ケッコンカッコカリボイスでは、提督の顔を見て「戦いを忘れてもいいかな?」「好きだな、その笑顔」とデレている。
翔鶴型
不幸を背負っても妹の瑞鶴を大事に想い、150万突破記念の掛け軸にも妹の名前を書くシスコンキャラだが、その清楚なイメージから嫁力も高い。
ケッコンカッコカリボイスでは最新鋭艦載機を搭載してくれた提督に感謝の意を示した後、マリアナ沖海戦を乗り越えた後ずっと一緒に居たいという意志を示している。
また時報でも17時の「夕日が綺麗ですね、提督」の台詞の破壊力は高く、このタグの中では加賀に次ぐ人気である。
タッチボイスで提督に爆撃を行おうとするなど「ツン」が目立つ。
だがそれだけに「ツンデレ」キャラになる可能性も秘めている。暇だから構って欲しい旨の態度も示すなど、甘えたがりな側面も見せている。
ケッコンカッコカリボイスでは提督の顔が近づいて焦って取り乱すデレっぷりを見せている。
雲龍型
本人の態度や性格がまさに雲の如く掴みどころがない空気を醸しだしており、提督に対する態度が「艦載機を回してくれるなら」というギブアンドテイクなスタンスに則った物が目立つ。よって中々恋愛関係に発展させづらい所があるかも知れない。
ただ、そういったオーラを逆に活かして独特の雰囲気を展開している作品もあるのでそれもまた彼女の魅力であるといえる。
なお彼女は祥鳳をも超えるセクシーな外観の上「雲乳」と称される圧倒的な質量のおっぱいを備えている事もあってか、本タグが付いた作品も大半がR-18ないしそのギリギリな物が多い。
レキシントン級
正規空母初のアメリカ艦。また天城に続く2番目の2番艦はスケベボディ艦でもある。その為ブックマーク数の多い作品は大半がその豊かな胸部装甲などをアピールしたアメリカンスケール溢れる物ばかりである。
ボイスでは主に同じ戦艦からの改造空母である赤城と加賀や、同郷であるアイオワとの絡みが多いが、日々の発言から伺える柔らかな物腰、時報での甲斐甲斐しい世話具合、バラエティに富んだ食事のメニューを準備するその姿など、体型以外の全体的な共通点も天城と似通っており、アメリカ版天城とでも端的に言えば、その正妻力の高さは容易に窺い知れるだろう。ケッコンカッコカリ時のテンションも一聴の価値あり。
ここからの艦娘は2017年現在も入手条件がイベント海域のみであり、通常海域や建造では邂逅出来ない。
姉の雲龍と比べて提督に対して素直且つ好意的に接してくれる。
簡単な料理で済ましてしまう事が多い空母達の中にあって、昼食に和風カレー、夕食にはカツレツとコーンスープを振る舞ってくれたり、提督にカツレツととんかつの違い教えようとしてくれたりとかなり女子力も高いのが伺えるのもポイントが高い。
また、雲龍に劣らない胸部装甲に加え、改造前限定ではあるが貴重な和服美人で他の空母にはない強みも持っており、正統派の正妻空母として評価されている。
まず本人のキャラとしてお触りに対し厳しい態度を取り(入渠を)「覗いたら殺す」と言い放ったり空母として先輩である瑞鶴に対して「憧れを抱いている」と公言する等、中々一筋縄では行かない所がある。
その一方で提督への呼び方が提督と書いて「あなた」だったり、次姉程のレベルでは無いにせよ夕食の支度もしてくれる等、長姉程無理筋という訳でも無い。特に20時~22時の時報は詳細不明ながら非常に何かを感じさせる流れとなっており、瑞鶴と同じく一種ツンデレな性格をしているだけとも取れるので想像の余地はかなり大きい。
ドイツ艦初の正規空母にして海外艦としても初。普段の冷静で理路整然とした態度とは裏腹に、時報ボイスや放置ボイスでは不器用ながらも彼女なりの提督に対する好意が見られるなど、所謂「クーデレ」キャラである。また「パイオツェッペリン」と呼ばれる程の分厚い胸部装甲を有しており、正妻空母としての素質は十二分に有している。
パスタの国の艦娘だけあって非常に活発な性格をしており、艦歴の経緯から赤城やグラーフ・ツェッペリンと仲が良い様である。
また提督との関係も良好で、作ってくれる料理は(ナットーを除いて)全て好きとお気に召したりジェノバから見える地中海の夕日をいつか一緒に見たいと語るなど全体的にギャルゲの攻略しやすいヒロイン的キャラな性格をしている。
何よりも口癖で「よしよし」というフレーズを都度用いており、自身への鼓舞に使うだけでなく提督を甘やかす際にもまさしく「よしよし」してくれるその姿はあの艦やあの艦に通じる所がある。…かも知れない。
イギリス艦初の空母艦娘かつ正規空母。既に「姫騎士」や「くっ殺」キャラが定着しているが、その印象に違わぬクールビューティーな外見。秘書艦業務の傍らで朝食や紅茶を用意しウォースパイトの手作りサンドイッチの手配、招待された二航戦のディナーにも提督を誘うなど、中々に信頼している間柄として見て取れる。その他総合的には割とフラットな立ち位置の為、葛城とはまた違った意味で提督とどこまで深い関係に到れるかを想像できる余地がある。特に女性提督などと相性が良いのかもしれない。
関連空母
先述の通り、この節の艦娘達は全員日本海軍における正規空母かつ一等空母である。
提督の寝顔を見て可愛いと言及したり、勝利MVPの台詞でも提督のことを意識して居る他「恋愛小説のような」とも評される時報台詞(特に19時や21時のものなど)が破壊力満載である。また自身が怖いものを正直に提督へ打ち明けたりもしており、デレを見せる一方でケッコン前から信頼をも寄せるその姿には艦娘としての絆を提督と築こうとしているのを感じさせてくれる。
翔鶴型の改二甲は当該項目を参照されたし。
イギリス軍協力の下日本海軍が造り上げた最初の正規空母(そういう意味では赤城や加賀より空母としての純度は高いと言える)。しかし後に訪れた空母の大型化や締結された条約の影響による定義の変遷に伴い、実戦には適さずパイロット育成を行う為の練習空母として扱われる様になった。
前述の通り、艦これ的には軽空母扱いなので彼女がまとう雰囲気とも相まって良妻軽母というタグが付けられている方が圧倒的に多い。
ケッコンカッコカリボイスでも戦いが終わった後の船旅を誘うなど堅実に好意を見せている。
また、加賀と同様に結婚指輪を付けた公式イラストが存在する。
ワシントン海軍軍縮条約では「1万t以下は補助艦艇として制限しない」とされたので古鷹及び青葉型の艦体を元に建造しようとしたが、ロンドン海軍軍縮条約で「やっぱり駄目」となった為無理矢理違法建築を乗っけてkonozama、もとい独特のシルエットになった空母。この影響により計画途上で一等空母に分類される事となったので、彼女もまた立派な正規空母である。
そんな龍驤だからか、やはりお弁当ネタなどきっちり正妻しているネタは多い。同じようにあちこち不足してる某二等空母のような子ども扱いは意外と少ないのだ。さすが元祖一航戦の一員だけはある。
ただし鳳翔達と異なり良妻軽母には含まれておらず、またゲーム中での扱い上正妻空母とも呼べない為あくまで提督LOVEタグのみが付与されている模様。
艦種について
大鳳、翔鶴型の改二甲、サラトガMkⅡMod.2については、ゲーム中でのカテゴライズは「装甲空母」として分けられており、厳密には正規空母に分類されていないが分類上はれっきとした正規空母であるし、特に大鳳は自ら正規空母と名乗っているので特に間違いという訳ではない。
また、ゲーム中では軽空母であり本来含まれない筈の鳳翔と龍驤にも付与されている場合があるが、彼女達も史実では(当時の定義として最初から空母であるという意味の)一等空母として元々分類されておりこちらの意味で考えれば使用可と言えなくもない。
この流れから行くと「(本来巡洋戦艦と戦艦からの改装空母である)赤城と加賀の立場は?」という意見も出てくるが、この2隻は「軍艦からの改装」なのでやはり一等空母である。
二等空母は軍艦以外から改装されたものが含まれる。潜水母艦などは日本海軍の内規でいわゆる「補助艦艇」とされる為、これらから改装されたものは二等空母となる。この点は元々商船から改造された特設空母である飛鷹型なども無論当てはまり、戦場においては蒼龍、飛龍に準じた性能の為むしろ正規空母並の艦として運用されているがやはり二等空母である。
アメリカ海軍とイギリス海軍の場合は当時主に正規空母、軽空母、護衛空母といった具合に分類しており(厳密には日本と同じ練習空母や水上機母艦、更に着艦練習艦なども存在していたが当項目とは関係ないので割愛)やはり改造空母や装甲空母という分類は存在しない。
更に突き詰めれば、日本海軍においては(同時期の米英に対して)本来軽空母や護衛空母といった分類も存在しておらず、正規云々であろうが別艦種からの改造であろうが空母ならば全て「航空母艦」として単に括られていた。また、史実では大戦中空母自体完成すらしなかった同じ枢軸国の独と伊も、やはり空母の細かい分類は(そもそも概念を設ける程の必要がないので)行っていない。
一等二等というのはあくまで書類の分類上における扱いでしかないし、艦これ内での分類も単純なステータスの差による便宜的なものに過ぎない(装甲空母は特にその傾向が強い)。
要するに実際はどうなのかとかそんなこまけぇこたぁいいんだよ!!という訳である。