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巽幸太郎の編集履歴

2018-12-30 12:05:35 バージョン

巽幸太郎

たつみこうたろう

巽幸太郎とは、アニメ『ゾンビランドサガ』の登場人物である。

概要

CV.宮野真守


ゾンビィアイドルグループ「フランシュシュ」を率いるプロデューサー

ゾンビ映画に登場するような朽ちた洋館を根城に、風前の灯火となったご当地アイドル業界と佐賀を救うため、「伝説」を持ちながら夭逝した少女たちをゾンビへと転生させてアイドルグループを結成するという「ゾンビランドサガプロジェクト」を立ち上げた張本人である。


髪を七三に分け、常に (入浴中でも) サングラスをかけている謎のイケメン。

素性は名前以外一切不明で、そもそも普通の人間なのかどうかすら怪しい。

アニメ公式サイトのプロフィール欄も、さくらと同様に、すべて「?」で埋まっているが、画面から確認できる身長はメンバーの源さくら(設定身長158cm)と並んで立つと頭ひとつ以上の差があるため、180cm台中盤以上はあるだろうか。

常に黒の蝶ネクタイに赤のベストを着用し、どんな姿勢でも遊☆戯☆王の主役の如き謎の接着力で肩掛けにしている黒ジャケットは黒魔術師のマントのよう。

なぜかポケットスルメを忍ばせているが、これは自我のないゾンビたちを沈静化するためのものである。

トイプードルのロメロを飼っているが、これも既に命の無いゾンビ犬である。


人物像

終始ノリと勢いで生きている人物で、やることなすこと行き当たりばったり……に見える。

ゾンビ娘達との接し方も、理不尽な理由でキレる。機嫌が良いとしつこくめんどくさい絡み方をする。など、ウザい事この上ない。

その上、その場の勢いに任せたコントじみた話し方をするせいで、そのウザさに拍車がかかっている。

プロデュース方針は「アイドルの可能性を信じる」という名の丸投げであり、物語の初期ではスケジュールは基本的に「今から」で、どこで何をするかを当日のしかもイベント直前に伝えられる事が常であり、ダンスや歌の練習は1日だけ、しかも休みもなくぶっ続けでと、普通の人間ならすぐにぶっ倒れる様なブラックでアバウトすぎるスケジュールを組んでいた。


また、普段のそのウザさはOP映像でも発揮されており、アイドルアニメのOP曲の中で、一番ノリノリで踊っているのは彼である上に、細かい動作にわざわざ効果音までつけられている。

その性格から余りにも中の人こと宮野真守との親和性が高く、視聴者の多くから「宮野、演技しろ」と言われるほどのハマり役となった。

監督の境宗久も、彼の演技を聴いた瞬間「これが幸太郎だ」と納得させられてしまうほどだったとか。


とはいえ、第3話でライブ参加拒否の姿勢を見せた純子にも何も言わず、その後も純子のチェキ会不参加もあっさり認める。第8話においてはメンバーから提案されたリリィ主体のライブに作曲として協力するなど、基本的にはメンバーの自主性を尊重する傾向にあり、彼女達の意思を理由無く無碍にする事は余りない。また、過去の因縁から暴走族と揉めそうになったサキには正論を持って諫めるなど、それなりに良識も持ち合わせている。

その他にも、普段はおどけた調子でメンバーを煙に巻いているが、裏では企業とのタイアップといった真面目な営業活動等をしっかりと行っており、純子が自分の目指していた昭和のアイドル像と現在のアイドル像とのギャップに悩み引きこもっていた時は現在のアイドル事情を語りつつも、昭和のアイドルの矜持を貫きながら仲間と共に歩んでいくことを提案し背中を押してあげるなど、彼なりにアイドルに対する考えやフランシュシュメンバーへの思いやりを持っており、決して適当な人物なだけではないと言う事が伺える。

他にも公式サイトの日記では愛のプレッシャーを察したり、10話さくらが空回りしている現状を察して雪山特訓をさせたりと、直接行動する事は少ないが彼女たちのメンタル問題にはかなり気を配ってるように思える。


一方で、軽さと勢いに任せてその場の思いつきで動いてるような態度の裏では、脱走するメンバーを監視した上で泳がせたり、公式HPの日記には思わせぶりなことが書かれているなど、腹に一物ありそうである。


さくらのみが覚醒したばかりで何一つまとまっていない「デス娘(仮)」 (=フランシュシュの仮名) をいきなりライブハウスでファーストライブさせたりと計画性がなさそうに見えるが、ライブハウスの傾向に併せてデスメタル調の曲を用意していたり、根回しはある程度している模様。


なぜ、どうやって佐賀を救おうとしているのか、そのための手段としてなぜアイドル業を選んだのかについても何も語っていない。

劇中ではさくらや二階堂サキその他の佐賀県民キャラクターたちの会話がコテコテの方言を強調されるのに対し、幸太郎は基本的に標準語で喋る。おどけた演技をするときはしばしば「~じゃい!」等の田舎臭い語尾を使うが、これは佐賀県の方言の特徴とは言い難い。

「佐賀を救う!」と嘯いているが、彼自身は佐賀県民かどうかも不明だったのである(しかし、本編終盤で唐津弁風の喋り方をしており、さくらと同じく唐津市かその周辺の出身であることを匂わせている)。


さくら、あるいはアイドルたちが主役のはずであろう本作ながら、エンディングアニメ中のスタッフロールでは何故か幸太郎がキャスト欄の一番上に記載されている。なにか重要な伏線があるかもしれない。

しばしば、劇中で自らを「幸太郎じゃい!」などと名乗って上下関係を強調する振る舞いをするので、彼女たちより名前が下に載るのが許せなさそうな性格を汲んだ制作側のお遊びというだけかも知れないが。


左利きだが、第7話では右手でカレンダーに印をつけていた。


屋敷にある風呂を自分だけ使う(第6話)。メンバーは庭で水浴び。

このシーンや4話の温泉に浸かるシーンでは、湯に浸かってもメイク等が落ちるわけでもない生身の裸が見えるので、したがって少なくとも彼自身はゾンビでは無い。

シャンプーではなく「シャンプ」を愛用。


スキル

死人をゾンビとして蘇らせることができる。ただし、具体的な方法は巽以外の人物がおこなっている可能性がある。

はじめは一般的なゾンビと同じく、自我を持たない状態で徘徊しているが、何らかの「刺激」によって覚醒し、生前と変わらない知能まで回復することができる。

記憶もほぼ回復するが、なぜか山田たえのみ回復していない。

フランシュシュでは、メンバーに飛行機事故でバラバラになりパーツ集めだけでも骨が折れそうな昭和のアイドル幕末の花魁までいることから、死体さえあればかなり昔の人物でも蘇生できるようだ。飼い犬のロメロもゾンビ犬なので、動物もOKなのかもしれない。

どうやって少女をゾンビィにしているのか具体的には判明していないが、本人によれば「ゾンビィ映画みたいな感じ」とのこと。本気かどうか定かでないが、アニメ第4話ではメンバーの一名・水野愛から「日本って火葬でしょ?」という至極もっともなツッコミがなされ、劇中でも死体の入手方法に不審を抱かれている。


また、非常にハイレベルな特殊メイク技術を有しており、化粧でゾンビィの外見を生身の人間そっくりに変えることも可能。単なる生身を再現するだけに留まらず、生前に芸能活動をしていたメンバーたちでも感心するほどの美しさに仕上げるため、この点においてはメンバーからの信頼は厚いようだ。…メイク作業風景が映る第2話では道具箱の中に子供用工作粘土や絵の具、ホッチキスや修正液まで見えるのも含めて謎の腕前である。

このメイクは雨や流水などで濡れるときれいさっぱり落ちてしまう (なぜか足湯はセーフだった)が、アニメ第7話では安物くさい靴用防水スプレーを直接アイドルたちの顔面等に吹きかけて雨対策としていたので、大した弱点ではないようだ。

(因みに第1話の幸太郎本人曰く「ハリウッド直伝の特殊メイク」だそうだが、「直伝」とは師匠を務めた者が実在する場合に使う表現である。よって正しくはハリウッド「仕込み」なのか、それとも本当に何処かのハリウッド氏から習ったのか、いつものスットボケか)


機密保持のためなのか、アニメの画面に映る限りでは部下がいるようには見えないので、「ゾンビランドサガプロジェクト」では彼が唯一の裏方スタッフである。

従って、人集めや場所決め等のフランシュシュのライブ活動の段取りや企業から話術や誘惑(?)術を駆使して仕事を受注してくる営業活動、公式ホームページを(ダサく)運営したり(ダサい)宣伝グッズを企画販売する広報活動、アイドル系ポップスに限らずデス系メタルやヒップホップミュージック等も作詞作曲しダンスの振り付けまで手がける創作活動、その他プロジェクトの財務管理やアイドルたちの送迎運転、イベント司会諸々も基本的に幸太郎が全て一人で行うという、八面六臂の活躍を涼しい顔でこなしている。


だが、第4話にして早々に活動資金不足に陥ったにも関わらず、ダサい公式Tシャツを作って (第5話) それを物置に大量に余らせたりする (第6話) というどん判金ドブな経営戦略をとってメンバーを呆れさせたり (※1)、顔を売る宣伝目的でガタリンピックに出場させるもアイドルたちの顔や彼らに着せた宣伝Tシャツが干潟の泥まみれになって判別不能になる可能性に考えが及ばなかったり等、万能ではあるが失敗知らずというわけでもない模様。てへぺろ(・ω<)


メンバーの多くから公式Tシャツや公式ホームページを指して「何あのデザイン」「ゴミみたいにダサい」「死ぬほどダサい。ゾンビでも死ぬほど。」「(変顔で絶句)などと辛辣な評価をされまくっていた彼のデザインセンスだが、第7話ではそれまでダサTを見るたび悲嘆に暮れていた純子もハッとするほど、アイドルらしい華やかなステージ衣装をメンバーに提供した。


彼が本気を出したのか、それとも適宜に外部と協力しているのだろうか (※2)。



※1:ゾンビランドサガ公式サイト等で読める、<巽幸太郎の日記>という体裁で述べられる各話あらすじによると、第4話分の日記では「活動資金が無くなった」のは営業活動を経験させる口実のようにも読める。


※2:純子に渡した衣装の箱には"SAGAMENT"という企業のものらしきロゴが入っている。外注品なのか。


関連イラスト

巽幸太郎俺のフランシュシュじゃ~いっ!

顔がうるさい幸太郎


関連項目

ゾンビランドサガ フランシュシュ

宮野真守 ネクロマンサー/死霊術師

幸さく 幸純


他作品


ネタバレ

この先、第12話の重大なネタバレが記述されています














































本人の回想により、実はさくらの高校時代の同級生であったことが示唆され、さくらから「乾(いぬい)くん」と呼ばれていたことが明らかになった。これにより、れっきとした佐賀県出身者であり、現時点(2018年)で実年齢は27歳前後であることが判明する。「乾」とは方位で言うと「巽」と正反対に位置し、巽を名乗るのはこれに由来すると思われる。アイアンフリルのCDを手渡すだけのごく短い場面だが、彼にとってさくらが特別な存在であったことは間違いないと感じさせる描写であり、伝説を持たないさくらが、センターたる「1号」に置かれているのも恐らくこれが理由。むしろフランシュシュ自体がさくらのために集められた可能性すらある。


しかし、作中の描写からは、乾が生前のさくらとどれぐらい親しかったのかははっきりしない。君付けしているためよそよそしいものの、11話のさくらの回想の中に彼と思われる蝶ネクタイをした少年がいることから、実は小学生時代からのそこそこ長い付き合いだった可能性も。第11話のあらすじとなる彼の日記では「あいつ、元の性格がめちゃくちゃだ。」と、初めて知ったかのような書き方をしているので、少なくとも生前の源さくらという人物を熟知するほどの深い仲ではなかったのだろう。

巽幸太郎の物語記憶の中

この頃のさくらは不幸体質により自暴自棄になっていたとはいえ、過去の努力のおかげで成績優秀・容姿端麗な完璧超人女子。であれば、そんなさくらに恋愛に近い憧れを抱いていても不思議はない。彼女がアイアンフリルと水野愛から「もう一度頑張ろう」という決意を得たのも、ちょうど高校時代であった為、彼女の夢を知っていてもおかしくはない。


生前の記憶を取り戻したさくらが彼の事に気づかないのは、十年の歳月やグラサン着用による効果もあるだろうが、内気だった同級生時代とはまるで違うウザキャラを演じているのも大きいだろう。もっとも、さくらの側から見た「乾くん」の存在自体が、強く記憶に留めておくほど印象に残らない男性であったのかもしれないが。


なお、ゾンビランドサガプロジェクトの真の目的は不明である。そのため、ゾンビランドサガが元々さくらありきのプロジェクトであったのかはよく分からない。先述の通り、幸太郎はさくらだけをあからさまに特別扱いしているわけではなく、グループ全体のメンタル把握に努めているものの、ゆうぎりからは「さくらはんには特別、優しいのでありんすなぁ」と看破されている。仮にゾンビランドサガプロジェクトがさくらのためだった場合は、元アイドルのメンバーはさくらのおかげで蘇ることができたともいえる。


本作は、なぜ幸太郎が佐賀を救うことに執着しているのか、他のメンバー達(特に生前アイドルと関わりが無かったサキとゆうぎり)を何故蘇らせたのか、最後まで覚醒しなかった山田たえの正体、(本編である程度明らかにされたリリィとサキ以外の)生前の彼女たちを知る人々との人間関係など、多くの謎を残したまま終了している。漫画版では、アニメ本編で語られなかった彼の苦労に触れ始めたのでこちらで触れられるかもしれないが、アニメが意味深げなシーンを最後に持ってきたことから、続編で語られていくのかもしれない。

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